■トルコの女性、美容を追及する 2005.5.16 update

春がやってきました。とはいえトルコの春は短く、あっという間に暑い夏がやってきます。トルコでの春は、日本のように情緒を楽しむ季節というよりは、夏へ向けての準備期間ととらえている人が多いようです。テレビのニュースで今年の新作水着のカタログの撮影風景や水着ファッションショーなどの映像が流れるようになると、女性たちもそわそわしだします。

この時期、夏を素敵にすごすために、女性たちのダイエットと美容への関心がピークに達するのです。ダイエットだけならまだよいのですが、脂肪吸引の美容外科に女性がたくさん訪れるのもこの時期だそうで、悲しいことに去年は何件かの事故も報道されていました。

大都市のお金持ちの女性は、世界の例に漏れずエステティックサロンや美容整形が大好きですが、外国人である私は、やはりトルコならではの美容に興味があるので、そのようなものを中心にいろいろと試しました。中には、効果が気に入って現在でも続けているものがいくつかあります。

とくにそのなかでも気に入っているのが、「カフラマンマラシュ地方の泥パック」です。吹き出物ひとつなく、肌が非常に綺麗な友人が、出身地であるというカフラマンマラシュから取り寄せている泥を、私も分けてもらって試してみたところ、続けているうちにとても肌理が細かくなってきて調子がいいのです。テレビなどで、ヨーロッパから訪れた観光客が泥風呂に入っている映像はよく見ましたが、ここまで効くとは思わなかったので、今では自分でも取り寄せて月に二回はパックしています。

この地方には、ピスタチオから作った「豆コーヒー」もあって、カフェインを避けたい人によいそうです。味のほうもコーヒーにそっくりだし、ちょっとコクのある感じでなかなかおいしいものでした。どちらも私の住むイスタンブルでは手に入らないのですが、お取り寄せをして愛用中です。

もうひとつは、敏感肌で食器洗剤にかぶれやすい私に友人が薦めてくれた「オリーブ油100%石鹸」です。これはエーゲ地方が有名です。手作りでオイル100%なので、買ったあと少し日で乾かすなどの手間はありますが、これで食器を洗うようになって手荒れがぴたりとおさまりました。友人は髪の毛や体もこの石鹸で洗っているそうです。環境汚染を考えても、この石鹸を使うのはいいことですし、何よりも非常に経済的なので助かっています。こちらはオリーブで有名な「アイヴァルック」という地方のお役所がイスタンブル支部で販売もしています。興味のある方は、旅行にいらした際に買ってみるのもいいかもしれません。5個入りで、2イェニトルコリラでした。

また最近私の周囲では、ハーブティダイエットが盛んです。ダイエットのために調合されたハーブティが最近出回るようになり、スーパーなどでも簡単に買えるので、みな試しているようです。トルコでは、セージやローズヒップ、カモミールなど、日本でも有名なハーブがたくさんとれるのです。これまでは風邪のときや胃の調子が悪いときなど、薬代わりに飲むことが多かったのですが、ここの所ブームに乗っていろいろなハーブを混ぜた「ダイエット茶」「利尿茶」などがよく売れているようです。去年は一部に炭水化物抜きダイエットが流行った様子ですが、パスタとパンが大好きなトルコの女性たちには厳しかったようです。

友人のお母様が言うには、「ダイエットを考えるようになったなんて、トルコも豊かになったもんだ」とのことですが、確かにここ5年ほどで、急速に食べ物の種類も増え、健康食品やダイエット食品と銘打ったものもたくさん出回るようになりました。でも、上に挙げたような泥パックやオリーブ石鹸などの、自然のものを使った民間美容は、ダイエット、美容ブームで注目を浴びる前から脈々と続いてきているものです。

春にこのような自然のもので準備をし、夏にはオリーブやアーモンドのオイルで日焼けをし、秋は紫外線で傷めた肌をヨーグルトでパックし、冬には冷えた体をハーブティで温める・・・。トルコがどんなに進んで都会化しても、エステティックサロンがそこここに乱立するようになっても、すべての女性に美しさへの執念がある限り、こういう民間の美容法は廃れないのではないかな、と思います。テレビが浸透してから、日本のブームほどではないにしろ、流行のサイクルが短くなってきているここトルコ。次はどのようなものが流行するのか、ちょっぴり楽しみです。

画像上:ガラタ橋で釣りを楽しむ人たち
画像下:ハーブティいろいろ


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