■クリスマスと年明け 2005.1.17 update

「七面鳥ローストの焼く時間は1キロにつき1時間と小さい頃に教わったの。今年、母が買ってきた丸ごとの七面鳥は7キロ。表面の皮が黄金色に輝くまで、オーブンでゆっくり7時間かけて焼くのよ」、母親の焼く七面鳥料理が大好物のメリンダは、家族全員が集まるクリスマス行事を楽しみに待っています。ハンガリーにサンタがやってくるのは12月5日なので、月初めには早々に各家庭でツリーの飾りつけが始まります。13ヶ月目の給料と呼ばれる1ヶ月分のボーナスを財布に押し込め、プレゼントの購入に奔走します。

特別料理の準備にも余念がありません。伝統料理である魚スープ「ハラスレー」の主材料である鯉や鯰を購入するため、通常はアジア人が上客の魚売場の生簀の前には、ハンガリー人の長蛇の列ができます。いつもなら生簀の中ですし詰め状態の鯉や鯰やチョウザメが、混みあっているお客さん達を眺めています。

中央広場のヴォロシュマルティでは、例年より少々早い11月の最終土曜日からクリスマス市場が始まりました。1996年から始まったクリスマス市、年を追うごとにハンガリー人の知るところとなり、出店の数も増えて毎日多くの人出で賑わうようになりました。ところが12月9日の早朝、広場の一角にある工事中の建物の7階から3階の橋脚に7トンの梁が落ち、足場に面していたいくつかの出店が警察によって強制的に営業停止となりました。幸い工事主の迅速な処理により閉鎖は一日だけで済み、翌日からクリスマス商戦が再開されました。

23日金曜日は早くから店じまい。あちこちで最後の買い物に焦る人と家路へ急ぎたい店員が慌しくやり取りをしていました。クリスマス当日は今までの賑わいがウソのように街はがらんとしたもの。

月曜日の27日からは今度は新年に向かって人々の気分は高揚し、街は再びお祭り気分で盛り上がります。ハンガリーでは年末にソーセージを食べる慣わしがあります。各種ソーセージが売り場で山盛りに用意され、飛ぶように売れていきます。クリスマス前に大盛況だった鶏肉屋は、ソーセージ屋さんにお客さんをとられて閑散としています。

毎年恒例のドナウ川沿い打ち上げ花火を楽しもうと、既に夕方から人々がそぞろ歩きを始めました。ヴォロシュマルティー広場では、老若男女がホット・ワインをすすりながら特設舞台で繰り広げられる音楽に歓喜の声をあげ、年明けカウント・ダウンを待ちます。持参の花火に火をつけたり爆竹をならしたり。耳をつんざく爆竹音の合間に聞こえる音楽に合わせて踊っています。日本では元旦の日の出に願をかけますが、ブダペストっ子はシャンパンのかけあいに大忙し。

新年には、元旦に食べるとお金持ちになるといわれる平豆の煮込みを食べ、大晦日の余韻を楽しむために街をぶらつきます。昨年(2004年)5月にEUに加入し、更なる経済発展を願うハンガリー人達が徐々に増加しているため、元日から営業しているお店が増えました。クリスマスの飾りつけは1月最初の週に片付けるのが慣わしのため、ツリーが粗大ごみ収集場所に並び始めたのは週明けとなりました。

画像右上:民族衣装の人(ヴォロシュマルティ広場にて)
画像左上:行列ができた魚売り場
画像右下:ヴォロシュマルティ広場の出店
画像左下:ゴミ捨て場のクリスマスツリー


<<もどる