■クリーンエネルギー 2008.3.18 update

ずっとこのところ天気が悪くて外に出られず、やっと天気がよくなってふと村の方を見たら、なんと、3基も4基も、モダンな風車がいきなりにょきっと生えていました。1週間ぐらいの間に建てたようです。びっくりしました。

オランダの電力には、「緑」「普通」と2つの種類があります。「緑」の電気は、ソーラー電気、風力発電による電気、水力発電などの自然を利用したもの、「普通」の電気は、原発、または外国から買う電気などです。「緑」の電気は、環境には優しいが作るのに高いコストがかかり、「普通」のほうは発電する時に環境を汚すタイプなほど安い電気が作れます。なんとなく、農作物などと同じ感じがします。

オランダには1ヶ所だけ原子力発電所があります。しかもうちからそう遠くないところにです(南部ゼーラント地方のボルセラ原発)。何故そこにあるかというと、都会の近くだと、万が一何かあった時、被害が大きいから、だそうです。まあ、そうですね。自然とか、マイナーな地方の人間は、都会の大勢の人間より絶対数が少ないですからね、被害は最小限に、ってその最小限の中に設定されていると、あまり良い気はしませんが、雇用はあります。田舎は、職が少ないですから。それは日本でも同じですよね。それはともかく、せっかく風がいつも吹いている事だし、海も遠浅だし、じゃんじゃん風車建ててまわして風力発電をすれば良いじゃないか、というわけにもなかなかいかなかったようです。

風力発電の風車は、とにかく大きく、まわるとけっこうな音がします。それがまとまると、近所に住んでいるとかなりうるさいです。なので、やっぱり都会の近くでは無理です。田舎は田舎で、うちの地方の場合、なんと、野鳥の愛護団体が、鳥がぶつかったらどうするんだ!などという理由で反対をしており、最近まで建てられませんでした。たしかに渡り鳥は多いんですが、風車と原発と、どっちが自然に良くないか、というのはすぐわかりそうなものです。あと、醜いもの(風力発電の風車)で地平線が見えなくなる(景色が悪くなる)という理由もありました。

オランダは北部でガスが出ます。そのガスを使った発電は、とても環境にクリーンで良いのですが、電気を作るためのコストが高く、利益が全く出ないので、設備はあっても稼動していません。チェコなどの東欧から安い褐炭、亜炭で作った電気を輸入もしています。使うほうとしては、とても安くて良いのですが、生産地では、とても空気が汚れます。そんな事、知った事じゃない、と言い続けられるわけもなく、CO2の排出量の問題がありますから、東欧がもう無理、と言ったらそれでおしまいです。

原発と同じだけの電力を作ろうとすると、かなり沢山の風車を建てねばなりません。風力発電の風車は、1基800,000ユーロ(約1億3千万円)ほど建設費用がかかります。実は風車のほうが原発よりも設置費用が多くかかるため、今までそんな事(野鳥保護)を理由の一つとして全然進んでいませんでした。ところが、ここ最近、ものすごい勢いであちこちに風車ができています。

オランダは、石炭は使いたくない、石油もできるだけ使わない、原発はいらない、でも電力は欲しい、と言う割に、全然風車を建てる許可を出してきませんでした。でも、ここへきてお役所も、景色だ鳥だ、と言っている場合ではなく、本気で風力発電をやらなければ、という気になってきたようです。

となり村の農家の人も、自分のところに風車をたてて、余った電気を売っています。もうけが出るのは10年後ぐらいからですが、もっと建てられるのなら(許可が出るなら)建てたいと言っています。うちも、銀行がお金を貸すなら、1基建てても良いと思っているぐらいです。でも、うちの場合は、近くに家が沢山有りすぎるので無理ですが。もちろん、建てるには色々な条件があって、それをクリアしないと勝手にどんどん建てる事はできません。

お隣のドイツでは、原発をすべてなくすという事で、かわりに褐炭、亜炭で電気を作っています。ものすごく空気が汚れるほうを選択したわけです。使用済み核燃料の問題さえクリアすれば、原発のほうが空気は断然汚さなくて澄みます。

オランダは、せっかく風を利用できる環境にあるのだから、くだらない事を言ってないで、どんどん風力発電をできるようになったら良いと思います。って、なんだか、小学生の作文のようになってしまいましたね。石油もあと数年で無くなるようだし、やっと早くなんとかしないと、本当に世間が動いてきたような気がします。

画像上右:村の上ににょっきり出現した風力発電の風車。
画像上左:隣村の風車。これは風力発電ではなく、粉をひいたりしかできません。
画像下右:ミニチュア風車。かなり精巧にできています。1つの村に1軒ぐらいは庭にミニチュアを置いている家があります。
画像下左:電気が止まったら、薪をくべる暖炉が大活躍です。が、この家は用心し過ぎかも? いったい何年分なのでしょう?


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