| ギリシャでは回収されるゴミの90%以上が埋立地に捨てられる。リサイクル率がヨーロッパで一番低い。2011年までにEUから以下のことを義務付けられている。60%のガラスのリサイクル(現在のリサイクル率は26%)、60%の紙のリサイクル(現在29%)。捨てられているゴミの5分の1がプラスチック製品で、リサイクルされているのはそのうちの1%に過ぎない。
こうして数字で示されなくてもこの国に生活していれば、リサイクル率の悪さ(ゴミに対する考え方)は自然にわかる。私は約3年この国に住んでいるけれど、ギリシャ人のゴミに対する考え方はまったく私たち日本人とは異なると思う。
ギリシャには路上に大きなゴミ箱(高さ1mちょっと×横1.5mくらい)が置かれている。このゴミ箱は本当にたくさん設置されていて、どの家からも10から20m歩けばゴミ箱がある。この中には何でも捨てていいのだ。食べ残しの食事からトイレで使用した紙くず(ギリシャはトイレに紙を流せない!)、空き缶、ペットボトル、ガラス、古着、ダンボール、挙げていったらきりがない。このゴミ箱の周りはハエなどが飛んでいたり、とっても不衛生。ゴミの回収が遅れて少しでもゴミがたまってしまうと臭いも出てくる。
ギリシャ人はとにかく自分の家(完璧にきれいにしている)に不要となったものは全てこのゴミ箱に捨てる。ベッドのマットレスや要らなくなった家具、じゅうたんなど、本来であれば粗大ゴミの届けを出して回収してもらうはずのものも不法に投棄している。監視する人もいないのでやりたい放題だ。それらの大きなゴミはゴミ回収者がきても持っていってもらえず数日放置されているが、いつも知らないうちになくなっている。
ただ、この数年で少し変化があった。ギリシャの政府がリサイクルバックを配ったり、リサイクル専用のゴミ箱を徐々に設置し始めた。このゴミ箱は青いプラスチックで出来ていて、捨ててよいもの(紙、便、電池、ペットボトルなど)の絵が描かれている。日本でゴミを分別していた私は、この新しいゴミ箱の誕生がうれしかった。たとえ大まかな分別でも、しないよりはましというもの。
けれど、ギリシャ人は今まで全ての不要物を一緒くたに捨ててきたからか、それともリサイクルという意識がまったくないのか、この青いゴミ箱へも普通のゴミを平気で捨てる人がいる。また普通のゴミ箱にリサイクルできるものを捨て続ける人も。こういう人たちのほうが多いと思う。今までリサイクル、ゴミ分別について何の教育も受けていなかったのだから当たり前の結果なのだろうが、悲しい。
日本でもスーパーマーケットのレジ袋が有料になったり、買い物袋を持参する人が増えている。ここギリシャでも外資系のスーパーではレジ袋が有料なことが多い。しかし、ギリシャ人。私が思うに、たいていのギリシャ人は1ユーロないし50セント以下はお金だと思っていないのか、レジ袋が有料でもそんなに大きな金額ではないので買い物袋を持ってこようとはしないことが多い。お金の問題ではなく資源の問題なのに。
もうひとつゴミについて驚くこと。ギリシャ人はダンボールや大小さまざまな箱を捨てるときに必ずと言っていいほど、箱をつぶさない。箱を少しつぶせば小さくなるものをそのまま捨てるのだ。もっとひどいのは、たとえばお店のそばにあるゴミ箱を見ると、いくつものダンボール、腐った野菜(八百屋の場合)などがたくさん捨てられている。自分の陣地から出してしまえば、彼らはすがすがしい気分になるのか。自分の陣地が汚れていなければ、将来ゴミを埋め立てる土地がなくなっても知らん顔なのか。
焼却施設を作ったり、リサイクル運動をしたりするお金が政府にないのだろうが、どうかがんばって2011年までに何とかしてほしい。しかしギリシャ人の意識に変化がなければ、いつまでたっても状況は変らないだろうが。
画像上右:ダンボールはこうやってそのまま捨てられている。これはまだ数が少ないほう。
画像上左、中右:リサイクルしないもののゴミ箱。何でも捨てている。近所のゴミ箱。小さい棚が捨てられていた。こういうものは毎日どこかしらで見かける。高級住宅地のゴミ捨て場に行くといい家具が手に入るといわれているくらい。
画像下左:これがリサイクルゴミ箱 ペットボトル、紙、プラスティック、ガラス、缶などを捨てる。
画像下右:各家庭に配られた、リサイクルできるものを入れて捨てに行くための袋。
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