■おらが町のサンタ・パレード 2006.12.5 update
パトカーの先導でスタート
パトカーに続いてブラスバンド
クリスチャンスクールのトラック。荷台には、厩でのイエス誕生のシーンが再現されてました。
この辺りからあまりクリスマスに関係ないものがチラホラ。日本の姉妹都市との交流グループが、浴衣で行進……。
深海魚のかぶりものをした子供たち……。
新婚さん乱入……。
あのぉ、どちら様でしょう???
ベントレーに乗った成金サンタさんの登場で、パレードはオシマイ。

ニュージーランド(以下NZ)に移民して9年目。ここの田舎暮らしが大好きで、ふだんは特に日本を恋しく思うこともありません。ただ年末年始だけは別で、肌を刺す寒気の中で迎えないと、どうも年越しという気がしません。逆に夕暮れの空気が冷たくなってくる6月頃、季節はずれのクリスマスソングが口をついて出て、キウィ(NZ人)に怪訝な顔をされてしまったり……。

さて、いうまでもなくキリスト教文化圏ではクリスマスが一年でもっとも大切な日。もちろんNZも例外ではなく、日本の元旦と同じくらい特別な日です。ちなみにイヴは「クリスマスの準備に忙殺される大晦日」に過ぎません。

明くる12月25日は、スーパーマーケットやガソリンスタンドも含めてほとんどのお店が休業(だからイヴは、食料買い出しで街がごったがえすのです)。交通機関だって完全運休してしまう路線もあるほどで、日本の元旦以上に徹底した休日です。そうとは知らず、空きっ腹を抱えてゴーストタウン化した街を右往左往する異教徒(主に東洋人)の姿は、クリスマスの「裏」風物詩かもしれません。

かくいう僕も、初めてのクリスマス・デイに車がガス欠になりかけ、冷や汗をかいたことがあります。翌26日はボクシング・デイという英連邦特有の祝日(米国にはない習慣だそうです)。ボクシングといっても殴り合いの日じゃありません。クリスマスの祝儀を使用人や郵便配達人に「箱詰め」してねぎらったのが始まりだそうです。ま、一月二日のようなもんです。

すごし方も日本の正月に似てます。25日は午前中に親しい友人とクロワッサンのサンドイッチでクリスマス・ブレックファスト。昼以降は家族だけで静かに過ごしたり、教会に出かけたり。26日もおおむね同じ。でもねぇ、暑いんですよ。家族で静かにすごすのは良いんですが、ビーチで海水浴 & BBQだったりするわけです。珍しくて面白いのも最初の年だけ。やっぱりホワイト・クリスマスが懐かしいです。

そんな北半球人の嘆きをよそに、キウィは9月くらいから早くもクリスマスの心づもりを始めるようです。12月になると各地でサンタ・パレードが開催されます。我が町でも地元企業や各種団体が、趣向を凝らした「山車」で練り歩きます。

パトカーと警察ブラスバンドの先導でスタート、その後は百鬼夜行。聖夜らしい仮装をほどこした車や人間に混じって、意味もなく消防車や救急車が行進したり、ウェットスーツ軍団が歩いてみたり、どさくさに紛れて新婚さんが通過したり。この「何でもあり」な雰囲気は、ジョーク好きな国の田舎町ならでは。

トリはサンタクロース。我が町にはいつも赤い服でうろついている「サンタ」と呼ばれる白ヒゲの名物おじさんがいて、もちろん彼が扮装しています。トナカイとソリではなく、英国の超高級車ベントレーで出てくるのは妙ですが。しかしこの気候でサンタの衣装は、いかにも暑くて苦しそう。そのせいか、ここではサンタに扮した一般人はあまりみかけません。といいつつ昨年は、愛娘にサンタの格好させました。今年は、彼女は山車にのって行進するそうです。親がドキドキします……。

ちなみにNZの新年は、日本のクリスマスとそっくり。元旦そのものよりもイヴ、つまり大晦日のパーティと新年へのカウントダウンが大事。ハッピー・ニュー・イヤーのかけごえとともに花火を上げ、ひとしきり騒いだら、翌元旦は単なる「二日酔いでダウンする日」。初詣?、おせち? そんな特別なイヴェントはなぁ〜んにもありません。ホントに「単なるお休みの日」なんです。

我が家? 僕はシーカヤック・ガイドなので、だいたい大晦日も元旦も出勤してビーチでお客様のお相手です。正月はやっぱりコタツにミカンが正しいと痛感するのは、こういうときです。


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