ラオス

■日本への切符 日本語スピーチ大会 2008.4.7 update

《日本語スピーチ大会2008》
3月22日(土)、首都ビエンチャンにある国立文化ホールにて第5回日本語スピーチ大会が行なわれた。今年、日本語を一番うまく話すラオス人に、ドゥアンマニー・フアンカムセンさんが選ばれた。テーマは「日本とラオスの若者の違いについて」だった。優勝した彼女は、日本で行なわれるアセアン日本語スピーチ大会・優秀者発表会にラオス代表として招待される。

大会には予備選考を経て16人が出場。A部門(初級)とB部門(初中級以上)とに分かれて日本語で弁論を競った。初級、初中級の部とともに自由課題だったが、B部門では今年初めて審査員による発表者への質疑応答が行われた。出場者の中に3名の僧侶が含まれるが、これは珍しくない。地方からの応募もあり、今年はルアンパバーン(ラオス北部に位置する古都)から3名が出場した。

質疑応答で、ドゥアンマニー・フアンカムセンさんは審査委員から次の質問を受けた。「ラオスの若者のいいところはどこだと思いますか」と。彼女は少し考えるようにして「外国語の勉強に熱心なところです」と応えた。「では、日本の若者のいいところはどこだと思いますか」と問われて彼女は、「何をするにも速いところです」と応えた。審査の結果、見事に彼女が優勝。第五回大会の栄冠を手にした。夢にみた日本への切符を手に入れた。

2年前、彼女は初級の部に出場した経験を持つ。「面白いテレビが見たい」という何の変哲もないこのテーマの内実は、実はラオスのテレビ局の技術的、資金的な問題だった。ラオスの番組を魅力あるものに変えたいと訴え、聴衆に感銘を与えた。

日本語スピーチ大会では語学の堪能さに加え、語るだけの内容がなければならない。麻薬の問題について、小さな幸せについて、田舎での勉強の困難な状況について、教育の大切さについて、悲しい愛の結末について、師との出会いについて、世間に支配的な金銭に縛られないように生きることについて、勉強する良い動機と悪い動機について、あらゆる生活場面に携帯電話が氾濫することについて、郷里がごみで汚れていくことについて、などなど自由なテーマで思いおもいの経験や意見が語られた。出場者の演目や内容がラオス語に訳されて随時スクリーンに映し出され、聴衆の理解を助けた。

在ラオス日本大使館臨時大使の藤村和広氏は挨拶で、「このような盛大なスピーチ大会が開催できることをうれしく思う。民間企業、関係機関の方々のこれまでの尽力に心より御礼申し上げる。何よりスピーチの練習をしてきたみなさんの努力をたたえたい。今年で5回目の開催となった。継続して行なわれることを誇りに思う。一昨年にメコン河に第二国際橋が完成し、昨年にはブアソーン首相が訪日し、またラオスでは第一回官民合同対話が行なわれた。今年に入ってからは、日ラオ投資協定が結ばれた。今後ますます日本語ができる人材の重要性が高まってくると思われる。これからもぜひ引き続き日本語を勉強され、ラオスと日本の架け橋となる活躍を期待している」と述べた。

他にポンメーク・ダラローイ氏(保健大臣、ラオ日友好協会会長)、カムシン・サイニャコーン氏(国家経済計画財務委員会委員長、ラオ日友好議員連盟会長)、リートゥ・ブアパーオ氏(ラオス教育省副大臣)が来賓として出席した。

審査委員として、小林茂樹氏(在ラオス日本国大使館参事官)、高島宏明氏(JICAラオス事務所長)、越智克夫氏(ラオス国日本人会副会長)、パリマ・ペッシリセン氏(ラオス元日本留学生会会長)、吉川景子氏(国際交流基金・日本語教育専門家、タイ国ウドンピッタヤヌターン高校)の各氏が審査にあたった。

審査の基準は、(1):発音、(2):内容の興味深さ、(3):構成や話の展開、(4):印象(パフォーマンスなどアピール度)が上げられ、加えてB部門の出場者には質疑応答が課された。

本大会の実行委員長は阿部賢一氏(チャンパ日本語学校副校長)、副委員長がミーサイ・スックジャルーン氏(ラオス国立大学日本語学科学科長)だった。他9団体が委員として大会運営にあたった。各委員の所属団体は次の通り。在ラオス日本国大使館、ラオス日本センター、ラオス元日本留学生会、シーホムヴィタヤー語学学校、天理日本語センター、てっちゃんねっとトレーニングセンター、KPIT日本語コース、ラオス国立大学工学部日本語教室、トゥリーサワット・エジュケーション・センター。

今年は300人を越える参観者を得た。毎年、数千ドルの予算が計上されている。大会の開催を後押ししているのは、ラオス教育省、JICA(国際協力機構)ラオス事務所、国際交流基金、JICE(日本国際協力センター)、ラオス国日本人会、王子製紙、ラオミドリセーフティーシューズ、日本在外企業協会の各団体。

すべての出場者のスピーチが終わると生徒たちによるアトラクションがあった。チャンパ日本語学校による舞『ダンスB-boy』、ラオス国立大学日本語学科による歌と踊り『ドゥワンチャンパー』『さくら』、シーホムヴィタヤー語学学校による劇『浦島太郎』、ラオス日本センターによる歌と踊り『Step By Step』『プラネタリウム』、いずれも会場を大いに盛り上げ、観客を魅了した。

□2008年の演題と出場者
【A部門】(10名)
『ゴミ箱で拾った知識』 ヴィエンサワン・ワンサワットさん 2位
『ふるさとの自然』 ヤエヘ・トウワンさん
『ラオスの教育問題は解決できますか』 オパート・センマニーさん
『麻薬を使わないでください』 ラッサヴォン・シルアンラットさん
『私の夢と将来』 ソムシー・サイニャオーンターさん
『大好きな先生』 キラコン・シーポンサイさん
『私は幸せ』 ブンホワ・ヨシダさん
『不幸についての話』 パニダー・サイヤヴォンさん 優勝
『田舎の道』 ソムケン・オラチャックさん
『勉強の大切さ』 サムリン・パスートシンさん 3位

【スピーチ大会B部門】(6名)
『お金』 ビエンサック・ラットマニーさん
『動機』 ケオサワン・スントンさん
『大切な今日という日』 プアンパヨーム・インタヴォンさん
『すばらしい薬』 トンカン・ケオケンチャンさん 2位
『ラオスと日本の若者の違いについて』 ドゥアンマニー・フアンカムセンさん 優勝
『5分も忘れられない』 プッサディー・シータヴォンさん 3位

※第5回日本語スピーチ大会入賞者のスピーチ内容は、こちらでお読みいただけます。

画像上右:2008年度のスピーチ大会のポスター
画像上左:優勝トロフィーを受取るドゥアンマニーさん(左)と藤村臨時大使(右)
画像中右:金がすべてを支配する世の中で救いを語る青年僧侶
画像中左:スピーチの内容はラオス語に訳されてスクリーンに映された
画像下右上:チャンパ日本語学校の生徒による舞
画像下左上:ラオス国立大学日本語学科による歌とダンス
画像下右下:シーホムヴィタヤー語学学校による劇『浦島太郎』
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□第一回日本語スピーチ大会
2004年3月13日(土)於ラオンサーンホテル
出場者:15名
主催:在ラオス日本大使館、JICAラオス事務所、ラオス教育省、ラオス国立大学日本語学科、ラオス日本センター、チャンパ日本語学校、シーホムヴィタヤー語学学校、ラオス元日本留学生会
後援:JICE

【スピーチ大会】
優勝 『私はかまいません』 アノディスカ・パチャンシッティさん
2位 『街の子どもと田舎の子ども』 サオサワンさん
3位 『私の幸せを見つけたい』 インティポーン・サイニャヴォンさん

【ゲストスピーチ】
『日本での経験』 アレキサンドラ・ブンスワイさん
『フレッシュな国ラオス』 白鳥弘道さん
『あなたはバイク派ですか』 パリマ・ペッシリセンさん
『お土産』 ポーカイサワンさん
『カムラーのスピーチ』 カムラーさん

【アトラクション】
ラオス日本センターによる『東京音頭』『炭坑節』
アレキサンドラ・ブンスワイさんによる歌『未来へ』
プーペット・キヤオフィラボンさんによる歌『すばる』
チャンパ日本語学校による歌『さくら』
ラオス国立大学日本語学科による歌『上を向いて歩こう』
シーホムヴィタヤー語学学校による歌『First Love』



□第二回日本語スピーチ大会
2005年3月12日(土)於国立文化ホール
出場者:15名(初級10名、中級5名)
主催:在ラオス日本大使館、JICAラオス事務所、ラオス国立大学日本語学科、ラオス日本センター、チャンパ日本語学校、LIS(Language International School)、シーホムヴィタヤー語学学校、ラオス元日本留学生会
後援:ラオス教育省、JICE

【スピーチ大会・中級の部】
優勝 『なぜ麻薬を使うんですか』 アルン・タンマヴォンサさん
2位 『皆さん環境を保護しましょう』 パンラー・サイブンマーさん
3位 『私の子どものときの夢』 ソムチャイ・シーハラーットさん

【スピーチ大会初級の部】
優勝 『勇気がなくて言えない言葉』 ペットサマイ・ピラワンさん
2位 『田舎の子どもの夢』 ケオラコーン・チャンタイティップさん
3位 『食べる習慣』 ティッパソーン・シーヴィライさん

【ゲストスピーチ】
『ありがとうラオス』 山口弘道さん、前川左知さん
『私の夢』 アレキサンドラ・ブンスワイさん

【アトラクション】
藤田佐由里さんによる『日本の着物とラオスのシン(巻きスカート)』
アレキサンドラ・ブンスワイさんによる歌『涙そうそう』
チャンパ日本語学校による歌『贈る言葉』
ラオス日本センターによる歌『世界に一つだけの花』
ラオス日本センターによる『クイズ』
ユースセンターによる踊り『マツケンサンバU』
シーホムヴィタヤー語学学校による歌『涙そうそう』
LJSによる歌『世界に一つだけの花』



□第三回日本語スピーチ大会
2006年3月19日(日)於国立文化ホール
出場者:15名(初級10名、中級5名)
主催:在ラオス日本大使館、JICAラオス事務所、ラオス国立大学日本語学科、ラオス日本センター、チャンパ日本語学校、LIS、シーホムヴィタヤー語学学校、ラオス元日本留学生会
後援:ラオス教育省、国際交流基金、JICE
※募集テーマは「10年後」。地方都市パクセーより代表が出場。

【スピーチ大会中級の部】
優勝 『すばらしいお母さん』 ケットマニー・ビライヴォンさん
2位 『おばあちゃんの冒険』 サヌパープ・ポムケオナーさん
3位 『自分自身と勝負すること』 タヴィスック・ホンソムバットさん

【スピーチ大会初級の部】
優勝 『面白いテレビが見たい』 ドゥアンマニー・フアンカムセンさん
2位 『研究者になりたいです』 チャンスック・ポンサワンさん
3位 『私の将来』 センダヴォーン・ウアンヴィライさん

【アトラクション】
ラオス日本センター・ダンスクラブによる『祝いのダンス』
ラオス日本センター・日本語コースによる『Best Friend』
ラオス国立大学日本語学科による歌『さくら、エピローグ』
シーホムヴィタヤー語学学校による歌『おどるポンポコリン』
LISによる『マジックショー』
ラオス国立大学ラオス語学科日本人留学生による踊り『安来節』
チャンパ日本語学校によるダンス『北酒場』『恋のブチアゲ天国』
ユースセンターによる歌とダンス『青春のアミーゴ』
アレキサンドラ・ブンスワイさんによる歌『涙そうそう』



第四回日本語スピーチ大会
2007年3月10日(土)於国立文化ホール
出場者:15名(初級10名、中級5名)
主催:在ラオス日本大使館、ラオス国立大学日本語学科、ラオス日本センター、チャンパ日本語学校、シーホムヴィタヤー語学学校、ラオス元日本留学生会
後援;ラオス教育省、JICAラオス事務所、国際交流基金、JICE、ラオス国日本人会、王子製紙、ラオミドリセーフティーシューズ、日本在外企業協会
※中級の優勝者を初めて日本へ招待する。

【スピーチ大会中級の部】
優勝 『水を大切にしましょう』 ヴィトゥナー・セーンカムヨーンさん
2位 『目は心の窓』 トンペット・ランパイパンさん
3位 『命を守ること』 プッサディー・シータヴォンさん

【スピーチ大会初級の部】
優勝 『人身売買』 トム・プイケオさん
2位 『犬にも心がありますよ!』 ペットサワン・ノンインティラットさん
3位 『幸せは買えないもの』 マリーチャン・スリデートさん

【アトラクション】
チャンパ日本語学校による歌『さよならのわけ』
シーホムヴィタヤー語学学校による歌『愛は勝つ』
ラオス日本センターによる歌『さよならだいすきなひと』


【謝辞】大会実行委員長の阿部賢一さん(チャンパ日本語学校副校長)には大変お忙しいなか時間を割いていただき、資料の提供と共に貴重な助言をいただきました。ありがとうございました。


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