■夏のフィンランドは、森へ行け! 2007.8.7 update

6月20日の夏至を境に、日照時間は少しずつ短くなってきていますが、それでもまだ現在、夜10時20分頃が日の入りで、それを過ぎても真っ暗にはなりません。そんな夏真っ只中の北の大地、フィンランドよりこんにちは!

フィンランドといえど、夏は暑いんですよ。気温は30℃を超えるし、太陽が出ていれば、肌がジリジリと焼ける音がしそうなぐらいの強い光線です。

フィンランド人の普通の会社員の夏休みは約4週間あります。大抵の人は夏至の後から取りますから、7月一杯は夏休みって人が多いです。そして、学生達の夏休みは6月上旬から8月の上旬まで、約2ヶ月の長〜い夏休みです。もちろん、宿題なんてありませんよ。子供も大人も、先生だって、会社員だって、みんな夏休みを、目一杯満喫するのです。

多くのフィンランド人は夏休みを、湖のそばにある、フィンランド語で「ケサモッキ」というサマーコテージで過ごします。当然、「私達も過ごしてます!」と言いたいところですが、残念なことに共々仕事があるので(涙)、仕事の終わった金曜日から週末のみケサモッキ生活を楽しんでいます。

私達のケサモッキは、島にあるので小さいボートで渡ります。船着場から約5キロぐらい先ですが、行く途中にケサモッキが湖のほとりにいくつも見られます。ほとんどのケサモッキは湖辺からちょっと奥に入った所にあり、こちら側からは見えにくくなっています。また、隣同士は、かなりの間隔が空いているのが特徴です(より間隔が空いている方が好まれます)。

ケサモッキに到着し、船のエンジンを切ると完全に静けさに包まれています。荷物を降ろしてまずはビールで乾杯。太陽がもうすぐ隠れてしまう、薄明るい中、森と湖の中で味わうビールはまた格別なんです。

そんな所にあるケサモッキは、モチロン電気は通ってません(我々のケサモッキでは、ソーラーパネルは一応あるけれど、ラジオを聞ける程度)。冷蔵庫もないので、ケサモッキの地下にある暗くて涼しい場所が冷蔵庫代わりです。トイレだって、離れにあるボットン便所だし、蛇口から水は出てきません。飲み水以外は、湖からバケツで水を運び、明かりはランタンを使い、薪を燃やして火を作り、暖をとったりグリルをしたりします。お分かりでしょうか? フィンランド人は好んで原始的な生活をしに、ケサモッキにやってくるのです。

ビールで一服した後は、サウナの準備。薪を燃やし湖から水を汲みます。十分にサウナの中が温まるまでには時間があるので、その間、近所の森を散策。7月も下旬になると森の恵みが育ってきています。キノコやベリー類は代表的なものでしょう。薄暗い中でも、目を凝らしてチェックします。もう少し早い時間に到着できれば、手漕ぎボートで、網を張って魚を捕ったりもしますよ。

散歩から戻ればサウナは準備完了。薪で焚くサウナは、電気サウナよりはるかに柔らかく、とても気持ちがいいでのです。そして、十分に汗と疲れを出して、体が熱くなったところで、遠慮なく真っ裸で湖に『ザボーン!』。隣近所なんてはるか遠くですし、誰も見ちゃいませんからね。こういう時は恥ずかしがってはいけません(笑)。湖でかるーく泳いだら、またサウナに戻って体を温めます。この繰り返しで、1時間ぐらいかけて楽しみます。サウナの後は、ケサモッキの中の暖炉の炭を使って、ソーセージを焼いて食べます。そして就寝。

次の日の朝はゆっくりと起きて朝日を浴びながら、コーヒーとサンドイッチをつまみます。急いではいけません。時間はたっぷりありますから、自然の恵みをゆっくりと堪能するのです。

一日のエネルギーを十分充電したら、船で森を渡り歩き、キノコやベリーを探します。丁度今は、ブルーベリーの時期なので、実が多くついている地帯を見つけたら、腰を落として、一心不乱に取り捲ります(ブルーベリーは取るのが大変!)。おいしそうなものは、自分の口に入れてしまいましょう。そして、最も楽しいキノコ狩り。一度やると、ハマること間違いなしです。見つけるのは大変だけれども、自分で見つけられると、時間を忘れて夢中になってしまう程です。

今は、黄色いキノコ、フィンランド語で「カンタレッリ」、日本語で「アンズタケ」の時期です(映画「かもめ食堂」をご覧になった方はお分かりになるかと思います。もたいまさこさんが森の中で見つけたアノきのこです!)。私達が行った時は、ちょうど大当たりで、たくさんのカンタレッリを見つけることが出来ました。なんと、二人で10リットル! バターと玉ネギで炒めて、昼食に少し頂きました。 

そうそう、森の中での最大の敵がいることを忘れてはいけません。そいつの名は「蚊」です。常に耳元でブンブン飛んでますし、当然刺されます。楽しいだけではなく、蚊との戦いもあるということは憶えて置いてくださいね。

ベリー摘みやキノコ狩り以外にも、釣りをしたり、ボートを漕いだり・・・と、ケサモッキでの楽しみ方は色々あります。そして、十分に楽しんだら、またサウナにはいって、その日の汚れと、疲れを落とす・・・そんなのんびりとした時間なのです。だから、日常から離れた、原始的な生活は、まったく不自由とは感じません。むしろ非日常を心から楽しんでいます。

如何でしょうか、フィンランドでのケサモッキ生活? 一度体験してみることを、強くお勧め致しますよ!

画像上段右:ケサモッキ(サマーコテージ)。湖の辺よりちょっと奥にあるので、目立ちません。
画像上段左:ちょうどサウナから出た所。ここから、湖へ向かって走って飛び込みます。
画像中段右:ブルーベリー。森のブルーベリーは低木なので採るのが大変。時々つまみ食いもします。
画像中段左:最大の楽しみ、キノコ狩り。これが黄色いキノコ、カンタレッリ(アンズタケ)。黄色いくせに、草や葉っぱに隠れて見つけにくいのです。
画像下段右:天気がよければ手漕ぎボートで、散策。


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