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5月1日はメーデーですが、フィンランドではVappu(ヴァップ)と言って、学生のお祭という意味合いの方が強いようです。フィンランドの学生にとって5月が年度末にあたり、高校卒業が 決まった者は晴れて大人と認知されるのです。
前日から学生はお揃いのツナギを着て広場に集まり、お酒と大音量の音楽でどんちゃん騒ぎです。なぜツナギなのかは不明ですが、学校の学科毎に違う色なのだそうです。そして、ツナギにはワッペンや落書きが、いっぱい。見ているだけで楽しそうです。ただし、Vappu翌日の街中は、割れたビール 瓶の破片や、ビールの匂いであまりいい物ではありません。
Vappu当日、どこの街でも中心のTori(トリ)と呼ばれる マーケット広場では賑やかな催し物が開催されます。Toriには通年何かしらお店が出ているのですが、やはり雪のない季節の方がその数は多く、今はヨーロッパ圏内から届いた野菜や果物が色とりどりに並んでいます。Vappuには更に多くが出店しますが、いつもと違うのは風船売りがいる事です。なぜかVappuには風船が付き物で子供 達のねだる姿があちこちに見られます。日本のアニメキャラクター「ピカチュウ」や「ハム太郎」の風船も人気のようですよ。そして、 Toriには老いも若きも、頭には高校卒業の象徴である白いキャップを冠って向かいます。
フィンランドでは高校卒業イコール一人前と捉えられているように思います。高校の卒業試験に合格すると、白いキャップが与えられます。卒業を迎える子供がいる家庭では、学校が終了する5月の終わりに親族や知人を招いてパーティを行います。ホストである学生はこの白いキャップを冠り、正装してゲストを迎えます。招かれた人は赤いバラ一 輪と、何かプレゼントを持って行きます。また卒業する学生は、この白いキャップ+赤いバラの出で立ちで写真館でおすまし写真を撮ります。ほとんどの家庭の壁や棚には自分たち家族はもちろん、親族の物も含め、みな同じポーズの写真が飾られています。そして、この白いキャップはいつまでも大切にしまわれて、年に一度の登場を待っているのです。
高校卒業後、これを機に実家からほとんどの人が独立するのは日本と全く異なります。日本でも進学先に実家から通えないという理由で家を離れる人も多いですが、こちらは実家と同じ都市にある大学に進学する場合でも自分で寮を借りて住みます。アルバイトでお金が稼げようが稼げまいが、親からの援助なしに国から補助金が出るので、お金の心配もせず簡単に一人暮らしが出来るのです。ですから先に書いた卒業ホームパーティへの持参プレゼントは、一人暮らしのためにナイフやフォーク を贈る事も多いのです。面白いプレゼントですね。
5月は引っ越しも多いです。大きな車が着いては荷物を運んで行くのが寮の窓から見えます。大学では年度末試験が4月中に行われ、 5月は追試期間です。大学のテストは3回受ける事が出来、その中で一番いい成績を採用してもらえます。問題を作る教師は大変でしょうが、学生にとっては、とても有り難い制度ですね。大抵の生徒は4月中に学業は終え、5月上旬には寮を去る人も多いのです。こうして空いた部屋にはサマーコースで一時滞在する人に貸し出され、 8月からは新入生が引っ越して来るのでしょう。5月はお別れの季節。少し寂しいですが、夏はもうすぐそこです!
画像右上:ヴァップのトリ(メーデーのマーケットプレイス) 風船と帽子を冠った人が写っています。
画像左上・右中:ツナギを着た学生。
画像左下:ヴァップ前日の学生達です。場所は私の住んでいる寮の庭。
画像右下:スーパーでヴァップ前に大量陳列されているビール。
【短信】日本はゴールデンウィークのまっただ中ですね。こちらには祝日で平日が休みになるという事があまりないので、つまら ないです。父の日や母の日のように、日にちが毎年移動するタイプ、それも土日な ので意味がありません。その代わり夏休みや冬休みが比較にならない程長いですから、そんなセ コイ休日はいらないのでしょうね。(5/4)
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