■代表料理の一つ・パダン料理 2004.10.4 update

毎週末、私は寮の友人に付いて、近所の屋台にご飯を食べに行きます。現地の人と一緒だと、色々な所へ行くことができます。その友人はスマトラ島のパレンバンという所の出身で、かなりのグルメなのです。各地方料理の安価な美味しいお店をよく知っています。その中で、頻繁に足を運ぶのが、スマトラの代表的な料理、パダン料理のお店です。今回はパダン料理について書こうと思います。

パダンはスマトラ島にある都市の名前ですが、この土地の郷土料理であるパダン料理はインドネシアを代表する料理の一つで、主要な都市だけでなく、インドネシア国内に幅広く分布しています。道を通っていると、牛の角のようにとんがった屋根のある建物をよく目にします。これはパダンの建物の特徴で、ミナンカバウ族独特の建物です(インドネシアには多数の民族がいますが、ミナンカバウ族は母系制社会で、財産を全て女性が引き継ぎます)。

全国に広がった背景としては、ミナンカバウ社会において、ミナンカバウ族の男達が、出稼ぎのために、故郷である西スマトラ州を離れ、行った先で色々な職に就く者がおり、中にはパダン料理レストランを開き、そのような男達によってパダン料理は広がっていきました。

パダン料理の最大の特徴はユニークなシステムにあります。店に入り、席に着くと、基本的には店員が両手いっぱいに沢山の種類の料理(約二十種類)を運んで来て、机の上に積み重ねます。その中から自分の食べたいものを選んで食べるというシステムです。手をつけたお皿を店員が最後に勘定します。お店によっては24時間営業というところもあります。大人数で訪れると、色々な種類を食べることができ、しかも安い。一人など、少数で訪れた場合は、ご飯におかずを選んで入れてもらうこともでき、要望に合わせてくれます。現地の人は基本的には右手を使って食べます。手を使い慣れてない人などのために、フォークとスプーンが用意されています。

パダン料理の代表メニューとしては「ルンダンrendang」という、牛肉をココナツミルクと様々な香辛料で長時間煮込んだものがあります。その他カレーベースで調理した鶏肉、魚、油で揚げた鶏肉や魚、牛の脳みそ、内臓等を煮込んだ物、イカ、コロッケ、スープと様々。ただ、気になったのが、野菜に関しては茹でたキャッサバの葉(daun singking)とスープに入っている芋、人参、インゲン豆くらいのもので、非常に少ないことです。

インドネシアの中でも、砂糖を大量に使用するジャワ料理に対し、唐辛子をふんだんに使うパダン料理は非常に辛いです。辛い物好きにはたまらないパダン料理。インドネシア人の生活に浸透しています。インドネシアへお越しの節は是非一度お試しください。お話のネタになるかもしれません。









画像右上:独特の建物。食堂のような小さいものから、レストランチェーンとしても営業しているところもあります。大家族が車でやって来ます。
画像左上:お店の入り口には、料理が積み重なっています。
画像右中、左中:これがパダン料理です。お持ち帰りもできます。
画像右下:スマトラ島ブキティンギにあるミナンカバウ式建物。牛の角の形を模した屋根が特徴で、これは民族衣装にも反映されています。屋根によって権力を誇示していたとのいわれがあります。ちなみにミナンカバウは、ミナン(Menang:勝利)とカバウ(Kerbau:水牛)が組み合わせたともいわれています。
画像左下:民族衣装を着た女性。彼女が頭にのせた冠も牛の角の形をしています。

【短信】今月20日に大統領選挙がありました。2組の大統領・副大統領候補の決選投票でした。最終結果は出ていませんが(9月25日現在)、インドネシアに新しい風が吹く模様です。今月初め、インドネシアの首都ジャカルタで、また爆弾テロがありました。多数の死傷者が出ました。悲惨な状態でした。その新しい風が、国民にとって一日も早く、平和に、安心して暮らせる方向に吹いてくれますように。(9/25)


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