■各都市イルミネーション 2007.1.16 update

冬の時期、ヨーロッパ各国の見所として楽しみにされるクリスマス・イルミネーション。ルーマニアも今年からEUの仲間入り、その例に漏れず(!)イルミネーションに力を入れている国です。

街によりますが、イルミネーションは大体12月1日の建国記念日から始まり、1月中旬から下旬まで続きます。通常各市が市の予算で企画して飾りつけ。年々どんどん派手になっており、美しいと思うのですが「それよりも優先すべきことがあるのでは…」と凸凹道や修復必要な色の剥げた建物を見て思ってしまいます。しかし長い目で計画する美しさよりも、今を楽しめる美しさは欠かせない、というのはラテン国民らしさなのか、この時期にイルミネーションより必要な市内事業のことなど誰も考えないようで、「クリスマスのイルミネーションは必須よ(este obligator)!」と強い言葉がかえってきました。しかも「美しいイルミネーションを見ようと上を眺めていれば、足元の凸凹も落ちている犬の糞も何も見えないでしょ(笑)」とまたルーマニアらしい意見が…確かにおっしゃる通り、、でしょうか?(笑)

そんなわけでルーマニア人の生活に必須!な街のイルミネーションのいくつかをご紹介しましょう。まずは首都ブカレスト。いくつもの大通りや広場が華やかに飾られています。メインはブカレストのシンボル的存在にもなっているインターコンチネンタルホテルが建つ大学広場からの道。今年はEU色の青が基調のイルミネーションやツリーで、流れるような輝きが人気でした。他の通りはオレンジや水色の場合が多いです。市内中心から少し離れていますが大統領官邸も毎年豪華に飾られています。

そんなブカレストに負けてはいられない、と地方都市。中でもルーマニアで西ヨーロッパに近い、商業も盛んなティミショアラ(Timisoara)は毎年華やかなイルミネーションからシックなものまでバラエティーに富んでいることで有名です。やはり西の資本主義のメンタリティーが早くから浸透していたようで、90年代前半から市は銀行からお金を借り大きなプロジェクトを立ち上げ独自にイルミネーションを拡大したり、数年前も市とは別に市内のルーマニア最大のバッテリー会社が参戦し、光がフラッシュするイルミネーションを飾るなど工夫も凝らしています。

一方、経済水準がルーマニアの中で低い東のモルドヴァ地方。その中の学問都市ヤシ今年のイルミネーションはとても立派でした。というのも今年EUに入ったことでEU圏の一番東のラインになる市だからです。それを祝して豪華に!と例年より力を入れて取り組んだそうです。初めて銀行から資金を借り、イルミネーションだけでなく通りにずらりとモミの木を飾る、というプロジェクトも実施。本当に華やか、、と感動しているも、どうも見覚えのあるイルミネーション。実は去年ブカレストで使われたイルミネーションが一部お下がりとして使われていました。首都からもこうしてサポートがあるということは、やはり国を挙げて「EUメンバーである華やかなルーマニア」演出のために取り組んでいる、ということなのでしょう。

そんな各都市のイルミネーションをたくさんの人が写真を撮る光景も今年お馴染みでした。ルーマニアでもカメ ラ付き携帯やデジカメが去年よりもずっと普及しているのです。ルーマニアの進歩を感じていると、ふと他の国でよく見られる赤のリボンのような、クリスマス 色である「赤」の使用が少ないことに気づきました。ちょうど17年前、89年のルーマニアのチャウセスク政権打倒の流血革命はこのクリスマス時期、その追 悼儀式もこの時期の行事、きっとそんなことも「赤」があまり街中に見られないことと関係しているのかもしれません。イルミネーションを眺めながら色々なこ とを思う、冬のルーマニアの街角でした。

画像右上:首都ブカレストのインターコンチネンタルホテルと、EU加盟までのカウントダウン時計付きツリー。
画像左上:首都ブカレスト。流れるような青のライトアップがきれい!
画像右下:西のティミショアラ。89年革命の始まりの舞台となった広場と教会。
画像左下:東のヤシ。メインの通りいくつかに、去年ブカレストで使われたおさがりイルミネーションが!

【追記】凸凹道の整備よりも大事なことは、イルミネーションだけでなく花も!9月の記事「花を愛するルーマニア人」をご覧ください。


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