■ブエノスアイレスの動物園 2008.2.19 update

アルゼンチンは夏休みシーズン。ブエノスアイレスでは、市民よりは国内外からの観光客でいっぱいです。その中でも子供連れにお勧めだけではなく、アルゼンチンの珍しい動物がいて、そして歴史的であり、自由な雰囲気の動物園を今回は紹介します。

ブエノスアイレス動物園(BUENOS AIRES ZOO)の起源は、1883年、後に大統領となるカルロス・ペレグリーニがヨーロッパを周遊中に、ブエノスアイレス市長に手紙を書いたことから始まります。「近代都市として重要な町ならどこでも、動物園を設置すべきである。動物園は大勢の人々の憩いの場所になる」という提言をしました。

そこで、1874年、教育の父、サルミエントが作った公園は国管轄から市の管轄となり、1888年10月30日、ブエノスアイレス市政令をもって、動物園は現在のパレルモ公園(正式名称は2月3日)から分離、独自の敷地を持つことになったのです。

偶然ながら東洋原産のカメリア「椿」をアルゼンチンに導入した植物学研究者を父に持つ、エドゥアルド・オルンベルグ博士が最初の15年、園長を勤めました。数こそ現在の四分の一ですが、すでに650種もの動物が集められました。

この動物園を現在も世界的に有名にしているのが博士の「動物の原産地と同じ建築様式」を利用すると提唱したことです。当時の建築、芸術の感覚が象舎(左上の画像)からもお分かりになると思いますし、2年前に中国との友好条約から「パンダ!」がやってきた時も、中国的な建物と敷地がデザインされました。

ちなみにパンダはスペイン語でそのままパンダ、もしくはオッソパンダ(=パンダ熊)なんですが、やってきたのはパンダ違いのパンダロッハ(=赤いパンダ)、即ちレッサーパンダ(中国南部からヒマラヤにかけての高地に生息)でした。

博士の後、クレメンテ・オネリ園長が誕生し、動物園をさらに教育的なものへ導きました。美術館と見紛うほどの、ローマ調建築が園内で見られるのは、オネリ園長からです。さらに、動物園が向かうべき研究への方向性だけでなく、エンターテイメント的要素を持つガイド制度を導入、そして、ポニー、ラクダ、ゾウに乗ることができるという企画で、1903年時点では1,500人だった年間来場者を1年で15,000人と10倍にしてしまいました。また、この時代、初めて動物園でアジアのゾウが誕生しました。

1990年代、この歴史ある動物園も手入れ不足で老朽化が進み、ちょうど民営化政策の時期だったため、1991年に20年間の譲渡契約が結ばれ、BUENOS AIRES ZOOという名前になりました。現在、敷地面積は18万平方メートル、哺乳類が89種、爬虫類が49種、鳥類が175種類で、合計2,500頭の動物がいます。

おもしろいのは、その辺に動物が歩いていたり混ざっていたりすることです。カメがいて、フラミンゴがいたり、そこに水辺があり、ヌートリア(ネズミ目ヌートリア科)がいたり、軽食がとれるオープンテラス横で急にクジャクが羽を広げたり、そこをアヒルが歩いていったりします。パタゴニアウサギである、マラも檻に入らずその辺を跳ねています。

子供は12歳まで入場無料です。大人はフリーパスポート12.5ペソ(約500円)にするか、一般入場料8.0ペソ(約320円)を払い、さらに水族館、ミシオネスジャングル館、爬虫類館毎に4ペソ追加で入館するかのどちらかになります。

-文中の画像-
画像上右:初代動物園長の像ですが、不思議な動物たちが一緒にいます。ドリトル先生(児童書の主人公)を想像するのは私だけでしょうか?
画像上左:象と象舎。バックがビルなのは、パレルモの住宅街がすぐだからです。
画像中右:中国セクション。この奥にうわさのパンダが!
画像中左:ヌートリア(ネズミ目ヌートリア科)
画像下右:クジャクとカメ、いつも混ざっているんですが。。。
画像下左:パタゴニアウサギのマラ。足長で目がぎょろっとしていて日本的には変らしいのですが、私はあまりに見慣れて珍しくない。。。
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画像左:爬虫類館は男の子に大人気。
画像中:リャマ(スペイン語ではシャマ)は餌好き。
画像右上:ミシオネスジャングル館。ちなみにイグアス国立公園(世界遺産)はミシオネス州の最北部に位置する。
画像右下:なぜか水族館に鯉がいます。
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画像左:アルゼンチン北部に生息するアメリカバク。
画像中:ハナグマもアルゼンチン北部に生息。
画像右上:手をたたく二本下アザラシ。
画像右下:アシカショーです。同じ動物園ですが、ショー代金は別に4ペソ払います。
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画像左、中:珍しい動物がいて、歴史的であるブエノスアイレスの動物園には人が大勢。
画像右上:売店の横でいきなりクジャクが羽を広げる!?
画像右下:動物が混じっている一例。南米フラミンゴにアヒル類。
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画像左:あまりにも園内の飲み物が高いので、柵の外で飲み物とアイスキャンディを売っています。画像中央の棒を使い商品を渡してくれます。
画像中:記念写真撮影サービス、っていうか、帰りにお金払って買うんですが、あんまり撮ってもらいたくないです。下手。。。
画像右上:園内にはローマ調の、こんな像がゴロゴロしています。
画像右下:どこの国かわかりませんが、素晴らしい建築です。
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