チリ

■地理上は遠いチリですが 2007.11.20 update

日本からチリまでの距離は、直線で17,000キロあります。日本との時差は、冬時間だとマイナス13時間、10月の第2週目の土曜日から日曜日にかけて切り替わる夏時間では、マイナス12時間です。日本からの飛行機はノンストップ便がなく、途中必ずアメリカやカナダなどで乗り継いで行かなければなりません。最短でも26時間はかかります。ですから日本からチリに飛ぶと、はるか地球の裏側に来てしまった感じがするだけでなく、時差ボケもなかなか取れません。しかも、街中ではほとんど英語が通じず、スペイン語オンリーですから、かなりのショックを受けると思います。

さて、今年は1897年に日本チリ修好通商航海条約が締結されてから110周年を迎えました。9月3日には、自由貿易協定(FTA)を柱とする日本チリ経済連携協定(EPA)が発効し、チリのミシェル・バチェレ大統領もこの発効に合わせて訪日しています。日本のあるニュース週刊紙の表紙にど〜んと載っていたのを記憶されている方もいらっしゃると思いますが、チリを代表する青い石、ラピス・ラズリのピアスとネックレスを身に付けて、チリをソフトにアピールしていたのはさすがでした。まさしくEPAは、二国間関係をさらに緊密にし、ビジネスチャンスを増やす協定であり、太平洋という広大な距離を縮める働きがあるといえます。

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画像上右:サンチャゴ図書館と国立図書館で10月の日本に関する行事予定が書かれたパンフレット。
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チリ国内では関係諸企業の協力のもと、さまざまな110周年記念行事が催され、日本についてもっと知ってもらおうというイベントが盛りだくさん組まれ、多くの参加者で人気を博しました。ここで、記念行事がもっとも集中した10月のいくつかをご紹介したいと思います。

まず、10月の第1週目に開催された『EXPO JAPON 2007』。会場には全部で42ブースが設置され、様々な分野における日本の最先端の精密かつ繊細な技術が紹介されました。チリでも自動車やエレクトロニクスを始めとする日本製品が一般家庭に浸透してきていますが、『EXPO JAPON 2007』を訪れたチリ人の多くが見入っていたのは、大型液晶テレビでした。家庭用なのに、42、46、52、65インチとどんどん大型化する傾向にあり、これらを前にすると、ひところワァー、デカイ!と思っていた37インチでは物足りなさを覚えます。そうは言っても、チリではまだ高嶺の花ですが、サッカー好きなチリ人にとって、試合中継を大画面で観るのはなんとも臨場感溢れるものだと思います。

画像左:民芸品から、飲み物、食べ物など色々と屋台が並んでいます。
画像中:「Expo Japon 2007」が行われた会場。
画像右:「Expo Japon 2007」の招待状。
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この『EXPO JAPON 2007』は、先のEPAの発効を記念した特別行事ということもあり、力が入っており、開会式にはチリと日本の著名人、報道関係者もたくさん招かれて、会場は華やかなオーラに包まれていました。

次に、文化関係では、サンチャゴの国立図書館で歌舞伎踊りのパフォーマンスがありました。ブラジルから招かれた踊り手が鮮やかな伝統衣装を身にまとい、チリ人が普段見慣れている腰振りダンスとは全く動きの異なる踊りを披露しました。

画像左:日本ブースの前で。筆者もテープカットのお手伝いをしました。日本よりも着物を着る機会があって、「日本人の心」を忘れてはいけないと思いをかみしめたひとときでした。
画像中:同性ながら、思わず見とれてしまった、一番可愛いかったキャンペンガール。
画像右:国立図書館で行われた歌舞伎踊り。フィナーレの全員参加で踊っている場面。
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一方、サンチャゴ大学では『アニメ展』が開催されました。最近はチリの若者の間で、日本の漫画、アニメ、J-POPが大人気で、こうした『アニメ展』は日本のコミックマーケットに負けない勢いです。自称アニメ好きの筆者が知らないようなアニメでも、こちらの人はかなり詳しいです。

ちょっと観察していると、チリのアニメ好きはたいてい一目でわかります。缶バッチをくっつけていたり、お気に入りのキャラクターのコスプレをしているからです。歴史アニメ好きとなると、着物、袴はもちろんのこと、草履まで手作りという凝り方です。アニメから仕入れた情報だけでここまで完成させるのですから、そのレベルの高さには脱帽してしまいます。

また、日本語がわからなくても、アニメソングを皆で大合唱するチリ人のパワーと大らかさに感動した『アニメ展』でした。

画像左:アニメ展のゲームコーナーでは、どのゲームも大人気で人だかりがあり、皆、真剣にゲームを楽しんでいました。
画像中:アニメ展で展示されている絵は全てチリ人が書いたものです。日本人が描いた漫画と区別が付かないほど皆、上手です。
画像右:時代劇もののアニメのコスプレで参加です。草履からほとんど全て手作りです。大人気でたくさん写真を撮られていました。
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さて、日本語学習者に対しては、10月下旬に『日本語弁論大会』が行なわれました。テーマは自由、レベルは4段階に分かれており、予選を通過した出場者が聴衆に向かって3、4分間で自分の意見を発表するというものです。

この弁論大会は、出場者と聴衆の連帯感が特に際立っていました。身内への声援や拍手喝采はもちろんのこと、内容を忘れてつっかえてしまった出場者には、面識の有無にかかわらず、チリ人のどの生徒からも「頑張れ!」と日本語での励ましコールが送られて、日本語を勉強している仲間同士の一体感が感じられました。今回のスピーチコンテストは、特別記念行事ということで、3名に日本・チリ往復航空チケットが特賞としてあり、皆とても真剣に取り組んだ大会でした。

この他にも、日本に関するいろいろな講演が開かれ、折り紙、書道、ちぎり絵などの無料講習会もあり、これをきっかけに日本と日本文化に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

画像左:アニメ展で、コスプレして、アニメソングを聞きながら皆で楽しそうにパラパラ踊りをしていました。
画像中:大人気だったスピーチコンテスト。前列が空いているのは関係者の席だからです。立ち見の観客がたくさんいました。
画像右:スピーチコンテスト・レベル2の参加者達。結果発表で緊張しています。
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