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《すでに世界標準》
ラオスの電圧は220Vで周波数50Hz。世界標準ではない 100V の日本製の電化製品には変圧器が必要。コンセントの形状は日本と同様の型と、丸棒2本型と、三つ又型とがある。日本仕様のコンセントがほぼどこでもそのまま差し込めるためプラグアダプタを購入する必要はない。しかし誤って 100V の器具を差し込んで、製品を壊してしまう事故が多い。
《停電はお家芸なんて言わせない!》
首都ビエンチャンでの停電は中国やカンボジアなど周辺諸国に比べて少なく、電気事情は比較的安定している。停電の主原因は電力設備への落雷によるものである。ラオスを含む東南アジアでは雷が非常に多く、年間100日程度発生している(日本では通常30日程度)。落雷による停電は通常数分から数十分で復旧する。一部の公共施設やホテルには非常灯が整備されているが、それでもシャワーやトイレには不自由するため、懐中電灯を常備されたい。ラオスの一般家庭ではローソクが常備されている。落雷による過電流が電線を流れた場合、精密機器(パソコン、プリンターなど)が壊れるだけでなく火災の原因にもなるため、雷雨の際には電源からコンセントを抜くことが必要不可欠である。
《電力事業の拡大》
ラオス電力公社はエネルギー鉱業省が直轄する100%国営企業である。総発電量の約2/3を国内に供給し、残り約1/3を国外に輸出している。メコン河沿いの地域ではほぼ100%電化されているが、内陸ではディーゼル発電により1日5時間だけ電気が供給されるような無電化地域もある。現在ラオスの世帯当り電化率は40%である。エネルギー鉱業省では2020年までに電化率を90%まで引上げることを目標に掲げており、それに向けた電力設備の新設・増強計画を策定している。地方の電化は村民の生活水準を向上させている。水道ポンプ、灌漑用水ポンプ、病院のワクチンや血液の冷蔵保存、酸素マスク等医療機器の使用、子どもたちの夜間の学習時間の確保など、村民の生活に資する影響は大きい。
《電気料金はいただきます!》
社会主義国だから無料…というわけにいかないが、近隣国に比べて割安な設定である。しかし家庭での支出に対する電気代の割合は高く、ラオス人の一般家庭にとってかなりの負担になっている。ラオス人と外国人との電気料金の格差(6年前には20倍)は縮小しているもののまだ大きい。
□2006年電気料金(単位:kWh当たり)
・住宅用(0〜25kWh)‥‥133 kip(ラオス人の一般家庭)
・住宅用(26〜150kWh)‥276 kip(同上)
・住宅用(150kWh〜)‥‥773 kip
・工業・工場用‥‥‥‥‥634 kip
・商店・店舗用‥‥‥‥‥835 kip
・娯楽施設用‥‥‥‥‥1,106 kip
・農業・灌漑用‥‥‥‥‥313 kip
・政府施設用‥‥‥‥‥・703 kip
・大使館・外国人用‥‥・1,077 kip(外国人家庭)
※1ドルが約950〜960キープ(kip)で取引されています。現在、ドル安、キープ高が続いています(2007年5月現在)。
《日本の技術、世界へ》
ラオス電力公社のナムグム水力発電所は、日本のODAで建設され、1971年から運転を開始した。ビエンチャン周辺地域だけでなくルアンプラバン以北地域まで電気を供給し、余った電気はタイに輸出している。また現在、ナムグム発電所で発電した電気をタケーック、サバナケーット等のラオス中部地域に供給するため約300kmの送電線建設が日本国際銀行の支援で開始され、2009年に運転を開始する予定である。更に関西電力は、タイへの売電用水力発電所を新たにボリカムサイ県に建設予定で、総工事費は約5億ドル(約600億円)、2009年に着工、2014年に運転を開始する計画である。
《変圧器の豆知識》
プラグアダプタで電圧の変更は出来ない。ラオスで日本製品(100V)を使用する際には必ず変圧器を購入、使用する必要がある。入力電圧に注意。
・入力電圧110〜130V ⇒ 100V(使用不可)
・入力電圧220〜240V ⇒ 100V(使用可)
・入力電圧110〜240V ⇒ 100V(使用可)
変圧器には精密器機用と電熱器機用とがある。精密器機用でドライヤーなどは使えない。
・精密機器用変圧器=15〜150W
・電熱機器用変圧器=1,000〜2,000W
出力容量(W)は入力電圧により異なるが、ラオスでは電圧が安定せず、一般的に下ぶれすること(220V以下に低下)が多く、電気製品の電源がオフになってしまうことがある。そのためスタビライザー(電圧安定器)の使用を推奨する。ラオスで購入可能、ベトナム製で20ドル程度。またラオスではときどき停電がある。パソコン使用の際にはバッテリー(内臓、または外付け)が不可欠だ。
・[電源]→[変圧器]→[電圧安定器]→[バッテリー]→[パソコン]
画像上:ラオス電力公社。首都ビエンチャン、旋門前のメイン通りに面したタットフン寺の裏手にある。エネルギー鉱業省の隣。
画像左:ナムグムダム1号。ビエンチャン市街から車で北へ2時間ほどのところにある。
【謝辞】本稿は、ラオス電力公社で政策指導に携わる小川正浩さんに伺った話を元にまとめました。小川さんには忙しい中、専門的な話を伺い、助言をいただきました。また貴重な資料を提供していただきました。ありがとうございました。 |