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長い夏休みが終わって、学生は新学年での授業が始まりました。日本の始業式は桜の咲く4月ですが、チリはこれより1ヶ月早い3月です。でも、南半球は日本と季節が逆ですから、チリの新学期はちょうど秋にあたります。
秋といえば、スポーツの秋、食欲の秋、或いは収穫といった言葉が連想されます。そしてチリで収穫される果物といえば、やはり葡萄が真っ先に挙がります。最近は日本でもチリ産の葡萄やワインを、スーパーやデパートなどでよく見かけるようになりました。手ごろな価格で、誰でも一度は口にしたことがあると思います。特にワインは、チリが世界に誇る輸出産品で、今回は葡萄の収穫祭についてレポートしたいと思います。
南北に約4,000キロある細長いチリは、気候も様々です。ワイン用の葡萄の栽培は品種によって異なりますが、北は赤道に近い第4州のエルキバレー(Valle del Elqui)から、南は第9州のマジェコバレー(Valle del Malleco)まで広く行われています。
チリは、アンデス山脈で代表されるように山の多い地形ですが、葡萄が栽培されるのは、主に山々に囲まれた谷(Valle)です。同じチリワインでも、谷によって気候、地形、地質などが違い、醸造されるワインの味も異なります。収穫祭は、葡萄を栽培している大小さまざまなワイナリーが、収穫期の週末に催すお祭りで、収穫の労働に携わった人々を中心に町をあげて祝います。地方に行けば行くほど地元色が加わって、ますます豊かになります。
さて、お祭り好きな筆者は、今年、ブイン(Buin)という町のマイポバレー(Valle del Maipo)収穫祭に行ってきました。ブインは、サンチャゴ中央駅から長距離バス、もしくは長距離電車で南に1時間弱の所にあります。今年(2008年)のマイポバレー収穫祭は、3月14日(金)から16日(日)までの3日間行われました。
例年この期間中、町の中心地のアルマス広場には仮設スタンドや特設舞台が設けられ、祭りのイベントは毎日正午過ぎから午前1時まで続きます。しかし、祭りのスタート時間に合わせて出かけるのは、初日の開会式以外はあまりお勧めできません。と言うのも、何事ものんびりと進むお国柄ですので、昼過ぎだとまだ閑散としているからです。特に週末はほとんどの人がお昼近くに起床して、家でゆっくり家族とブランチを食べて、シエスタ(お昼寝)をとってから、午後4時過ぎに出かけますから、賑やかなのがお好きな人には、夕方の到着がお勧めです。
まず会場に到着したら、収穫祭オリジナルの記念ワイングラスをひとつ購入しましょう。ブインでは、今年3,000ペソ(約700円)で売られていました。ワイングラスには試飲チケットが4枚付いていますから、スタンドを歩きながら試飲したいワインが見つかったら、チケットを1枚渡してグラスにワインをついでもらいます。なみなみと注がれるので4枚目のチケットを渡す頃にはかなり酔いが回っています。また、チケットを渡さなくてもグラスを差し出すだけで試飲が可能なスタンドもあるので、くれぐれも深酔いにはご注意ください。
会場にはワイン試飲・販売スタンドの他に、葡萄をベースにした自然化粧品やワイン関連の工芸品も売られています。また、ワインができるまでの工程を示した展示パネルや観光案内所も設置されています。さらに、食べ物、ジュース、清涼飲料水も売られているので、お酒が飲めない人や子どもも収穫祭を楽しめるようになっています。
特設舞台では時間毎にクエカ踊りを始めとする伝統芸能、収穫祭美人コンテスト、足踏みによる葡萄ジュース絞りコンクールなど様々なイベントが行われています。
百聞は一見にしかず、来年の収穫祭に合わせてチリ行きを計画してみてはいかがでしょうか。
-文中の画像-
画像上右:ブイン収穫祭のパンフレット。
画像上左:ブイン収穫祭のパンフレットの内容。
画像中右:3,000ペソ(約700円)で購入できるオリジナルワイングラスと、4枚つづりの試飲チケットです。
画像中左:特設舞台でクエカ踊りを見せる若者達。
画像下右:果物の帽子をかぶって、絞りたてジュースを売っている屋台。
画像下左:大人気だった足踏みによる葡萄ジュース搾りコンクール 。
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画像左:肉の串焼きを売っている屋台です。手前にはエンパナーダ(Empanada=肉や野菜などを包んで揚げたパイのようなもの)が温められています。
画像中:このおじさんは自分でこしらえたアロジャード(Arrollado)と呼ばれる焼き豚のサンドウィッチを売っています。
画像右:屋台の食べ物のメニューです。上から焼き鳥1,000ペソ(約250円)、牛串焼き1,500ペソ(約380円)、各種サンドイッチ1,000ペソ、700ペソ。黒板に手書きなのが、庶民的な雰囲気を出しています。
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画像左:威勢良く葡萄ジュースの宣伝をしていた恰幅の良いおじさん。
画像中:葡萄ジュースを搾る手動機械。
画像右:ワイン醸造に使われる機械も展示されています。
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画像左:収穫会場のまわりを一周できる馬車もありました。
画像中:会場には万が一の場合に備えて緊急車両が常時待機しています。手前から、赤い車が消防車、奥に見える白と緑の車が警察の車両、右端が救急車です。
画像右:お祭りで困るのはトイレの数が少ないことです。収穫祭会場正面の教会では、100ペソ(約25円)でトイレを貸していました。
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画像左:特設舞台の催しを見る観客。
画像中:ワイン樽とおじさん。
画像右:ブイン(Buin)町の観光の看板。牛の角が目印です。
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