■フィンランドの小学校を垣間見た! 2007.9.4 update

8月の下旬になったものの、天気が良く暖かい日が続いています。フィンランド人は「暑い、暑い」と言って汗をぬぐっている姿が見られますが(日中の気温25℃なのに!)、日本人の私には、むしろ快適な暑さです。フィンランド人が今年の日本の夏を体験したらどうなってしまうのでしょう? 溶けてしまうかもしれませんね(笑)

さて、8月中旬頃から小・中学校の新学期が始まりました。朝の通学では小学校に入ったばかりの1年生が、大きなリュックを背負って学校へ行く姿が見られます。そして同時に、私もジョブトレーニング(先生の補佐)として近所の小学校へ一定期間、通うことになりました。

私の行く学校は、小・中が同じ校舎で、全校生徒は500人。ここ数年フィンランドでも少子化と町の予算節約の影響を受けて、小さい学校は閉鎖され、近くの学校と合併しています。

校長先生は女性です。彼女には自分の部屋があり、机の上は書類で一杯。その隣の部屋には校長先生の秘書がいて、学校全体の事務関係を担っています。それ以外の先生達の個別の部屋や机はありません。先生達の為の大きい部屋がありますが、そこにはソファーや椅子がたくさん置いてあって、職員室というよりも、休憩室。休憩時間やお昼休みに、先生達がコーヒーを飲んだり、ご飯を食べたり、先生同士の交流の場というのが目的です。 休憩室以外には、パソコンが数台置いてある部屋、事前に教案を考える部屋というのがありますが、全て先生たちの共有スペースにあたります。そして、これらの部屋はパートやジョブトレーニングとして来ている人たちも同様に使うことができます。

私の担当は1-2年生。フィンランドでの小学校1年生は7歳(日本では6歳)です。1学年45人程で、2クラスに分けられています。その中には、フィンランド人だけでなく、移民の子供達も数多く見られました。朝は8〜9時から授業が始まり(曜日によって始まる時間と終わる時間が色々)、特に朝礼とかホームルーム等はありません。だから、最初の授業が開始される前にお知らせ等を伝えて授業開始。授業中は、友達とふざけたり、エンピツを削りに行ったり、突拍子もない質問をしたり・・・と、世界共通の風景です(笑)

1クラスに先生、そして先生の補佐役が1-2名ついているので、ふざけている子がいたりすれば、先生が注意したり、補佐がなだめます。が、先生は大きな声は出しても、決して怒鳴ったりはしません。また、クラスには勉強のペースがゆっくりだったり、理解が遅い子もいるので、先生や補佐が個人的にそばについてあげます。

1-2年生の授業内容の例を挙げると、国(フィンランド)語・算数・自然と環境学習・音楽・手作り工作・宗教・運動があります。2年生の授業では、国語はアルファベットを書く練習、算数では二桁以上の数字の理解・・・と、日本の2年生の内容と比べるとずっと遅いように感じます。また、ペアーワークを行う時は、床に寝転がってやっている子もましたよ(笑)。先生もおおらか(?)ですね〜。

全体的に授業は、すごくゆっくりです。内容もたくさんの課題がないので、時間はたっぷりあります。例えば国語の授業では、アルファベットを一通り読んだ後、前回の残りの書き方を勉強し、書く練習をしたら、先生に見せに行く。余った時間はゲームのような練習問題をする。これで45分の授業が終わり!ってな具合。時間内にできなければ宿題です。

また、普段の教室のほかにも、特別な部屋というのもあって、授業についていけない子達を個別に指導する部屋もあります。そして、移民の子供達の中でも、フィンランド語学習が必要であれば、別室に集まって授業をするという体制も取られています。宗教の時間もしかりです(特別授業には、担任ではない別の先生がいます)。

お昼ご飯は食堂へ行って、ビュッフェ方式で食べます。1-2年生は早めの昼食で10時(早い!早すぎる!)。それ以外の学年の子供達は は10時半以降からどんどんやって来ますが、座る席は自由。だから他の学年の子供達と混ざり合っています。

授業が終われば、子供達はさっさと帰宅しますが、両親が仕事で家に居ない場合、学校に併設されている、学童保育のような部屋が確保されているので、4時までそこに居ることができます(朝も8時から入れる)。フィンランドの学校は全て無料なので、学童保育もモチロン無料。そして、授業後のクラブ活動や、委員会活動はないので、先生だって仕事が終われば、帰宅できるのです。

まだ短期間しか働いていませんが、私からみたフィンランドの小学校の様子は、驚きと興味深さで一杯です。皆さんの目からはどんな風に映りましたか? 


□ジョブトレーニング:学校を卒業してから実際の仕事に就く前の「実習期間(最低でも1ヶ月以上)」に当たります。給料は実習者の受け入れ先(例えば会社)が払うのではなく、国が一定の額を実習者に払います。実習者は興味がある会社を見つけたら、ジョブトレーニングとして働きたい旨を受け入れ先に伝え、OKが出れば、そこで仕事をすることができます。

一定期間働いて、双方が気に入れば、そのまま正社員として雇用されることも多々あります。けれども、実習者が「実際のイメージと違った」、「他の分野でも働いてみたい」ということであれば、また別の所へと移ることが出来るのです。受け入れ側にとって、給料の負担もなく、自分の分野に興味がある人が働きに来てくれるという点、また、実習者も、自分の興味がある分野で実際に仕事ができるというのは、双方にとっていいシステムだと思います(ジョブトレーニングの期間も職歴の一つと数えられます)。もちろん、良い点だけでなく、悪い点もありますけどね・・・。


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