■トルコの総人口は・・・ 2008.2.19 update

トルコの総人口、70,586,256人。1月24日、トルコ内務省が2007年12月31日時点での人口調査の結果を発表しました。住民票に基づいてなされたこの調査では、ほかにも地域別人口、年齢層などの幅広い統計が出されました。

たとえば一番の大都市、イスタンブルの人口は12,573,836人という結果で、これは全国民の17.8%がイスタンブルに居住しているということになります。人口の多い都市はイスタンブルについで順に、アンカラ(トルコ共和国の首都)、イズミル(イスタンブルにつぐ規模の港湾施設を持つ)、ブルサ(オスマン帝国の最初の首都として栄えた)、アダナ(地中海沿岸最大の近代工業都市)となっています。

イスタンブルに住んでいると、交通渋滞や家賃の高騰などを身にしみて感じるのですが、それもそのはず、イスタンブルでは、1キロメートル四方に2,420人が暮らしている計算になるのだそうです。この数字は埼玉県より多く、神奈川県より少ないといったところです。日本のように地下鉄や鉄道が整備されていないために人々は通勤通学にバスや自家用車を使うので、必然的に交通渋滞が問題となっています。

さらに、交通網の不備が人々をさらに都市に集中させるために、大都市の人口は増えるばかり。トルコ全体で計算すると1キロメートル四方に92人ということを考えても、大都市の人口過密ぶりはかなりのものです。トルコに住んで10年、特にここ3、4年の間に次々に高層マンションが立っているところを見ても、イスタンブルの人口はまだまだ増えそうです。

さらにトルコの人々の年齢分布を見ていくと、28.3歳がちょうど中間値だそうです。つまり国民の半分がこの年齢より若いということで、高齢化が悩みの日本から見るとなんともうらやましい話です。

地方では特に子供が稼ぎ頭であり、生むほうの親も子供を財産として捉えていることが多いので、市民団体や婦人向けのテレビ番組などがバースコントロールを奨励しているにもかかわらず、次から次へと出産する女性もまだまだ多いようです。

しかしその子供たち、特に男性が大きくなって、「お嫁さんに来てくれる人がいない、お嫁さんの家族に結婚支度金を払えないから」と嘆いている姿もよくテレビで見かけます。男女の人数は調査の結果ほぼ半々ですが、これから子供の数は都市部のように地方でも減ってゆくのかもしれません。

この調査の結果でも強調された、人口の66.5%が就労可能年齢(15?64歳)であるというのはトルコの大きな誇りであり自慢なのですが、それを武器にEU加盟を狙うトルコ政府にとっては、なかなか頭の痛い問題も山積しています。働き手はたくさんあっても失業率が高いので、EU加盟によってかなりの労働者がトルコ国外に流出するのではないか、と受け入れ側になるほうは懸念しているのです。

さらにここのところ、大学でのスカーフ着用の自由を承認する法案の提出に向けて与党が動き出したので、国内の世俗主義者の懸念とともに、トルコの動きを注視しているEUからの評価も気になるところです。

このスカーフ問題は、「信教の自由を認めているのだから、大学の学生や公務員が公の場でスカーフをかぶってはいけないとするのはおかしい」とする主張です。文脈上は正しいと思えますが、なかなかたくさんの問題をはらんでいて、単純にはいかないようです。

日本人の知人・友人はほとんどが「自由にしたほうがいいじゃない」というし、実際私も最初の3,4年はそう思っていましたが、トルコの一部の人にとってのスカーフは、宗教的シンボル以上のものをはらむ自己表現、一部グループの連帯のシンボルとなっているようです。

この問題はかなり複雑なので、次回にしたいと思いますが、いつか人口調査をするときに、信仰やスカーフ着用非着用の調査も行われるような状態になってしまわないことを、何もできない外国人の私は祈っているのです。

画像:ベイオウル地区(イスタンブルの“銀座通り”)の人ごみ


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