■『祭り』と『仮面』 2007.8.21 update

タイトルから想像すると何かの祭りに仮面が関係しているようですが、実はこの『仮面』と『祭り』、コスタリカで行われる2大アニメイベントの名前なのです。近年、日本のアニメファン人口が爆発的に膨れ上がり街のあちらこちらにアニメを扱う店が出てきました。それに伴う波及効果でJポップやコスプレといった日本文化が一部の間でブームとなり、遂に数日間で1,500人を集めるイベントの開催へと至ったのです。

先日、筆者が訪れたのは上記の後者『仮面(正式名・Kamen 2007)』。この日も多くの熱狂的アニメファンが開始1時間以上も前から会場付近に長蛇の列をつくり満員御礼。前売りチケットを販売していたにも関わらず収拾がつかなかったため、イベントの開始が1時間以上遅れるというハプニングも発生しました。

さて、今回筆者は主催者とちょっとした商談があり早入りしていたためバックステージまで覗く機会もいただきました。主催者の話によると、もともと年に一度アニメファン達の集いとして『祭り』を主催したところ、1日では収まりきらず、2日間のイベントにしたとか。それでも収集がつかず問い合わせが後を絶たないため、『仮面』という二次イベントが発足したそうです。

会場はコスタリカ文化センター。中央のメインステージを中心にアニメグッズを扱う店がところ狭しとブースを連ねます。入り口の左手には『漫画家』と呼ばれるコーナーがあり、自称漫画家と称するコスタリカ人達が似顔絵、同人誌を作成し販売しています。メインステージでは様々なイベントが催されます。スタートは洋楽、アニメソングなどを演奏するコピーバンド。流暢に日本語でも歌っていました。

会場の熱気もピークに達した正午、遂にメインイベントが始まりました。それはコスプレコンテスト。品揃え豊富なアニメショップといえどコスプレグッズを扱う店は皆無に等しいらしく、殆どのコスプレイヤーさん達はこの日の為に何日もかけて自前で用意してくるそうです。

今回の大会は優勝賞金100,000コロン(*)とあって多くの参加者になりました。メインステージから客席へ延びる花道をファッションモデルのようにウォーキングし、最先端でそのキャラクターのメインポーズを取ります。その凝り様は衣装やメイクだけでは飽き足らず、そのキャラクターの武器や小道具まで見事に再現されています(それにしても日本刀や手裏剣、クナイなどは一体何処から入手してきているのか気になります・・・)。

現在、コスタリカで最も人気を集めているアニメは『NARUTO(ナルト)』。今回も多くのコスプレがNARUTO(ナルト)に集中したようです。事前にこのイベントの情報を入手したと思われる地元TV局のクルーがコスプレイヤー達にインタビューしている光景も見かけました。

コスプレコンテストが終わり、何やら別のイベントが始まろうとしています。次にステージを賑わせたのは『かめはめ波コンテスト』。人気アニメ『ドラゴンボール』の主人公の必殺技、かめはめ波をいかに上手く真似られるか、という斬新な企画です。おちゃらけたものになるかと思いきや、皆さん真剣勝負。『はああああああ〜』と、気を溜める作業から本格的です。なかなか判定がつかず決勝はサドンデスまで持ち込まれました。悲願の優勝を果たしたのは立ちはだかる大人の挑戦者を押さえつけた地元サンホセ出身の男子小学生。会場からは大きな拍手が送られました。

日も完全に沈みイベントは大盛況のまま午後8時、その幕を下ろしました。先に述べたよう、日本ブームの勢いはますます加速しています。今年12月に行われるイベント『祭り』は開催期間が大幅に増え、なんと3日間になるとか。イベントの合間にアナウンスが流れるとファン達は大声をあげて喜びを分かち合っていました。

筆者もブースを構えるためにこのイベントに参加したわけですが、たった1日で日本やアニメに興味がある多くの人と知り合う機会に恵まれました。とは言え、ここコスタリカでは未だに日本人は『チノ(中国人)』と呼ばれているのが現状です。アニメだけでなく多方面から日本が知られ、また日本でもコスタリカが多くの人に知れ渡るよう望んでいる在日の方も多いでしょう。民間レベルでこういったコスタリカ・日本の交流の場が増えていくことは嬉しい限りです。今後も何らかの形でコスタリカと日本を結ぶ小さな親善大使になれればこれほど嬉しいことはありません。

註(*):1米ドル=512.5コロン(2006年平均)

画像上右:会場内のあちらこちらで記念撮影
画像上左:コスプレコンテストの様子
画像中右:熱気が漂う会場の様子
画像中左:人気アニメ『NARUTO(ナルト)』の格好をしたコスプレイヤーたち
画像下右:自慢の刀を披露するビジュアル系の男の子
画像下左:翌朝の新聞の一面を飾った『スターウォーズ軍団』

【短信】日本では本格的な夏が始まっていると思いますが、こちらは季節の変化が殆どないので、日本の四季が少し恋しく感じる次第です。(8/5)


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