■ウィーン1区大変身中 2007.4.3 update

妻の郷里、ウィーンに住み始めて早10年目。最初はウィーン独特のゆっくりとしたテンポに合わすのが大変でしたが、それがgemutlich(comfortable・心地いい)になり始めた今日この頃です。今月から毎月ウィーンおよびウィーン近郊の様子をお届けします。

日本在住の両親に、「今年はまともな冬は訪れず、どうやらこのまま春になるようです」とメールで書いたその晩に急激に冷え込み、次の朝窓の外を見るとなんと一面銀世界でした。こちらの人に言わせると、4月までは何があってもおかしくないとのこと。冬用コートはまだまだしまう事はできません。

10年前にこちらに移り住んだときは、パリ、ロンドンと比べて田舎くさく、ファッションなどの流行もワンテンポ遅れた感じがしていました。しかし、最近はグラーベン・コールマルクトに高級ブティックが立ち並び、とうとうウィーンで買えないブランドはほとんどないと言われるまでに様変わりしました。

-画像説明文-
画像左 : 王宮の入り口。いつ見ても気品があります。
画像中 : 日本人観光客が必ず立ち寄る有名なDEMEL(デメル)。
画像右 : D&G(ドルチェ&ガッバーナ)、このブランドもロシア人に大人気です。
画像右下 : コールマルクトの朝の模様です。朝は配達の車が乗り入れるのでまっすぐ歩くことは困難です。
------------------------------------------------------------


(最近)バーバリー、ティファニー、ブルガリ、ドルチェ&ガバーナなどが新規オープン。モンブランはグラーベン17からグラーベン15に移転、そして新装開店。エルメスは隣のカメラ屋を買い取り販売面積増床予定だそうです。またコールマルクトにはロンドンや東京ではすでに開業しているBillionaire/ビリオネア(F1ルノーのマネージング・ディレクターを務めるフラビオ・ブリアトーレが経営の男性ブランド)がセレクトショップの一部にオープン。これでいったんブランド開店ラッシュの波はいったん収まりそうです。

となると「オーストリアの景気はそんなにいいの?」と言う質問が出ます。たしかにATX(オーストリアの株式指数)は2007年2月末で4,000ポイント以上。2003年は1,000ポイントあたりをうろうろしていましたので約4倍の伸びです。

-画像説明文-
画像左 : コールマルクとグラーベンの角に位置するCartier(カルチエ)。
画像中 : Cartierの横にあったMontblanc(モンブラン)は、現在、HERMES(エルメス)の斜め向かいに移転。
画像右 : つい最近、強盗に入られた高級時計店SCHULLIN(シューリン)。
------------------------------------------------------------

しかしこれらのブティックが相手にしたいのは「ロシアマネー」。多くのブティックやレストラン、そして高級ホテルもロシアマネー欲しさにロシア語を話すスタッフを常駐させるサービスを開始しました。ロシア人は値段も聞かずに買っていく人も多々いますので、販売員側としてはとても販売しやすいとか。その分めっきり減ったのが日本からの観光客。2003年だと1ユーロは約120円前後。今は1ユーロあたり160円間近ですので、昔のようにブランド物の紙袋を下げて街中を闊歩している日本人はほとんどいません。その代わりロシア人が持ちきれないような量の紙袋を抱えているのをよく目にします。イギリスサッカープレミアリーグ「チェルシー」のオーナーで桁違いの大富豪ロマン・アブラモヴィッチもコールマルクトのある一角を購入したとのこと。これも時代の流れでしょう。

-画像説明文-
画像左 :カシミアならここ、LORO PIANA(ロロ・ピアーナ)。
画像中 : 高級時計・宝飾品のChopard(ショパール)
画像右 : Tom Hilfiger(トム ヒルフィガー)
------------------------------------------------------------

ちなみにこのような1区の高級ショッピングストリート。実際の「店舗平均家賃」はいくらぐらいなのでしょう。CPBという不動産会社の調べによると、
コールマルクト €160−€300/m²/月
グラーベン €160−€250/m²/月
ケルントナー通り €120−€200/m²/月
他区(市内)だと、地元の人がショッピングするマリアヒルファー通りの一部を除き1平方メートルあたり3桁まではとうてい届かないそうです。

店舗によってはそこまで家賃を払って儲けが出るのかと思わせるような店も存在しますが、ある程度ブランドのイメージアップ効果を狙っているのかもしれません。さらに新規オープン予定のブティックも2、3店ありますし、開店希望ブランドもまだまた多いというグラーベン・コールマルクトエリア。これからどのように進化していくのでしょう。

画像左:Burberry (バーバリー)
画像中:BREGUET(ブレゲ)。間口は狭いですが、儲かっているようです。
画像右:左から、ビリオネァの商品を置いている セレクトショップ「No.7」、BVLGARI(ブルガリ)。隣はDIESEL(ディーゼル)、そしてTiffany(ティファニー)です。


<<もどる