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チリの2月は、“夏休み”の真っ只中にあります。一年を通じて首都サンチャゴの人口が最も減少するのに連動して交通量も減り、例年この時期になると各所で道路の補修工事が行われます。また、順調な経済成長に後押しされてか、オフィスビル、マンション、ショッピングモールなどの建設ラッシュが続いており、平年の夏に比べて砂埃の量が多い気がします。
筆者が住んでいるLas Condes(ラス・コンデス)地区周辺でも、いたる所で通行止めによる迂回が行われています。自宅から一番近いEl Golf (エル・ゴルフ)通りは普段二車線ですが、工事が始まると一車線通行になります。この通りには小ぢんまりとした教会、高い樹木の茂る公園と噴水に加えて、馬車道を思い起こさせる石畳が残っていますが、石畳の美観を保つには定期的な保守が欠かせないようです。
また、12月にレポートした Isidora Goyenechea(イシドラ・ゴジェネチェア)通りのTobalaba(トバラバ)駅寄り200mは、車両通行止めになっています。それは、地下駐車場の建設工事のためで、この地区のさらなる発展が予想されることから、路上駐車をなくして、美しい街並みを守ろうとする都市計画の一環とされます。
経済成長に伴って個人消費と車の量が増え、急いで道路の整備と駐車場建設をしなくてはならないようです。街並みが活気を帯びるのは歓迎しつつも、車社会による弊害が増大するのはなんとも皮肉な現象です。ちなみに、今年(2008年)1月中旬に工事の始まったIsidora Goyenechea(イシドラ・ゴジェネチェア)の地下駐車場は、今年末の完成の暁には、386台収容できるとのことです。
El Golf(エル・ゴルフ)駅を出てリッツ・カールトンホテルの手前にあるLas Condes(ラス・コンデス)区役所も建て替え中です。工事は2007年11月にはじまりました。古い区役所が取り壊され、新しい建物は地上3階地下5階建てで、会議室、図書館、展示室、カフェテリア、区民劇場などが完備されます。この劇場の収容人数は800人で、地下3階分の広さを使ったものとなります。また、車が400台収容できる地下駐車場もできます。
画像左:奥は補修工事の終了したEl Golf(エル・ゴルフ)通りの石畳です。手前にIsidora Goyenechea(イシドラ・ゴジェネチェア)通りのアスファルトが見えます。
画像中:Isidora Goyenechea(イシドラ・ゴジェネチェア)通りの地下駐車場の工事現場。
画像右上:「Isidora Goyenechea(イシドラ・ゴジェネチェア)通りは工事中につき、他の道を通ってください」という迂回表示。
画像右下:新しいLas Condes(ラス・コンデス)区役所の完成図です。
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他にも、地下鉄一号線の現在の終着駅であるEscuela Militar(エスクエラ・ミリタール)駅の地下改装工事と、地下鉄一号線の延長工事が進行中です。
2,000ペソ札にも印刷されている Los Dominicos(ロス・ドミニコス)民芸村まで4駅が増設される予定で、距離にして3.8kmです。ちなみに、サンティアゴ郊外にある民芸村は昔のチリの様子を再現しており、数多くの民芸品などが売られています。
画像左:2009年までに、地下鉄1号線はここ、Los Dominicos(ロス・ドミニコス)民芸村まで延長される予定です。
画像中:2,000ペソ札にも印刷されているLos Dominicos(ロス・ドミニコス)民芸村。
画像右:建設中のPlaza Los Dominicos(プラサ・ロス・ドミニコス)駅。
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また、公共工事だけでなく、民間企業にも高層マンションをはじめとした建設ラッシュが起こっています。Costanera Andres Bello(コスタネラ・アンドレス・べジョ)通りにあるアメリカ大使館の前には、道を挟んで片側に高さ190mの超高層ビル、Titanium La Portada(ティタニウム・ラ・ポルタダ)の建設が行われており、反対側にはインターコンチネンタルホテルが増設中です。
そこから300mほど旧市街に向かうと、高さ250mを超える大型ショッピングモールの建設が始まっています。これには病院、ホテル、居住部分も含まれ、中南米で一番規模の大きな複合モールとなるそうです。
チリの経済成長率はチリ中央銀行の統計によると、2005年は6.3%で、2006年は4.0%でした。貧富の格差があるものの、中間層が他の南米諸国に比べると幅広く占められており、2007年の失業率は7.1%でした。2008年2月の為替レートは1ドルが平均463ペソで、“ペソ高ドル安”基調が続いています。チリには内戦もテロ問題もなく、政治が安定しており、また経済も中南米の中では優等生とされ、投資できる国として外資系の企業に人気があり、このような建設ラッシュの要因となっているようです。
前述の他にも、とにかく今は小規模なものから大規模なものまで、随所で工事中です。チリは1810年に独立したので、全ての工事は独立200周年記念となる2010年の完成を目標としています。古き良き時代の建物がどんどん取り壊されて、超高層ビルに様変わりしていくのは寂しいですが、現代のニーズに合った新たな町並みが生まれることでしょう。
画像左:190mの超高層ビルTitanium La Portada(ティタニウム・ラ・ポルタダ)の工事現場。
画像中:Titanium La Portada(ティタニウム・ラ・ポルタダ)にある「工事現場内ではエンジンを切ってください」の注意書きです。
画像右上:複合ショッピングモールの工事現場。クレーンの数は、画像に写っているだけでも8台あります。
画像右下:取り壊される寸前の民家です。ここにもまた高層ビルが建設される予定です。
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画像上左:「深い穴に注意」の標識。工事中の現場ではこのような標識をよく見かけます。
画像上中:ショベルカーの標識。
画像上右:工事中のピクトさん(公共施設などで見かける記号化された人物)の標識。傷が目立つ程使い込んでいます。
画像下左:工事現場付近は危険なので、この標識を見かけたら迷わず向かいの歩道を歩きましょう。
画像下中:Las Condes(ラス・コンデス)区役所の工事現場の写真を撮っていたら、現場で働いていた作業員二人がポーズをとってくれました。
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