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カンボジアでは日本とは違い、GMS(Global System for Mobile Communications
)方式の携帯電話が使われています。GMSとはデジタル携帯電話に使われている無線通信方式のひとつで、ヨーロッパやアジアを中心とした100以上の国々で利用されています。カンボジアの隣国タイでもこのGMSが使われています。
GMS携帯の大きな特徴は、シムカードと呼ばれるICチップを使うこと、電話料金がプリペイド方式であることの2点だと思います。シムカードには携帯電話の番号や使用者の情報などが記録されており、国ごとに違うシムカードが使われています。このシムカードを入れ替えることで、他の国でも同じ携帯電話をその国の携帯電話会社の料金体系で使うことができるようになっています。シムカードを入れ替えるだけで、自分の携帯電話が外国(GMS方式を採用している国に限る)で使えるようになるのが便利なところです。
さて、カンボジアではシムカードは町の電話販売店で売られています。このシムカードを買うことを一般的に「(電話)番号を買う」といいます。なぜならシムカードに携帯電話の番号が記録されているからです。番号を買うときは、いくつもある番号のなかから好きなものを選ぶことができます。ただし、ここで注意が必要です。「選ぶことができる」といっても、番号によって値段が変わってくるからです。
カンボジア国内で最も契約者の多いといわれる携帯電話会社モビテルの番号(上三桁は012)を例にしてみましょう。012-698045は35米ドル、012-211310は40米ドル、012-400614は55米ドル、012-400740は70米ドル、012-330331は100米ドル、012-250560は200米ドル、012-615625は300米ドルとなっています。いずれの料金も首都プノムペンのモニボン通り沿いにある電話販売店で調べたものです。
もうおわかりかと思いますが、数字の並びや組み合わせなどがきれいで覚えやすい番号ほど高くなっているのです。番号によっては400米ドルや500米ドルのものもあります。覚えにくいよりは覚えやすいほうがいいとは思いますが、番号を頭で覚えるわけではなくどうせシムカードに記憶させるのだから、何も数百ドルも支払ってまでしてきれいな番号を買う必要はないという気がするのですが……。
裏を返せば、覚えやすい番号の持ち主はお金持ちである可能性が高いということで、それを狙った詐欺やナンパもあります。僕の携帯の番号は15米ドルの安いものなのですが、一緒に買いに行ったカンボジア人の「この番号(の並び)はきれいだ」というすすめで買ったためか、使用し始めてから数ヶ月間くらい知らない人から単なる間違い電話ではない電話がかかってきたという経験があります。最初は事情を知らなかったため、知らない番号からの電話にもきちんと対応していたのですが、カンボジア人から聞いてからはそういった電話はすべて無視するようにしています。
携帯電話の本体は新品で80米ドル程度から、中古でも65米ドルくらいからで、携帯電話販売店で購入することができます。中古品には当たり外れがあり、外れと出会ってしまうとバッテリーの消耗度が早かったり、通話中に突然電源が切れてしまったりすることもあります。日本でも流行っているカメラ付き携帯は、カンボジアでも人気があります。ただしカメラ付き携帯は高価なので、全体からするとまだまだ所有者は少数派のようです。「人気がある」というよりは「憧れの的」と書いたほうが適切かもしれません。
画像上:首都プノムペンにある電話ボックス
画像中:携帯電話会社のひとつ「モビテル」の番号の料金表。
画像下:クメール語、英語、中国語が併記された携帯電話ショップの看板
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