■パーク・フォー・フォー・シーズンズ 2005.9.5 update

タイトルの「パーク・フォー・フォー・シーズンズ」、カタカナだとさっぱり分かりませんね。英語だと「Park For Four Seasons」。某高級ホテルの駐車場のことかって? ちゃいまんがな! 「四季を通して楽しめる国立公園」という意味で、エイベル・タズマン国立公園(以下AT/NP)のキャッチフレーズです。AT/NPはニュージーランド(以下NZ)で一番小さな国立公園なのに、観光客動員数は逆に国内最大。ところが日本人客はすごく少ないのです。というわけで、今日はこの人気ナンバーワン公園をご紹介しましょう。

NZは本州北部に似た南島と、北海道に似た北島からなる島国ですが、南島の北端近く、つまり日本にたとえれば青森県のあたりがネルソン地方と呼ばれ、AT/NPはそこにあります。人気の秘密はいろいろありますが、キャッチフレーズ通り、気候が安定していて年中楽しめるというのがまず大きなポイント。青森県にたとえたので、寒いイメージがわいたかもしれませんが、実は正反対。ネルソン市は、NZの年間日照時間最長記録を持つ街で、「サニー・ネルソン(お天気ネルソン)」のニックネームで親しまれています。

そんなわけで、冬は相当冷え込む南島の中でネルソン地方だけは例外。北島南部よりもむしろ暖かいことも珍しくありません。AT/NPは、そんなネルソン地方の中でも特に温暖で天候が安定した場所にあり、真冬でも海岸線では雪が降ることはまずありませんし、霜さえ降りない暖冬も珍しくありません。ですからトレッキングはもちろん、シーカヤックだって真冬に十分楽しめます。

アクセスのよさもチャームポイント。ネルソン空港は、国内最大都市オークランド、首都ウェリントン、南島最大都市クライストチャーチの三大都市の主要三空港に次ぐ、国内四番目の乗降客数を誇り、大変便利です。AT/NPは、そのネルソン市から車でたった一時間少々、最寄りのモトゥエカの町からは30分弱。バス会社も多いですし、各種アクティヴィティ会社もネルソンからの送迎バスを運行しています。

公園内の交通のよさも特筆もの。AT/NTの中にはほとんど道路がないため、好きな場所に自動車で、ってなわけには行きませんが、これはどんな国立公園でも同じこと。ところがAT/NPの場合は、ウォータータクシーと呼ばれる水上交通が非常によく発達していて、主要ビーチを結んでモーターボートが一日中走り回っています。ですから半日しか時間のない人でも公園奥深くのきれいなスポットまで手軽に出かけられるわけです。

もう一つの魅力は、宿泊手段の多さです。二十か所を超える格安公営キャンプ場が海岸線に点在しているほか、四か所の公営ハット(山小屋)、数か所の民営ロッジ(ただし高価!)、はては湾に浮かぶ船上宿まで、下は数百円相当から上は数万円相当まで、いろんなチョイスがあります。

もちろん景観の素晴らしさが最大のポイントなのはいわずもがな。日本人は白砂を珍重しますが、ここはゴールデン・サンドと称される砂浜に翡翠色の水がうちよせています。この美しい色あいが、観光客の目と心を奪います。

一番ポピュラーな観光方法はトレッキング。ここには海岸線の「コースト・トラック」と山岳部の「インランド・トラック」の二つのコースがありますが、特に前者は高低差が少ない上に、NZを代表するトラック「グレート・ウォークス」の一つに指定されていて整備状況も極上。上記のウォータータクシーと上手に組み合わせて、どなたでも気軽に好きな場所を歩けます。実はこのトレッキングコースには、他の場所にはない変わった特徴があるのですが、残念ながら紙面が尽きました。次回はこの続きと、もう一つの目玉シーカヤックをご紹介いたします。しばしお待ちを。

画像上:エイベル・タズマン・コースト・トラック。海辺のトレッキング・コースは日本にはほとんどありません。
画像下:テ・プカテア・ベイ。完璧な半円をえがく黄金の砂浜を、翠の海が洗う、天然の宝石。

【短信】まさしく今年が、「霜さえおりない暖冬」で、8月中旬現在、桃の花がすでに散って、ツバキが満開、桜のつぼみが膨らんできています。(8/16)


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