■ウクライナのお盆 2005.6.6 update

私はウクライナの首都キエフに住んでいます。キエフは首都なので何でもあり、快適な生活を送っています。私自身が日本の山の中の田舎出身なので、以前から一度ウクライナの「田舎」に行ってみたかったのですが、なかなか行く機会がありませんでした。キエフに住んでいるウクライナ人に田舎のことを聞くと、「食べ物が美味しくない」とか「お湯がない」などなど、ここに書けないこともいっぱい言ってくれます。私の田舎に対する気持ちは複雑でしたが、5月11日に憧れの「ウクライナの田舎」に行ってきました。

今年の5月11日は「ウクライナのお盆」で、私の嫁の父親の実家の田舎で過ごすことになりました。日本のお盆は毎年8月15日に決まっていますが、ウクライナのお盆の日は毎年変わります。ウクライナのお盆は「復活祭」で家に帰ってきた先祖をにぎやかに送り返すお祭りです。義理の父親の生まれ故郷の村は、キエフから車で2時間半離れたところにあります。その村は、キエフからモスクワに向かう幹線道路上の付近にあり、第2次世界大戦の時にはドイツ軍が通りすぎた村だそうです。

村に着くと、父親の親戚がでむかえてくれました。村に着いたときの最初に思ったことは、キエフにいるときに聞いたような「ビックリすることがなく」、すこし拍子抜けしました。村人の生活に若干ふれると、庭に、鶏、アヒル、ガチョウ、馬、豚がおり、日本のミニ動物園よりも動物が多いと思います。ウクライナには「サーロ」と呼ばれる伝統料理があり、実はサーロは豚の脂身の塩漬けなので料理と言えるかどうか不安です。彼らはサーロを食べながら「ウオッカ」を飲むのがタイヘン好きみたいです。サーロになるためにウクライナの豚はタイヘン「ブタ」で、大きさは牛ぐらいあります。

ウクライナのお盆の過ごしかたは、日本のお盆の過ごし方とほとんど同じですが、1つ違うところがあります。先祖がねむる墓地で、テーブルをだし、食べ物を持ち寄って、ピクニック、いや野外パーティーを朝から晩までするのです。今年のウクライナのお盆当日は朝から小雨降っていて「お盆日和」ではなかったみたいですが、ウクライナ人にはそんこと関係がなく朝からパーティーは決行されました。

私も義父が運転する車に家族と乗り込みお墓に着くと、各家族が自分達のお墓の前で、テーブルを広げパーティーをしていた。その様子はとてもにぎやかで、とてもお墓だとは思えない。にぎやかな音楽が流れ、みんな酔っているので大声でしゃべり笑っていました。小さな村ですからお互いに顔見知りで、都会に出ていて普段会えない幼なじみも村に帰ってきているらしく、各家のテーブルを訪問してウオッカを飲みながら、楽しくお互いの近況や昔話に花が咲くみたいです。

ウクライナ人はキリスト教徒で農耕民族です。伝統的な生活が残るウクライナの農村を訪ね、「お盆」をすごしてみて、ウクライナ人の心にはまだ昔の土着宗教の心が残っていると思った。先祖を大切にする心は、同じ農耕民族で先祖を大切にする日本人の心と同じではないでしょうか。

画像右上:先祖が眠る墓地でパーティー
画像左上:ウオッカを飲みながら談笑する、義理の父と友達
画像右下:ウクライナの伝統料理、豚の脂身の塩漬けした「サーロ」
画像左下:親戚とお墓に向かう


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