■卒業と羊の毛刈り 2006.7.18 update

オランダは卒業のシーズンでした。日本と違って、入学より卒業が難しいので、しっかりやらないとすぐ落第します。という事で、卒業試験に合格した学生は、自分が学校へ行く時使っていたカバンを国旗掲揚のように掲げます。オランダの旗と一緒にぶらさげてある事も多いです。これがぶら下がった、という事は、無事卒業した!という喜びと誇りと安堵の印。うちの村でも沢山ぶらさがっていましたよ。

7月になってもまだ新たにぶらさがる家もあり、この子は試験が沢山あったのかな?とか、もしかして追試が?(たいていそういうものはなく、あっさり落第させられるようですが)とか、色々勝手に憶測してしまいます。うちの隣の家でも7月になってからカバンがぶら下がりましたよ。

さて、それが終わる時期、うちでは羊の毛刈りのシーズンです。毛を刈る日、それは曇りで涼しい日。そして、その後数日涼しい曇りの日が予想されている日。そんな天気予報が出たらさっそく始めます。なんで曇りで涼しい日かというと、、、毛を刈る人が暑いと大変だから、、、というだけではなく羊がやけどしないためなのです。

羊は、生まれた時からもこもこの毛が生えていて、どんどん育ち、1年ごとに毛を刈ります。普段は日光も毛に遮られて暑いだけで済みますが、毛を刈った肌に直射日光があたると、人間でもそうですが、日焼けします。特に、今まで一度も直射日光などあたった事ない、やわ肌。しみ、そばかすもできますが、赤くなってしまいます。酷いと水ぶくれまでできてしまいます。ほんとは曇りの日のほうが紫外線は多いそうですが、少なくとも涼しければ水ぶくれはできません。そうして、数日後には少しずつ毛もまた伸びて大丈夫になります。

うちでは隣のおじいさんが来てバリカンで刈っていきます。毛の生えた でっかい洋梨型の水が入った風船をかかえて作業すると思ってください。なかなかバランスをとるのが難しい。羊は1匹だとわりとじっとしています。特に、座らせたりすると、観念するのかスイッチが切れるのか?とにかくボーっとしています。その隙に、喉の下あたりからバリカン入れて分厚い服を脱がせていくようにじわじわと進めます。ウールのコートを脱がせるように、と言うとまさにそのままですね。

外側の毛は1年ですっかり汚れていますが、中は真っ白で綺麗。前を開いたらちょっと寝かせて左、左が終わったら反対に寝かせて右、流れるように作業は進んでいきます。最後は蹄(ひづめ)の手入れをしておしまい。まあ、伸びすぎた爪を切ってやる、って感じです。

脱がした毛のかたまりは、はじっこをネジネジして紐を作り、ぐるぐぐるっと巻いて止めたらできあがり。羊の毛の業者の市場がある時に持っていきます。うちでは洗ったり毛糸を作ったりはしません。趣味の規模(ペットですね)なので、採算も取れず、です。

昔は毛はいい値段で売れたようですが、今ではタダ同然です。自分で紡ぐところから始めたら面白そうですね。羊を飼うところから始めるセーター作り、、、現代では究極の趣味って感じでしょうか。昔はどこの家でもやってたかもしれないですけどね。

-上段-
画像上・画像左・画像中・画像右:ぶらさげられたカバン色々。国旗かオレンジ(オランダの色)の旗と共にぶらさげます。
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-上段(中)-
画像左:今、バラの季節です(自宅の庭)。
画像中:バリカン。
画像右:その他、毛刈りの道具たち。
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-下段(中)-
画像左:どっこいしょ。さて、これから毛皮を脱ぎますよ。
画像中:ぬぎぬぎ。バリカンで脱がせていきます。
画像右:蹄のお手入れもします。
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-下段-
画像左:ああ、さよなら、わたしの毛、、、。ええ、私の体、半分は毛でした。
画像右:端っこをねじってひもを作り、それでこの毛の固まりを縛って一丁あがり。


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