ギリシャ人の胃袋を満たすもので、毎日の食卓に欠かせないものはパン。メニューがパスタ、お米料理など炭水化物であっても、彼らにはパンが必要。ということは、日本人に対するお米の感覚とは少し異なるのか?(ご飯と麺類という組み合わせはあまりありませんよね?)
私の家の周り徒歩1分圏内には3軒のパン屋さんが、3分圏内には思いつくだけでさらに3軒ある。今住んでいるところがとりわけ多くのパン屋があるというわけでなく、大体どんなところに住んでいても、不便ではない範囲にパン屋さんがある。
ギリシャのパン屋さんと日本のパン屋さんとの大きな違いは、自分でトレーとトングを持って好きなものをとることが出来ないこと。もしもギリシャで日本のようなこのシステムを導入したら、大変な騒ぎになってしまうと思う。
こちらでは、自分でどのパンがほしいと伝えるシステム。パンが並んでいるのは、レジの向こう側。いろいろな種類があるのだが、目の悪い私はどのパンにしようかいつも目を細めて迷っている。日本のように、全てのパンに名前(パンの説明)や値段が書かれてあることはほとんどない。いつも似たようなパンを買うことと、それほど値段に差がないことから値段や名前をつける必要がないのだろうか。
パンを買うとまず薄い紙でパンを大雑把に包み、ビニール袋に入れてくれる。パンだけのときなどは袋に入れないところも多い。パイやクッキーを買うと、小さい紙の袋に入れてくれる。
ギリシャでの日常のパンは「ホリアティコ」、つまり田舎パンと呼ばれるもの。一口にホリアティコといっても、店によって小麦粉のブレンドの仕方や形が異なるので、お気に入りを見つけるのも楽しい。大体一つの大きさが30センチくらいの太い筒状。フランスパンのような形のものやまん丸のものもある。ゴマがついたもの、ゴマなしのもの、いろいろだ。
大家族ならまだしも、少人数で食べるとなると、一日では食べきれない。私の家では、食べ切れなかったパンが冷凍庫に大量に入っている。やっぱりパンはその日に買ったものが新鮮でおいしいので、ついつい新しいものを毎日買ってしまうのだ。どうして、小さいサイズを作らないのかと思う。たまに、一人暮らしのお年寄りなどが、パンを半分だけ買っていくことがあるようだ。それとは別に、少し値段は高いけれど、自然酵母などで作ったちょっと高級なパンは量り売りで売られていることもある。
私が良く利用する近所のパン屋さんは朝大体7時ごろには開いている。家から1分もかからないので、いつもと違うものが食べたい気分のときは朝一番で買いに行く。開店から午前中にかけてよく売られているものは、ゴマをこれでもかというほどまぶした輪投げ状のクルーリ。噛めば噛むほど甘みが出て癖になるおいしさ。このパンは路上でも良く売られていて、朝食代わりにかじりながら歩いている人を良く見かける。
朝食用のパンの代表は花の形に作られたマルガリータ。外側はかりっとしていて中は日本のパンを思い出すようなやわらかさ。たしかにホリアティコは朝食パンとしては硬く重いので、朝は朝用のパンがあるんだなあと思う。他にはクロワッサンなど。
午前中からお昼ごろに良く出るものは、パイ。ほうれん草やチーズ、クリームなどが入ったギリシャ風パイ。オリーブオイルがたくさん使われているのでかなり重い。ギリシャ人は、これらを午前中のおやつ、遅めのお昼ご飯までのつなぎとして食べる。毎回の食事に欠かせないものを売っているのがギリシャのパン屋さんなのだ。
画像上右:ホリアティコ(田舎パン)。60セント。
画像上左:輪っかの形をしたクルーリ。40セント。
画像中:マルガリータ。ひとつずつ手で簡単にちぎれる。花びらをちぎって食べる感じ。60セント。
画像下左:クロワッサン。小さいものは量り売り。
画像下右:タベルナ(食堂)で出されるパンは、かなりの量。かごに入って出てくる。
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