| 初めての妊娠出産をギリシャで迎えることに。病気ではないのだからどこの国で産んでみても大丈夫だろうという軽い気持ちでの決断だった。わからないことだらけで始まったが何とか妊娠期間も無事に終了する気配のこのごろ。
ギリシャでは公立の病院で妊娠出産を行えば, 分娩を執り行う医師に『お礼』と称して1,000ユーロほど包むほかは、ほとんど保険でカバーされるらしい。「らしい」と書いたのは、周りで公立病院で出産した人がいないのと、知り合いづてに聞いてみても妊婦や医師によって『お礼』の額や、診察の時間帯によって金額が異なるようなので一律には言えない。大概のギリシャ人が口をそろえて言うには、『公立病院は汚いしサービスも悪いし混んでいるから嫌だ』ということ。私立病院だからと言って特別豪華なわけではないが(大体日本の病院のような感じ)。
妊娠がわかった時点で産婦人科医を見つけなければいけなかった。看板を頼りに突然訪ねるという方法もあるが、出産経験のある友人がかかった医師を紹介してもらった。予約をして診療所に医師を訪ねた。その医師はアテネにある私立の産科病院のひとつと提携しているので、分娩や精密検査の際には提携病院へ行き、定期健診には医師の診療所に行くという形であった。そのほか、妊娠中に必要となる血液検査なども専門の医師のところへ自ら行って検査してもらわないといけない。日本のように産婦人科一つにかかっていればすむというわけではなかったので、結構面倒だった。
また、私は民間の保険には入っていなかったので、全て自費会計だった。妊娠がカバーされる保険に入っているギリシャ人はそんなにいないらしい。毎回の診療代(60から130ユーロ)、薬検査代とかなりの出費。分娩時には病院と医師へ最低2,000ユーロずつ(6人部屋で) 支払わなければいけないので大変である。医師の診察内容は日本とそれほど変らないと思うが『内診』が一度も行われないこと、夫同伴の診察が当たり前なことが日本との大きな違いか。また、担当医は自分の携帯番号を渡し、『どんなに小さいことでもいいのでいつでも電話してきなさい』と言ってくれる。
日本では『母親学級』というものがあって、妊婦は出産準備をすることが出来るが、ギリシャには同様のものは存在しない。ほとんどが無痛分娩なので呼吸法の練習の必要もない。私は自然分娩を希望したので、医師から専属の助産婦をつけることを言い渡され、助産婦を紹介された。出産の知識や呼吸法などを1対1で指導してくれ、陣痛開始から退院まで一貫して面倒を見てくれる。病院にも助産婦はいるが、私のように専属の助産婦を別料金(300から500ユーロ) を支払い雇う場合もある。助産婦とのレッスンは大体妊娠後期から始まり、私の場合は1回1時間3回のレッスンだった。もちろん夫も同伴して行う。
担当医、私立病院か公立病院か、無痛分娩か自然分娩か。どういうものを選ぶかによってだいぶ受ける印象も違うと思うが、今のところ日本の出産事情のほうが妊婦のことを考えているなあと思う。ギリシャでは、妊娠出産もお金の有無が関係しているのが残念だ。まだ実際に出産していないからわからないけれど、次にまた機会があれば迷わず日本で出産したいと思う。
画像上:産科病院の門構え。
画像中:産科病院の待合室。公立病院の、殺伐とし何もかもが入り乱れた雰囲気に比べると天国のよう。日本の病院とは比べてはいけませんが…。
画像下:助産婦のレッスンは、(私の場合)助産婦の自宅で行われる。リラックスできる雰囲気の部屋でとても居心地がよい。
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