■さよならジャイアント・コイン 2006.10.3 update

ちょっと古い話ですが、ニュージーランド(以下NZ)では今年7月31日にシルバー硬貨がモデルチェンジしました。え、なんで今頃記事になるのかって? いやぁ、なかなか新硬貨が手元に揃いませんで、すみません……。

ま、ともかく画像をみましょ。小さくてみづらいかもしれませんが下段は比較対象物の、ご存じ日本国10円玉。上段が7月30日以前流通していた硬貨、左から5セント、10セント、20セント、50セント、1ドル、2ドルです。左四枚が今回のモデルチェンジの対象になった旧シルバー硬貨。右二枚のドルコインはブロンズ硬貨で、今もそのまま現役。

中段が問題の新硬貨。5セント玉は廃止、ながらくご苦労様。左端の10セント玉はコッパー(銅)に変更です。20セント玉は視覚障害者に区別しやすいように、まわりに七つのくぼみがついて、ずいぶん可愛らしくなりました。そして本命の50セント玉。実は旧50セント玉は世界で最も大きく重い硬貨でした。なんせ旧20セント玉と旧50セント玉は、2ドル玉よりも大きく重かったんですよ。かさばりすぎるってのがモデルチェンジの理由だったそうで、新50セント玉は超コンパクト化。嬉しいような、でもちょっと寂しいような。ちなみにデザインは三種類とも旧型を踏襲してます。

気になる旧硬貨の流通期間ですが、2006年10月いっぱいは有効で、11月1日からは店舗などは旧硬貨での支払いを受けつけないように指導されています。でも銀行に持って行けば新硬貨に交換してもらえますから、「げっ! 流通してないコインをつかまされた!」とあわてなくても大丈夫。消えゆく5セント玉も基本的には同じで、11月1日以降は使えません。ただし自動販売機などはまだ新硬貨への対応が遅れていて、何かと不便なことが多いのはいずこも同じ……。

さて、ちょっと面白いものをお目にかけましょう。まずこちらの画像をごらんください。大きさも重さも同じ二枚の20セント玉ですが、デザインが違います。左は、画像にも写ってるマオリ様式のデザイン、右はご存じNZ名物キウィ・バードです。

両方ともつい先日まで現行だったもので、二つのデザインが混在してたんですが、今回のモデルチェンジでキウィ版は残念ながら廃止。でもキウィは現行1ドル硬貨の上で健在なので、キウィファンもご安心を。え、面白くないですか? じゃ次いきましょ。

続いて登場するのは5セント玉。左が今回廃止になったもので、古代から姿を変えていない生きた恐竜トゥアタラがふんばってます。対する右の5セント硬貨、何が描いてあるか分かりますか? カモノハシです。え、NZにいたっけ? 鋭い! これ、お隣のオーストラリアの5セント玉なんです。

先ほどもちょっと書きましたけど、NZとオーストラリアは硬貨のサイズが共通で、パッと見ただけじゃ見分けがつきにくく、いつのまにか財布の中に隣国のお金が混ざってたりするんです。為替レート的にはNZでオーストラリア硬貨を使うとちょっと損、逆にあちらでNZ硬貨を使えばちょっとお得なんですが、まぁ実際には同じように流通してしまっているようです。なんともおおらかなダウンアンダー両国です。え、まだ面白くないですか?しかたない、とっておきのネタだしましょう。

ここまで硬貨の裏側の画像ばかりお目にかけましたが、表側は全硬貨に英国女王エリザベス二世陛下の横顔が刻まれています。ところが、時代によってお顔が違うんですよ。左端が現行のもの、右に行くほど古い硬貨で、かなりすり減ってる右端が1970年代のもの。硬貨とは逆に、陛下は右に行くほど若返ります。右端のスッキリしたシルエットに対して、最新のものはアゴの下にたるみが! 女王様の加齢をここまで忠実に残酷に再現するなんて、日本人にはちょっと驚きです。お国柄って、こういうところにも出るもんなんですねぇ。


画像右上:上段が旧硬貨。中断が今回新登場のコイン。下段は比較のための10円玉。
画像左上:左が旧タイプの20セント、右がさらに古い旧々タイプ。
画像右下:左がNZの5セント、右が隣国オーストラリアのもの。
画像左下:右端の古い硬貨の女王陛下は若々しいが、左端の新しい硬貨の陛下は……。

【短信】花咲き鳥さえずる春だというのに、オーストラリアのクロコダイル・ハンターことスティーヴ・アーウィン氏、そして我が街出身の名レーサー、ピーター・ブロック氏と、たてつづけにダウンアンダー(南半球)二国の英雄が事故で亡くなり、いささか雰囲気が湿っぽくなりがちな今日この頃です。(9/15)


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