■フィンランド人が、毎週土曜日に入るところはどこでしょう? 2008.4.7 update

突然ですが、ここで質問です。
フィンランド人が、毎週土曜日に入るところはどこでしょうか?

ヒント(1):自宅に、コレを持っている人もいます。

ヒント(2):中は薄暗くて熱いところです。

ヒント(3):真っ裸で入るのが普通です。

・・・・と、ここまで言ってしまうと、もう皆さんお分かりでしょうね。
そう、答えは、「サウナ」です。

フィンランドのサウナは、温度が60〜80℃ぐらいで、高湿度です。サウナの部屋の中に薪や電気のストーブがあって、その上に小石が積んであります。熱した石の上に水をかけ、蒸気を出すのです。電気に比べ、薪のほうがやわらかい熱さで、心地良いです。けれども、町の中では、一戸建てじゃない限り、電気ストーブが手軽で、一般的です。サマーコテージはもちろん、薪です。

サウナの発祥の地と言われるだけあって、フィンランド人にとって、サウナは汗を流す場だけではありません。かつては、出産する場として、死んだ人の体を洗う場所として・・・と様々な場面で使っていた時期もありました(さすがに現在はそのようには使われてませんよ)。また、社交の場であることは、今も昔もかわりません。

社交の場としてうまく利用した例をあげると、フィンランド共和国第8代大統領Urho Kekkonen(ウルホ・ケッコネン)は、当時、毎週土曜日に政治家達をサウナに招待し、コミュニケーションを取ったそうです。また他国の外交、特にロシアの大統領が訪問した際にもサウナでもてなし、外交交渉をうまく進めたという話もあるほどです。そのお陰もあってか、ケッコネン氏は、なんと1956年から25年もの間、大統領の地位にいました。これは、記録的な長さです。

ちょっと前までは、自宅にサウナがあるのは贅沢なお話のようでしたが、ここ最近はそんなこともありません。現在建設中のアパートの間取りをみると、サウナは当然のごとく配置されています。中古のアパートであれば、サウナがあるのと無いのとでは、値段も大きく変わります。そして、私自身も興味がある物件はサウナがある家のみです。

我が家には小さいながらも、サウナが設置してあります。アパートの地下にも共同サウナがありますが、時間を気にしたり、地下まで移動しないといけないことを考えると、遠ざかってしまうのです。実は、我が家のサウナはもともと、無かったものですが、前の前ぐらいに住んでいた人が、リフォームしていたのです。そう!自分の家に無ければ、作る! これまた、フィンランド人らしい考えです(2007年6月の「本当の意味で『家を建てる』とは」を参照)。でも、家にサウナが付いていると、家の価値が上がるんですよ。

最近まで共同のサウナを利用していた義理の母は、自宅のシャワールーム兼トイレだった部屋に、サウナを設置するリフォームをしました(これは業者頼み)。まだ建設中ですが、完成した際には、サウナパーティーをしよう!と意気込んでおります。

家にお客さんが来れば、サウナでもてなし、お祝い事やパーティがあったら、友達同士でサウナを楽しむ、力仕事やスポーツで汗をかいたその日にも入るし、極めつけは、土曜日の夜はどの家庭もサウナタイム!

時々、日本人の友人に、「フィンランド人にとってのサウナとは?」と聞かれます。日本人にとってのお風呂の感覚と似ていますが、でもやっぱり違うのです。だって、お客さんが来たら、お風呂でもてなすってことはあまり聞かないし(もちろん立派なヒノキ風呂があれば別ですけどね)、まさか、お客さんと一緒に入ったりはしないでしょう? 温泉じゃあるまいし・・・(笑)。国全体で、お風呂の日が慣習化されているわけでもないですし・・・ね。

フィンランドの家庭を訪れた際には、是非サウナを見せてもらいましょう。そして、サウナでもてなしてもらってください。最後に、サウナに入る時のルールを。
(1) いさぎよく素っ裸になりましょう。男女共同じゃない限り、基本はスッポンポンです。
(2) サウナのベンチに腰掛ける際、タオル、または備え付けの紙を使いましょう。これらが無かった場合は、そのまま座っても構いませんが、ベンチから離れる際は、水で軽く流しましょう。
(3) ストーブに水をかける際は、加減しましょう。あまりにも水をかけすぎると、ものすごい熱くなります(=他の人に迷惑がかかる)。
(4) サウナの中では大声を出したり、歌ったりしてはいけません。基本は静かに!ですが、小さい声で話す分にはOKです。
(5) サウナから出たら、水分を取りましょう。特にビールやサワーの味はより美味しくなること間違いなしです。

普段は無口なフィンランド人も、サウナの後にはきっと、会話が弾むことでしょう。なんせ、アルコールが入る上に、裸の付き合いをしましたから!ね。

画像上:共同のサウナ。大人5人は入れます。熱いときは一段下がったところに、座りましょう。
画像中:柄杓のようなもので、ストーブの石めがけて、水をかけます。かけ方が上手いと、いい音を出して蒸気が上がります。
画像下:義理母の家の建設中サウナ。奥にサウナが入り、手前はシャワールームと脱衣所になります。


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