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11月に入ったとたん、あっちからもこっちからも繰り返し聞こえてくる子供達の歌声入り音楽。商店街でも、プールでも音楽の流れていそうなところではばんばん流れてます。日本におけるクリスマスソングのようです。これは、シンタクラースソングで、これが聞こえてくるとシナモンの苦手な私は「せめてイニシャルのチョコレート買わなくちゃ」という気分になってしまいます。変な条件反射です。
シンタクラースというのは、簡単に言うとオランダのクリスマスで、12月25日ではなく12月 5日に、国をあげての行事のように催されます。11月も半ばになると、オランダとベルギーの北部のオランダ語を話す地域の TV、ラジオのニュースで公式に 「今年もシントが到着しました」と放送があります。毎年その場所は違いますが、港町に到着します。というのも、シントははるばるスペインから蒸気船に乗ってやってくる事になっているからです。この行事は「シンタクラース」と呼ばれますが、中心人物の派手なおじいさんは「シントニコラース」といいます。12月 5日は「シントニコラースの日」です。シントニコラースは12月 6日が誕生日なんですが、そのイブである 5日にプレゼント交換などしたりするのです。たまに、12月25日のクリスマスと混同されますが、これは全くの別ものです。
シントは白くて点々のある馬、スキモルに乗っています。スキモルというのは馬の種類で、オランダ語で「カビ」です。ほんとにカビが生えたような色なんで、、、。 そして、ズワルテピット(黒いピット)と呼ばれる、顔が真っ黒な御供をいっぱい従えてます。
シントはすごく分厚い本を持っていて、それにはオランダ中の子供が一年、 どんな事をしたかが記されてます。 悪い子はズワルテピットに鞭で打たれた上、袋に詰め込まれてスペインへ連れていかれてしまいます。昔、オランダがスペインに支配されてた名残でしょうか。大人は「あーら、スペインへ只で旅行できていいわねえ」 などとからかいますが、子供はかなり真剣です。
シントの行くところ、すごい人だかり。みんな、ちょうだい、ちょうだいといってたかります。それは、ズワルテピットが「ペィパラノートン」という小さい丸い、そばボーロのようなお菓子をくれるからです。かなりシナモン味です。大人もいい子にしてるとくれます。
シントは、アメリカに伝わってサンタクロースになったそうですが、 アメリカで、まずコカコーラ社が宣伝に利用しようと、自社カラーの赤と白の服を着せて、日本でもおなじみのサンタクロースのかっこうになったそうです。オリジナルに当たるシントはちょっとかっこうが違うでしょう?ちょっとローマ法王っぽい?という感じです。
12月 5日の夜は、子供はシントにプレゼントをもらうために、暖炉の前に馬用の水と、靴の中にニンジンを入れたものを置きます。シントの馬は屋根の上に登れるのです。煙突を通って プレゼントを靴の中に置き、帰っていきます。 そして、御供のズワルテピットがペィパラノートンを部屋中にまいたり、スペキュラースというクッキー(これまたシナモン味)を置いたりしていきます。プレゼントと一緒に自分のイニシャルの形をしたチョコレートも添えてあったり。これは、スーパーでこれでもかっ!という勢いで秋から売り出されます。シントとズワルテピットの形をしたチョコレートもなんかもあります。
朝起きてみると、ニンジンの代わりにプレゼントが!という感じなんですが、大人や、もうシントの正体がわかってしまっている少年少女もプレゼント交換します。その場合、なんと、自作の韻を踏んだ短い詩をそえるんですね(短歌のようなものかな)。私には難しすぎて、まともに作れた事がありません。日本語で作って良い、と言われても難しそうです。
そしてシントはオランダ全土を周り、気がついたらもういなくなってます。シントが今日スペインへ帰りました、という放送は見た事ないです。ちなみに、12月24、25日のクリスマスは真面目に教会へ行ってお祈りする日なんで、クリスマスケーキ食べたりとか、ついでにお食事してホテルへ、、、なんて事も多分ありません。オランダ在住の日本人の間ではプレゼント交換などされているようです。二度プレゼントもらえたりして 得している子供もいっぱいいるかも。
画像右上:イニシャルチョコレート。どのアルファベットでもグラム数は同じに作ってあるので、食いしん坊も安心。
画像左上:私の村にも港があるので、シントがそこに到着。移動は馬車です。立派な御者もついています。
画像中:シントの行くところ、ところ、すごい人だかりです。
画像左下:顔が真っ黒なズワルテピットの楽隊がお供。
画像右下:いい子にしていたので、民族衣装のお婆ちゃん達もお菓子もらいました。
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