■コスタリカの買い物事情 2007.6.19 update

皆さんは『コスタリカ』と聞いてどういったイメージを描きますか? エコツーリズモ、自然、サッカー、南国など抽象的なぼやっとしたイメージは浮かぶと思いますが、生活というレベルに話を落とすと『いったいどういった国だろう?』というのが本音だと思います。

実際に私もコスタリカにいざ出発するとなった時、具体的な準備をどう進めていいのか分かりませんでした。イメージが定着する、というのは時にとんでもない思い違いにも発展します。以前にこんな質問をされたことがあります。『電気はあるんですか?』、『伝染病にはかからない?』、『ワニに気をつけて』、『何もないんじゃないの?』、『インターネットは繋がるの?』など結構言いたい放題です。どれも実際にこちらに来てみるとちょっと笑えてくるものばかりです。確かに抽象的なイメージを延長すると全部正解になるのですが現実生活に照らし合わせると大外れです。ではこれからいわゆる一般層のショッピングという生活の一部に焦点をあてて、より庶民じみたコスタリカを知っていただきましょう。

まず、最も気になるのは平均収入です。全てのコスタリカに住む人のデータを取ったわけではありませんが、いわゆる子供を学校に行かせられ、家があり、車があり、外食の余裕のある一般層をベースに話を進めていきます。一般コスタリカ人の平均月収は300〜500ドル(アメリカドル)で、日本の約4〜5分の1くらいです。当然物価もそれに応じて安いので、上記の収入で生活は成り立ちますが、夫婦共働きの家庭が多いのが現状です。コスタリカにおいて日本と物価がほぼ変わらない、又はそれ以上なものは電化製品、プラスチック用品、ガソリンなどが挙げられます。

大型スーパーはアメリカの最大手、ウォルマートが経営する国内最大大手のイーペルマスをはじめコスタリカ各地に多く点在し、日本とほぼ同じ感覚で買い物ができます。イーペルマス、オートメルカドなどの大手スーパーには日本食コーナーもできています。大型スーパーへの買出しは基本的に週に一回です。週末はどこのスーパーも巨大なカートを山積みにした買い物客で賑わいます。クリスマスやサンクスギビング、大型連休の前になると全てのレジ(約20台ほど)がフル稼動しているのに、レジの待ち時間だけで40分、なんてことも決して珍しくありません。コスタリカは人口の90%以上がカトリックと言われており、独立記念日やキリスト教にまつわる日の前後は全てのスーパーでアルコールの販売が禁止になります。

日本と同じようなコンビニはありませんが、コーラやお菓子、ちょっとした食材が買えるプルペリアと呼ばれる小さな商店が存在します。プルペリアは昔の日本の駄菓子屋さんに似た雰囲気が特徴で地域密着型です。週に一度の買出しで殆どの食材を補うため、日本のように毎日スーパーに行く必要がないことから、食品販売だけで営んでいる中型スーパーはあまりありません。

野菜や果物をたくさん買う際にはフェリアと呼ばれる朝市を利用します。全ての都市で土曜日の午前に開かれる青空マーケットで、多くの人たちで賑わいます。こちらは容易に想像がつくと思います。むしろ日本のようなスーパーがなく、毎日こういった場所で買い物をしていると思われた方もいらしたのではないでしょうか。

ファッション、趣味などの日用にちょっとした色をつけた買い物にはショッピングモールを利用します。こちらはアメリカと99%同じと言い切れるでしょう。外観や内部の作りも映画館から匂ってくるポップコーンのにおいまで同じです。コスタリカ国内には多くのモールが点在し、平日から週末まで多くの人で賑わいます。私の住むエレディアにも車で約10分の距離に2つの大きなショッピングモールがあります。約10分の距離に2つのモール、というのが非常にコスタリカらしくて笑えます。

実はコスタリカ人は流行に敏感で、皆凄く買い物好きな人種なのです。冒頭に夫婦共働きが多いと書きましたが、その理由のひとつに挙げられるのが買い物のための資金です。ですから当然コスタリカの一般層の殆どが、将来を見据えての貯蓄がありません(買い物に回されるため)。象徴されるのがお給料の支払いです。一括で支払うと皆使いきってしまう為、大抵の会社は15日おき、月2回の支払いに分けるという対策をとっています。非常に楽観的なラテンらしい生活が垣間見られます。

人や文化は異なれど、ショッピングのスタイルは凄くアメリカに似ていると言えます。コスタリカには多くのアメリカ人移民(大半は定年退職者)がいますが、コスタリカを選んだ理由のひとつに、そういった生活の適応のし易さも含まれているのかもしれません。四国と九州を足した小さな国に大自然やら巨大モールやら。車で数時間の移動で周りの景色が全て変わってしまう国コスタリカ。不思議な魅力がいっぱいです。

画像上:2007年に増築された店舗数100を超える大型モール「Paseo de las floles」。国内に実在した刑務所をモチーフにデザインされています。 所有者はなんと現職の大統領。
画像中:フードコートの様子。見慣れた店がずらりと並びます。
画像下:モール内はまるでアメリカのモールです。


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