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どの国にもある「お母さんの味」。ルーマニアのママ(mama)は本当に料理好き、料理上手、何でも手作りです。その中でも今日は「これぞママの味!」と言えるものをご紹介しましょう。
まずは、母の味の代名詞、ママリガ(Mâmâligâ)。トウモロコシの粉を練って作る、イタリアのポレンタに限りなく近いものです。パンが主食のルーマニアですが、このママリガも主食代わりに食べられることは多く「ママリガが上手に作れてこそ一人前の女性」、「ママリガを上手に作ることができれば結婚できる(Bunâ de maritat)」と言われるメニューなのです。
作り方はママによりさまざまですが、ルーマニアのママリガの魅力は何といっても素朴な味、ポレンタのように牛乳やバター。オイルなども普通は入れず、トウモロコシの粉(mârai)と水のみで作ります。沸騰したお湯に粉を入れるタイミング、そして混ぜ始めるタイミングがポイント。サーブの仕方も出来上がったら鍋をひっくり返してまな板の上にど〜〜んと乗せ、両手糸をピンと張って切り目を入れていくという大胆さ。これで崩れにくく熱も冷めず一番美味しいそうで、味だけでなく、その飾らないところも「ルーマニアのママ」そのものなのかもしれません。
次は家庭の数だけレシピがあると言われる、ルーマニアの伝統料理サレマーレ(Salmare)。イースター、クリスマスなど行事はもちろん、お客様をもてなす時、お祭りの時、何かの機会に出てくるこのサルマーレは、いわゆるロールキャベツです。ただキャベツだけでなく、季節によって菩提樹の葉、またキャベツと同じくらい頻繁に使うのがぶどうの葉、それぞれ塩漬けで酸味のある葉を使って作ります。中身は肉と玉ねぎが基本で、それにお米を混ぜたり、香草をたっぷり入れたり、お好みで。大きさは手のひらにおさまる位が一般的です。これを鍋いっぱい、本当に大量に作り置きするため、いかにスムーズに、いかに手早く美しく巻いて作っていけるかがママの腕の見せ所なのです。私も一緒に作ってみたことが何度かありますが、ママは本当に手馴れていて均等なサルマーレがどんどん出来上がるのです。年頃の女の子は毎年行事の時には練習をしておくといいのかもしれませんね。
最後は、ここまで手作りなの?と思うもの、トマトジュースとブイヨンです。トマトソースの瓶詰めは例えばイタリアやスペインなどトマトが必須の国で、夏の終わりから秋にかけてママたちが大忙しをして作るものでしょう。そのソースももちろんですが、加えてジュースやブイヨンまで手作りなのです! 料理に少量加える濃いブイヨンでこんなにも料理が美味しくなるという秘密は簡単、「手作り」だからなのです。それもそのはず、市場で良いトマトを探すのではなく、だいたい田舎で自分の畑のトマトの収穫の時期に合わせてその場で作られるのです。ルーマニアのほとんどの家庭が田舎を持っていて、都市の生活であっても美味しい野菜が食べられる環境の特権なのでしょうね。
ここ数年は夏に洪水や猛暑の影響でトマトの出来がいまいちだったところもあるそうですが、それでもルーマニアのトマトはイタリアのトマトと同じかそれ以上に美味しい!と思ったことが何度もあるほど、甘みとみずみずしさがいっぱい! 実は私はトマトジュースが苦手でしたが、ルーマニアに来て初めてそれが大好物になってしまったくらいです。夏の恵み、パワーをいっぱい閉じ込めたこのトマトジュースを、冬の季節に頂くとまたまだ遠い夏の暑さを恋しく思い、元気が出るものです。
食べることが人生の中で大きな位置を占めているルーマニア、料理ができないと寂しい思いをしますが、ルーマニアのママになるというのは、なかなか難しそうです・笑
□参考:各国いまどき報告「ルーマニア野菜が美味しいわけ」
画像上右:ママリガ調理用の特別の鍋がある。また混ぜる時は必ず木ベラ!
画像上左:ママリガに肉や魚に添えて
画像中:ルーマニアのロールキャベツ「サルマーレ」
画像下左
光を当てるとトマトの実の色そのまま、是非味わって欲しいトマトジュース
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料理上手のママは本当にたくさんの鍋を持っている! |