■お土産にクメール語入りの名刺を作ってみる 2006.9.19 update

首都プノンペンでは、モニヴォン通りとシハヌーク通りが交差するあたりから、モニヴォン通り沿いに建つ寺ワットコッのあたりにかけて、印刷の注文を受ける露店が並んでいます。プラスチックの椅子と金属製の折りたたみテーブル置き、日除けと雨避けのためのパラソルを立てた簡素な露店で、テーブルの前には中国語、英語、カンボジア語の三か国語で印刷を承るということが記されています。東京の秋葉原や大阪の日本橋は多くの家電販売店が並び、「電気街」として知られていますが、このモニヴォン通りの一画は、印刷の注文を承る露店が並ぶため、「印刷屋街」と言えるかもしれません。

このような露店では、結婚式や仏教行事の招待状、オリジナルの領収書、名刺、ステッカー、広告、各種書類の印刷を頼むことができます。さて、今回の話の中心となる名刺の場合は、100枚1セットから注文可能です。料金は片面印刷で1セット5米ドルから、両面印刷で7米ドル程度から。名刺のデザインはすでに用意されているもののなかから選んでもいいし、自分で独自のデザインを考えて注文することもできます。ただし、あまり複雑なデザインや印刷方法を注文すると、その分、料金に上乗せされることがあります。

印刷に使う紙は色つきのものとそうでないもの、表面にコーティングが施されているもの、ややざらついたもの、角の丸いものといったように、さまざまなものが用意されていて、好きなものを選べます。

写真やロゴなども、データ、またはそれらが印刷された物(写真の場合はプリントしたもの)を用意できれば、名刺に加えられます。文字のほうは、カンボジア語と英語、中国語は問題ありません。名前がすべて漢字の人なら、紙に漢字で書いたものを渡せばそれを中国語の漢字に置き換えて印刷してもらえます。ただしその場合、文字によっては日本語と若干異なる文字になることがあるので、注文の前に頭に入れておいたほうがいいでしょう。カンボジア語の文字も、自分で書ければ注文時にそれを紙に書いて渡せばいいし、たとえ書けなかったとしても、口で伝えるか、ローマ字で書いたものを見せればカンボジア語の文字にしてもらうことは可能です。

名刺に平仮名や片仮名を入れたい場合は、日本語書体を用意している数少ない店を探すか、もしくはパソコンを使って自分で打ち込んだものをデータで持っていけば大丈夫です(残念ながら、日本語書体を用意している店がどこにあるのか、筆者は知らないのですが……。そういう店があると聞いたことがあるだけです)。ただし、データで持っていく場合は文字化けを防ぐため、テキストータではなく、アウトラインをかけるなどして「画像データ」にして持っていく必要があります。

ところで、これらの露店は印刷を承るといっても、実際に印刷を行うところはいわゆる印刷所ではありません。例えばワットコッの周辺で商売をしている露店の場合は、パソコンでデザインを組み、市販のレーザープリンターを使って出力しています。名刺の場合はA4の紙1枚に10枚分の名刺を印刷し、それを10枚印刷することで1セット100枚の名刺を作っているのです。出力された紙は、手動の裁断機を使って1枚1枚切り離していきます。手づくり感溢れる名刺です。

午前中に注文した場合、その日の夕方前くらいに一度見本がでるので、再度、注文した場所へ行って住所や電話番号などに間違いがないかチェックします。誤りがあった場合はその部分を指摘し、修正してもらって再度見本を出してもらって確実に直っているかどうか確認します。誤りがなければ、翌朝にはでき上がった名刺を受け取ることができます。なお、一般の印刷所でも名刺を印刷することはできますが、実際に試したことはないので、詳細はわかりません。自分の名前がクメール語で記されているのを見るのは、何とも奇妙な感覚ですが、観光の際に一風変わった自分のお土産として作ってみてはいかがでしょうか。

画像上:ワットコッの近くに並ぶ印刷屋の露店
画像中:プノンペンにある一般の印刷所
画像下:自分でデザインを考えて発注した、筆者の名刺


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