■地下鉄工事で街は大渋滞 2007.10.2 update

現在ブダペストには3本の地下鉄が走っています。186万人の大都市としては数が少ないと思われるかもしれませんが、その代わりに街を縦横無尽に走るバスやトロリー、路面電車が市民の足を担っています。

しかし、大量の乗客を時間通りに運んでくれるのはやはり地下鉄。近年、近郊に居を移した多くの人達がブダペストに通勤・通学するようになったため、朝晩の市街地の道路は慢性的に渋滞となりました。昔に比べ、バスやトロリーの到着時間が予測できなくなってきたのは当然のこと。そこで、第4の地下鉄建設の話が持ち上がったのでした。

恒常的に予算不足のブダペスト市と、例年巨額の赤字を計上して累積がたまる一方のブダペスト交通公社、どちらがどのくらいの建設予算を捻出するのか、足りない予算をどのように補うのかなどの初歩的な問題で10年以上も建設が進みませんでした。しかし、昨年からどうにかこのビッグ・プロジェクトがゆっくりと進むことに。

建設現場に掲げられた完成予想図は2番線、3番線とはまったく違うモダンなデザイン。車両も既存の旧共産時代に旧ソ連から買い入れた無骨な型とは余りにも違うので、本当に完成図同様に建設されるのか疑問です。

大規模な工事が開始されると同時に、長期間の通行止めが実施されました。新しい駅が建設される場所は特に交通量が多いため、現在周辺は大混乱に陥っています。市民にとって待ち焦がれたたった一本の地下鉄建設ですが、建設途中における不便さには閉口しています。

例えば一方通行の車道が予告もなしに翌日から逆方向になる、信号機が何日間にもわたって点滅しない、地下道の一部が急になくなっている、今までの道順どおりに走れないためにバックで逆送する車が多発、合法的に路上駐車をする場所が狭められたのでマナー違反の駐車が増えた、などの困難が続出。

また建設現場の近辺は居住地でもあるので、周辺住民たちが被っている不便さも相当なもの。地下を掘るのでガス管、水道管、電線などの老朽化した地下インフラが工事の振動で不都合を起こすことが予想されたため、この機会に新しいものに代えることとなりました。

地下鉄の主道以外の場所でも道路を掘り起こすことになってしまったのですから、住民にはとばっちり。もともと19世紀後半から20世紀前半に建築された建物が多い中心地ですから、地盤沈下や振動に弱いことは一目瞭然。掘削現場に近い建物では壁の剥落やゆがみ、または建物自体の崩壊が危ぶまれています。

例年行われる地下鉄2番線の1ヶ月以上に渡る駅改修工事もこの夏同時期に行われ、市民はますます苛立ちを募らせています。代替の臨時バスが用意されていますが、地下鉄のように時間通りにいかないため市内の交通の混乱は増えるばかり。新地下鉄が予定通りに完成するとは誰も信じていません。便利な路線が産声をあげるまで、まだしばらくの間市民は大きなストレスを伴う不便さを強いられそうです。

画像上右:CGで作成されたリアルな地下鉄4番線完成予想図
画像上左:路上駐車できる場所が狭められため、マナー違反の駐車が増えた
画像中右:ガス管、水道管、電線などの老朽化した地下インフラの整備
画像中左:地下鉄工事の影響で点滅しない信号機
画像下右:地下鉄工事のため路面電車もストップ
画像下左:地下鉄工事のために今にも倒壊しそうな教会

【短信】すでに秋らしさを感じるようになり、日中の最高気温も20℃前後と過ごしやすくなってきました。市場で並べられる果物も、洋梨や黄桃、葡萄など秋らしいラインナップです。(9/18)


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