■今年の冬は暖かい 2007.1.16 update

今年の冬は暖かい。まだ雪が積もっていない。今これを書いている元旦は太陽が顔をだしている。周りでは春に咲くはずの花が咲いたり草木が芽吹いたり、驚いたのは、初秋のきのこがまた森で生えだして、狩にいけるということだった。去年のマイナス30℃からするとギャップが激しくて、自然環境の変化を考えざるをえない。

ウクライナなど正教会の圏内は、クリスマスは1月7日にある。よって12月25日の西ヨーロッパのクリスマスはあまり関心が示されない。しかし、次第に入ってくるヨーロッパの情報によって、ここウクライナでも25日のクリスマスは、それ以後の冬の祝祭習慣の初っ端を切る日として「楽しい日」ぐらいの意味で祝われつつあるようだ。このあたりは日本のクリスマスと同じかとおもう。

ウクライナでは、1月7日がクリスマス(ウクライナ語でリズドヴォ)で、14日が旧正月である。この日は、特に祖先が家にやってくる日として考えられている。この旧正月が非常に興味深い。わらで作った爺さんという人形を家の中に儀礼的に招き入れたり、食事は亡き先祖の分も机にそろえて、直会をする。甘く炊いた蜜飯をたべて祝うのである。もちろん子供たちが聖なる歌を歌いにやってくる。ご褒美にお菓子やお金を与える。

日本は15日あるいは14日あたりが旧正月であるが、この日になされる儀礼行事のおおくが非常に似通っている。マランカ(なまはげ)の来訪、成木攻めの儀礼、木製の春駒、鳥追い、火祭り、祖先の招魂などなどである。それ以外にもいろいろ似ているものがあるが、要は先にも書いた祖先儀礼の一環のである。このことに関連してもうひとつ興味深いのは、ウクライナでも正月には、干物の魚を食べることである。年越しの魚は多くの民族文化にみられることである。ウクライナ人とって、祖先信仰は最も大切なもので、キリスト教信仰ととけあって生活の一部となっている。

昨夜は、アパートの目の前で花火を上げる者が続発し、火事にならないか冷や冷やした。日本である何連発とかいう生ちょろいものではない。筒の口径は10センチぐらいのものである。もちろん日本では爆弾物扱いのものである。一般家庭では夜中じゅう飲み明かしたり、友人の家に行ったりして祝う。招かれることが最高の友情関係の証のくにであり、もし行けなくても電話で必す祝いの言葉を交わす。

クリスマスにつき物のサンタに該当するものはウクライナにもいるが、これがいつごろもたらされたかはわからない。注目すべきは、来るのはサンタだけではないことだ。スニグールチカという雪の少女精がやってくる。これはソ連時代のアニメの影響だが、そのスニグールチカは、今では立派にセクシー成長し、ウクライナの正月にはなくてはならない存在である。各地であいつで発見される彼女のためにコンテストが開かれる始末である。今年発見されたスニグールチカを見たい方はこちらのサイトを参照。あるいはСн?гуронька фотоと入れて検索するとヒットする。

今年は、今まで以上にウクライナは正念場を迎える。政治も混乱をきたし、バブルはそろそろインフレと向かうこととおもう。アパートの共益費が月給の30パーセントにも達する法律が可決されそうである。周りがEUに加盟して、ウクライナ自身も目指すはヨーロッパといっているが、実際の政治はロシア型である。これに気づかないうちはヨーロッパへの扉は開かないであろう。私自身はもっと地方に出向き、各地の実際の暮らしに触れて、現在のウクライナの素顔をお伝えしていきたいとおもう。

画像:キエフの坂を上る途中。正面は最近できたビル(2007年元旦に撮影)。


<<もどる