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エジプトというと、ピラミッド、そしてそのピラミッドがあるところが砂漠というイメージが強いと思います。実際日本の約2.6倍ある国土の内、95%ほどが砂漠なのです。ですから人々は水辺にしか住むことができません。それがナイル川沿いであり、地中海沿い、紅海沿いなのです。そのナイル川は、ケニアとタンザニアにまたがるビクトリア湖から流れる白ナイルと、エチオピアから流れる青ナイルがスーダンのカルツームで合流して、エジプトを縦断して、地中海にそそぐ、6,700kmもある長い川です。
おもしろいのは、下流に行くほど川幅がせまくなっているということ。なぜかというと、砂漠地帯を通ってくるので、その間に水が蒸発して水量が減るとのこと。途中には、1972年にアスワンハイダムが作られて出現した、日本の琵琶湖の約8倍もある人工湖「ナセル湖」があります。このダムのお陰で、近年の人口増加にも対応しうる水が供給できるようになったのです。
古代の時代には、ナイルの氾濫を利用して農業を行っていました。古代文明が栄えていたのも、ナイル川の豊富な水があったおかげです。つまりナイル川ではたくさんの魚が採れ、農業を行い様々な野菜を作っていたということなのです。もちろん今でもナイル川の恩恵にあやかっています。魚は古代ほどは採れなくなってしまいましたが、ナイル川沿いに畑が作られ、国民の食料をまかなっています。また水の料金も大変安く、使い放題といったところでしょうか。ちなみに、私が借りてるアパートは月20ポンド(約400円)で使い放題です。
海に囲まれている日本で水不足がおこるのに、砂漠の国のエジプトで水不足はないことを思うと、とても不思議です。もちろん、国土のほとんどが砂漠なので、水は人々にとって貴重なものです。エジプトの人々は水辺に集まります。夏の夜にはナイル川沿いは、家族連れなどで大賑わい。残念ながらナイル川には吸血虫がいるので、泳ぐことはできませんが・・・。
私のお気に入りの場所はカイロから860kmほど南のアスワンのナイル川です。ここにはかつてカタラクトと呼ばれる流れの急端があって、その水の流れで削られたかわった形の岩があり、美しいナイルの景色を眺めることができます。「オールドカタラクト」という名のホテルがあり、これは、流れの急端のことを「カタラクト」ということから付けられた名前です。このホテルはアガサ・クリスティが「ナイルに死す」という小説を執筆した部屋があることでも有名で、ここのテラスカフェから見るナイルの景色はすばらしいです。まさにリゾートという名にふさわしい場所です。
その他にも、エジプト南端の地、アブシンベルに「セティホテル」というのがありますが、ここもリゾートホテルで、部屋から見えるナセル湖の景色は素敵です。また紅海沿いには、欧米人の人気のリゾート「シャルム・エル・シェイク」や「ハルガダ」などもあり、ここは世界有数のダイビングスポットでもあるんですよ。地中海沿いにもアレキサンドリアなどのリゾートが点在しています。このように、砂漠の国といったイメージのエジプトですが、いろいろな景色の楽しめる国なんです。
画像上:アブシンベルのホテルの部屋から眺めるナセル湖
画像下:アスワンのナイル川の景色
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