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最近日本では、野良犬、野良猫を見ることはほとんどなくなりました。しかしこのエジプトでは、そこら中で見られます。犬、猫に限らずヤギ、ヒツジ、ロバなどの家畜も道路を堂々と歩いていたりします。そしてなぜか、遺跡には犬、街には猫がたくさんいます。まあ犬の場合エジプトに限らず、ローマやギリシャなどの遺跡にもたくさんいますが・・・。
古代の時代、犬(山犬)はアヌビス神として、猫はバステト女神としてあがめられていました。アヌビス神はお墓を守る神、ミイラ作りを司る神でした。ツタンカーメンのお墓からも、アヌビス神の像が発見されています。そしてバステト女神は、古王国時代には雌ライオンの姿をした戦いの神セクメト女神と同一視され、新王国時代に猫が聖獣となり、猫の姿のバステト女神となりました。また、古代にはこれら犬、猫もミイラにされ、お墓に埋葬されました。カイロの考古学博物館にも、犬猫のミイラが展示されています。
そして現在、もちろんペットとしても飼われています。イスラム教では犬は不浄のものとされているので、あんまり犬を飼っている人はいません。番犬として大型犬を飼っている富裕層の人か、キリスト教徒です。ですから小型犬は少数派です。うちではシーズーを飼っていますが、こちらでは手に入れることがむずかしく外国から輸入しました。
猫を飼ってる人はたくさんいます。しかし、圧倒的に野良たちが多いのです。うちのアパートにも以前、茶トラの猫一族が住み着いていました。最近見かけなくなってしまったので、どこかへ移住してしまったのでしょう。いつも大家さんが餌をあげていたのですが。
そして遺跡に行くと、なぜか犬の一族がいます。影の涼しいところで気持ちよさそうに寝ています。同じような姿の犬がたくさんいて、時々かわいい子犬が産まれています。別に遺跡で飼っているわけではないのですが・・・結構みんなから餌がもらえるようです。観光客だけでなく、土産物屋のお兄さんや、バスのドライバーさんたちがよく食べ物をあげているのを見かけます。意外とエジプト人って、動物に対してやさしいなと感じることがあります。
そして、この犬たち、案外お行儀が良いのです。もちろん、噛まないとは限らないし、病気を持っているかもしれないので触らない方が良いのですが、パンなどをあげる時、ちゃんと飛びつかずに待ってます。広い場所でのびのびと育っているので、ストレスなどないからでしょうか。そして屋外の喫茶店やレストランには猫たちが足元をうろうろ。おこぼれをもらおうと待っています。
今のところ狂犬病などの大きな問題は起こってはいませんが、このまま放っておくわけにはいかないでしょう。しかし犬猫のストリートチルドレンよりも人間のストリートチルドレン救済の方が先なので、しばらく犬猫天国は続きそうです。
画像説明文
画像右上:アスワンの切りかけのオベリスク(古代エジプトで神殿などに立てられた記念碑)の遺跡の犬たち
画像左:サッカラの階段ピラミッドの所で生まれた子犬たち
画像右下:喫茶店で、おねだりする猫 |