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海の無いパラグアイでは海の替わりに長年愛されているのが「イパカライ湖」で、この湖畔に町は建設されました。この湖自体は、それ程大きなものでは無いのですが、首都アスンシオンから近い事もあり、この地が別荘地として栄えたようです。アスンシオンの「奥座敷」と呼べる場所です。イパカライ湖は、以前は青い美しい湖であったのですが、最近は汚濁がひどく昔の面影はありません。
週末や夏休みはここの別荘でのんびりと過ごすというアスンシオン市民が多く、週末やバカンスシーズンは賑わいます。また、日本では「湘南」ナンバーを付ける事がカッコ良いとされているようですが、パラグアイでは「サンベルナルディーノ」のナンバーを付けるのが一種のステータスでした。
このサンベルナルディーノと呼ばれる地域は非常に広く、入り口から10キロくらいは続いているでしょうか。広い地域に別荘が分散して存在しています。イパカライ湖は近年汚染が進み、近くに行きますと濁っているのがよく分かります。山の上から眺めるのが一番のようです。
十数年前に一大別荘開発がブームとなり多くの開発業者が別荘事業に乗り出し、町中に別荘地販売の看板がひしめいていました。しかし、日本と同じようなバブル崩壊が起きて、現在では下火になっています。一時は、色々な観光開発に対する投資が盛んに行われて、「カジノ付きのホテル」、「会員制の豪華レジャーホテル」、「大きな野外劇場」、「ゴルフ場」等が次々に建設されていたのですが、現在ではどれも廃虚のようになっています。
倒産したホテルなど外見はまだまだ使えるように見え、もったいない気がしますが、利用客が減り採算が合わないのでしょう。ここに大きな投資をして破綻した銀行もあります。
サンベルナルディーノの別荘開発・ホテル事業が上手く行っていない理由としては、
(1)イパカライ湖の汚染が進んでいる
(2)需要を無視した拡大が進んだ
(3)アスンシオンの中間・富裕層がブラジルなどの外国のリゾートに行くケースが多くなった
等々が考えられます。
特に大きな問題はイパカライ湖の汚染です。生活排水、産業排水が処理されずに直接ここに流れ込み湖を汚染しているので、現在では悪臭が漂うまでになっています。夏季は特にひどいように思います。パラグアイ政府も汚染を防止して、奇麗な湖に戻したいのでしょうが、現在の状況では、なかなか難しいように思います。このままでは汚染は悪化する一方。抜本的な対策を施す必要があるように思います。
イパカライ湖畔には観光船やボートがありますが、汚濁が進んでいるので余り利用する気にはなりません。以前は利用する人が多く居たのですが、今ではほとんど見掛けなくなりました。最近ではその層はブラジルの海岸に行って綺麗な海を堪能しているので、もうここで水遊びはしなくなっているのでしょう。それでも湖のある景色は美しく、町外れの小高い丘に登って見る景色はなかなかのものです。
サンベルナルディーノ自体は緑に包まれた所です。早朝、町を散策しますと森の匂いがたちこめています。別荘を持っている人は多く、また泊りがけでここを訪問する方も多いのですが、森林浴などをし、「癒し」を求めての事でしょう。昔の静かな軽井沢といった雰囲気があります。行く価値がある場所である事は間違いありません。アスンシオンに来る機会がある方は是非足を伸ばしてみて下さい。
画像上右、左:サンベルナルディーノとイパカライ湖
画像中右、左、下右:イパカライ湖畔
画像下左:イパカライ湖と夕日 |