最近、ここコスタリカで Made in China 以外のものを探すのが非常に難しくなっています。コスタリカだけに止まらず、世界各国でも同じ流れになってきていることは安易に想像できます。全ての商品が、というわけではありませんが、中国製の商品で世界的な問題として先ず取り上げられるのが知的財産所有権。マイクロソフト社が中国政府に問題を投げかけたのはあまりにも有名な話です。今回はコスタリカに海外から輸入されるコピー商品の流通事情にスポットを当ててみたいと思います。
私の幼少の頃から日本でもコピー商品は存在していました。しかしそれらは本来の商品に極度に類似したもので、あくまで別商品として本商品の人気に便乗して利益を生み出そうというもので、メーカー名やキャラクター名などは辛うじて保護されていたように思いますが、近年、有名ブランドをそのままコピーし、あえて贋作として販売する業者が出てきました。ラーメン屋が偽ブランド品を店の奥で販売していて逮捕されたというニュースもありました。さて、このまま書き続けると日本のネタだけで終わってしまい『各国いまどき報告』でなくなってしまいそうなので話をコスタリカに戻します。
コスタリカに溢れるコピー商品の殆どは先に例を挙げた後者、すなわち類似商品ではなく、ブランド名など全てコピーしてしまった完全なコピー商品です。コピー商品は平然と個人商店に並んでおり、購入者もコピーとわかっていながら購入します。著作権や知的所有権について学校教育で習うことはほぼ皆無で、人々の意識も確実に欠落しています。ブランドで見るとプーマ、アディダス、ナイキの順に人気がある一方で、グッチやルイ・ヴィトンなどヨーロッパ系のブランドはそもそも本商品を扱う専門店がコスタリカ国内に無い為にほぼ存在していません。
ここコスタリカで最も流通しているコピー商品は恐らく映画などのDVDだと予想されます。大げさな話ではなく、DVD又はパソコンのある家庭には恐らく90%以上の人たちがコピー商品を所持していると考えられます。ではなぜそういった商品を堂々と扱う店に警察は何もしないのか?という疑問が浮かびます。実はそれらを扱う店もちゃんと許可申請の際、政府から許可が下りているのです。以前にコスタリカで店を経営していた際に幾つか遭遇した驚愕のケースを紹介したいと思います。
先ず店を始めて直ぐ、何処からともなくコピー商品を入れないかという勧誘がきました。どれもコンピュータのファイル共有ソフトから落としたものと思われますが、よくみると未公開の映画などもあり一瞬自分の目を疑ってしまいました。ある日、アルバイトの高校生がコピーされたゲームソフトを友人から貰ったらしくゲーム本体に入れて見せて貰ったところ、冒頭から信じられないシーンが飛び込んできたではありませんか。通常、市販のゲームソフトを入れるとその会社名が出てくる場合が多いのですが、そのコピーソフトの冒頭には何と『コピーをしている会社の名前』がまるで開発者やメインスポンサーの様に堂々と出てきたのです。しかも電話番号入りで・・・。
次のケースは更に仰天でした。2年前、友人がコスタリカに遊びに来ることになり、ある1つの新作ゲームソフトを持ってくるよう頼みました。実はその商品、友人の出国の丁度前日に発売されたばかりもので、人気商品で品切れが予想された為、予約をして何とか手に入れてもらった物でした。コスタリカと日本の時差は15時間ですので、私は日本で発売されたばかりのソフトを翌日に手に入れた形になりました。その日、コスタリカに入った飛行機のフライトを見てみると、その便に同乗した人がいない限り恐らく私がコスタリカで一番にそのソフトを手にした人物の筈だったのですが・・・。
翌日、友人を連れて朝市に出かけたました。新鮮な野菜やフルーツが並ぶ活気ある市場の光景に大満足の友人の目に飛び込んできた物は・・・。そう、日本でたった3日前に発売されたばかりの新作ゲームがもうコピー商品として売り場に陳列されていたのです。しかも片田舎の青果・野菜市場の傍らに。一体どういったルートで入ってきたのでしょうか。その後、その友人はコスタリカを満喫し日本に帰ったわけでありますが、コピー商品の罠はほかにも待っていたのです。帰国後の知らせを見てみると、買って帰ったお土産の1つがMade in Chinaだったとか。
コスタリカのコピー商品事情は日々深刻化している様に感じます。私の身の回りに被害にあった人は幸いにも耳に入ってきませんが、書類などの偽造、偽札なども出回っていると聞きます。日本食と謳っているレストランも殆どの経営者がコスタリカ人又はアジア系ばかりです。滞在者の皆様、旅行者の皆様は思いがけない犯罪に巻き込まれないよう、くれぐれもお気をつけください。自然大国、観光客も非常に多く外国人には住みやすい国コスタリカですが、今回はより身近なコスタリカをということで、光だけでなく影の部分を紹介させていただく形となりました。
画像上右:エレディア市場の光景。その傍らでコピー商品も並ぶ。
画像上左:コスタリカでも絶大な人気を誇る日本の人気ゲームソフトのコピー(右)。
画像下右:これもコピー? 謎の商品『マツユマロ』。英語表記はMARSHMALLOW(マシュマロ)です。
画像下左:マツユマロの製品説明(裏面)。商品の安全説明は日本語????
【謝辞】当地にお住まいの加瀬さん、池田さん、ソフトを持ってきてくれた西村さんから画像を頂戴いたしました。改めて御礼申し上げます。
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