■スクール・ヴィジット 2007.6.5 update

僕にしては珍しく、今回は先月の予告どおりの内容です。そんなこといばってどうするって感じですが、ま、それはともかく、今月は、枕はすっとばしてさっそく本題にいきましょう。

前にちょいとお話しましたが、ニュージーランド(以下NZ)は日本とはずいぶん教育システムが違います。たとえば小学校には日本のような「入学式」なるものはありません。五歳の誕生日を迎えたら小学校に入学するのが慣例だからです。それにあわせて幼稚園も三歳で入園、四歳になったら年長組に進級という形が普通(過去ログ:2006年3月6日号「幼稚園 3歳児コース編」参照)。我が長女もつい先日五歳になったので、そのあたりをレポートしてみます。ただしこれはあくまでも長女の場合です。NZでも地域差がありますし、この地区内の公立校(公立幼稚園)同士を比べてもけっこう違いがあるようです。日本と比べると、各学校、各幼稚園の裁量自由度が大きいらしく、それもNZの特徴の一つといえそうですが、そんなわけで「あくまでも一例」ですので、ご了承下さい。

さてさてまず幼稚園卒園ですが、誕生日の前日というパターンもよくあるようですし、五歳になったあともしばらく在園を許す幼稚園もあるそうですが、我が子の幼稚園の場合は、ずばり五歳の誕生日です。幼稚園で五歳の誕生日パーティを盛大にやってもらい、それがたった一人の卒園式がわりです。そして翌日からいよいよ小学生。NZでは入学直後の小学一年生もいきなり最上級生と同じ時間割で午後までビッチリ授業をうけます。長女の学校の場合、9時から15時まで6時間。五歳になりたての子供には、なかなかハードスケジュールです。しかも同級生はいっしょに入学したわけじゃなく、すでに学校に慣れている「先輩」ばかりですから、なおさら。

でもそのための救済システムがあります。その一つが今回のタイトル「スクール・ヴィジット」。卒園の一ヶ月ほど前から、これから通うことになるクラスに実際に数回「体験入学」するんです。一日中ずっと授業を受けるのではなく、昼食までの午前中だけというのが一般的のようです。もし子供が帰りたがったら、モーニング・ティー休憩で切り上げてもいいという、まことにフレキシブルなシステム。

長女の学校の場合は合計四回のスクール・ヴィジットをやらせてもらい、我が子も卒園までにはすっかり小学校のクラスに慣れ、お友達も作っていました。そういう状態から入学させてもらえるのですから、親としても大安心。ただ「なし崩し的な入学」なので、日本人の好きな「節目感」は少ないですね。シャチホコ張った儀式の類が嫌いな僕は一向に気になりませんが、これじゃ物足りないと感じる日本人はきっと少なくないかも。

また一年生というのは、「学校になれるための学年」という程度のニュアンスが強いようです。教室の雰囲気も幼稚園とあまり差がありませんし、授業のやり方も、たとえば床に座り込んで先生のお話を聞く「マットタイム」を幼稚園から引き継いでたりもします。

娘のクラスの先生は、外で遊ぶのが嫌いな子のために昼食休憩時には教室でTVアニメ「スポンジボブ(SpongeBob SquarePants)」のヴィデオをかけてくれたりもするそうです。別の学校の話ですが、一年生の教室だけにはソファがあって、眠い子は寝ころんでてもいいよ寝ててもいいよ、なんてとこもあるとか。「教育」なるもののとらえかたが日本とは天と地ほど違いますね。なるほど、これならまったく違う気風の人間が育つのも当たり前です。

こんなこと書くと、「え? 年度の変わり目は?」、「二年生への進級は?」、「カリキュラムは?」など、いろいろと疑問がわきますよね。それはですねぇ、おっと紙面がつきました。また追々ご報告します。今回はここまで。

画像説明文
画像上右:幼稚園で五歳の誕生日パーティ。卒園式代わりなので、日本のように「五月誕生の子みんなまとめてお祝い」ではなく、一人ずつていねいにやる。
画像上左:小学校一年生の教室。朝一番はまず、床に座って先生の話を聞く「マットタイム」から。
画像中右:一年生は、今は「恐竜期間」らしく、天井からは子供たちの描いた数々の恐竜が。
画像中左:学級文庫も恐竜関連図書一色!
画像下右:各教室のとなりに、荷物置き専用の小部屋がある。
画像下左:そして荷物部屋の奥が、各教室専用のトイレ! 一学年十数人程度の小さな学校なのに、この設備の充実ぶり。

【短信】観光業界はオフシーズンに入ってヒマになっているのですが、我が家は念願の自宅建築が始まり、労働要員の一人として現場に入っている僕は相変わらず大忙しです。なんとか冬の間に形にしたいのですが、どうなりますことやら。(5/20)


<<もどる