■水瓶で観賞魚を飼育する 2007.12.18 update

カンボジアでは、魚を飼育する時、日本と同様に水槽で飼育する人もいますが、直径50センチ程度の水瓶を使って飼う人もいます。特にプノンペンではこの水瓶で飼育する人が多いようで、家庭の庭先などでよく見かけます。

カンボジアでは、観賞魚として飼育するのに加えて、蚊が繁殖するのを防ぐため、つまりボウフラ(蚊の幼虫)を魚に食べさせるために飼う人もいます。特に農村部では、マラリアやデング熱の問題が深刻で、水瓶で魚を飼うのは、蚊が媒介する病気を予防するのひとつの方法とも考えられているのです。

魚を飼うための水瓶は、植木屋さんなどで手に入れることができます。我が家で使用しているのは、近所の植木屋さんで仕入れたもので、ひとつ12,000リエル(約350円)。バイクタクシー(モトドップ)が荷台に括りつけて自宅まで運んでくれます。

観賞魚は同じく近所にあるブリーダーのところで買いました。知りあいの子どもに教えてもらったブリーダーの家では、グッピー、ネオンテトラ、ドワーフグラミー、コリドラス、アロワナ、ベタなど、日本のペットショップでも見かける魚たちが水槽の中で飼育されながら売られています。

観賞魚の値段は大きさによって異なり、同じ種類の魚でも小さいものは安く、大きいものは高いのは、日本と同じです。例えば首都プノンペンの63番通りにある観賞魚販売店では、アロワナの幼魚は1匹5米ドルで売られていましたが、ある程度成長したもの(30センチ程度)は10米ドルでした。また、エンゼルフィッシュは「小」が3,000リエルで「大」は4米ドル、ディスカスは「小」が2米ドルで「大」は20米ドルといった具合です(現地通貨リエルのほかに米ドルが流通)。

我が家では、知り合いの子どもが飼っていたグッピーを分けてくれたので、生育環境を考えて新しく観賞魚販売店で買ってきたものを加えて飼うことにしました。オスとメスを合わせて5匹で4,500リエル(約1米ドル)です。

さて、飼って1年ほど経ちましたが、日当たりがよすぎるせいか、エサの与え過ぎか、理由はわかりませんが水の濁りが早く、すぐに藻が発生して水がよどんでしまいます。知人の家の水瓶の水は、一度も水を換えたり水瓶の掃除をしたことはないというのに、水はいつも澄んでいます。なぜかと考えていたところ、どうやら水瓶に入れている泥土のおかげらしいのです。泥土は近くの沼地から持って来たものだと聞きました。自然の沼地の泥のなかには、魚の糞などを分解する微生物がたくさんいて、そのおかげで水はいつも澄んでいるというのです。

本当かどうかはわかりませんが、試しにバイクで20分ほど走ったところにある沼地へ行って、泥土を採取してきました。それを水瓶に移すと、泥を形成する細かい土がしばらく浮遊するため、水は濁り、底がまったく見えなくなってしまいます。しばらく放置しておけば、次第に底に沈んで透明度が戻ると思ったのですが、泥を入れてから1週間ほど経った今も、まだ透明度は戻りません。泥土選びに失敗したのでしょうか……。

画像上右:水瓶を荷台に括りつけて運ぶバイクタクシー(モトドップ)。
画像上左:魚のブリーダーの家。家の裏に飼育場がある。
画像下右:泥土を採取した沼地。
画像下左:採取して来た泥土を水瓶に入れているところ。


<<もどる