チリ

■8月は、CORAZON(コラソン)の月 2007.9.18 update

スペイン語でCORAZON(コラソン)とは心臓、心を表す単語です。8月は気温の差がとても激しい月です。4、5日どんよりと寒い日が続いたと思ったら、次の日は晴れて天気が良くなったり、深夜から明け方にかけて濃い霧に覆われて10m先も見えなくなったりします。

また、8月は一年の中で降雨量がもっとも多い月でもあります(夏は乾燥していて、降雨は冬に集中する)。今年は例年以上に寒く、雨もあまり降らなかったのですが、普段は降らない雪が降って積もったため、毎日のニュースの大半が天気を左右する要因についての分析でした。

チリでは、雨水処理設備が整っていないため、雨が少し降っただけで道路がすぐ川のようになり、道が寸断されて通行止めになる箇所も発生します。サンチャゴで雨が降ると、アンデス山脈は必ずと言ってもよい程、雪が降ります。雨の次の日は、サンチャゴのスモッグが洗われて、空気が浄化され、市内の東側に浮かび上がる雪化粧されたアンデス山脈は絶景です。ちなみに陽はアンデスから昇ります。

例年、大雨の影響で一年に二日ほど学校が休校になる事がありますが、今年は今のところ、首都近郊にあるアンデス山麓の一部の学校で雪のため休校になった以外、普段の生活は平常通りに続いています。しかし、寒波により、玉ねぎ、レタス、ほうれん草等の農作物が大打撃を受けて、価格が通常の4倍近く上昇してしまい、野菜好きには少しきつい年となりました。ともかく8月は一年の中で一番、過ごすのが厳しい月で、風邪をひく人が続出します。

その為なのでしょうか、8月はいたる所で「心臓の月」キャンペーンをやっています。内容は、適度な運動をして体力を増強すると共に、健康に良い食事を心がけ、また病院で健康診断もきちんと受けて心臓疾患を予防しましょうというものです。

一般企業と政府が一緒になっていろいろな所でキャンペーンをやっています。テレビのコマーシャルではどんな食べ物が健康に良いか、心臓病を防ぐにはどんな薬を飲めばよいかなどを伝えています。病院でも8月に健康診断を受けると、通常の1〜2割安くなるため、8月がお得です。日本と比較すると、こちらは肥満、やや肥満の人の割合が高く、心臓疾患を持つ人も多いのですが、少しずつ健康志向になっているようで、人々の健康に対する意識は向上しています。

サンチャゴ市民にとって、お金をかけずに手軽にできる運動といえば、サン・クリストーバルの丘に登ることです。このサン・クリストーバルの丘は、標高860mあり、サンチャゴの中心部で広大な緑地帯の役割をしています。道が整備されているため、ふもとから聖母マリア像のある山頂まで、車だと約10分で到着します。徒歩だとおよそ1時間半かかります。週末になると、この丘はサイクリングやハイキングをする人たちで賑わいます。サン・クリストーバルの丘についての詳細は、またの機会に。

自分もほとんど毎週土曜日、体力維持の為にサンチャゴ市内を見渡せるこの丘をグループでランニングしますが、今回見かけたのは、聖マリア・クリニックが主催する、年1回の「頂上まで歩こう会」の横断幕でした。丘の入り口で登録を済ませると、オリジナルエプロンとオリジナル水筒が渡され、皆で山頂を目指して5km程歩きました。

人懐っこくて話好きなチリ人たち。見知らぬ人同士でも、「疲れたねー」などの会話から始まり、旧知の友人のような感覚で会話を楽しみ、人生の喜怒哀楽を分かち合える国民性です。しかし、道を尋ねると、8割は適当に答えられてしまうし、アポイントは何度も確認を取る必要がありますが、根は純粋でとても良い人たちです。気温は寒くても心はいつも温かく、「心臓の月」の8月は、やはり「ハートの月」でもあるのだとしみじみと思いました。

画像上右:サン・クリストーバルの丘から見た市内。
画像上左:サン・クリストーバルの丘の聖母マリア像
画像中右:サン・クリストーバルの丘入り口に掲げられた「頂上まで歩こう会」の横断幕。
画像中左:受付風景。オリジナルエプロンと水筒を受け取っている。
画像下右:「頂上まで歩こう会」の参加者。
画像下左:雨あがりのアンデス山脈。


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