■クリスマスお正月の過ごし方 2007.1.16 update

海外で過ごす期間が長くなるにつれ、日本の年末年始の全てが懐かしくそして私にとっては最もすばらしい年末年始に感じます。元日からお店は開いているにもかかわらず、年末のあの慌しさ。そして元日の晴れ渡る青空と前日との空気の違い。本当に懐かしいです。

こちらギリシャではすでに1月2日から通常の生活に戻ってしまいます。クリスマス前から続いたお祝いムードもお正月を迎えたとたん終わりに近づいたという感じです。各家のライトアップやクリスマス飾りはまだしばらくそのままですが、やはり『終わった』という感じです。3日からは各商店も通常営業をはじめています。


ギリシャでどのようにクリスマスムードが始まるかというと、大体12月の1、2週目の週末あたりから、各家のベランダにライトアップの飾りがつき始めます。このライトアップ、アメリカなどの大きな家が一大イベントとしてするような豪華な飾りではありません。私が庶民的な住宅街に住んでいるから、豪華なものを見ないだけかもしれませんが、大体はベランダの手すりに沿ってライトを飾るくらいです。けれど、最近は中国製の安価な装飾ライトが売られているので、数年前よりは確実にライトアップをする家が増えています。

各家にクリスマス装飾がなされたころになると、パン屋さんやケーキ屋さんには「バシロピタ」という大きなケーキが並びます。小さめのものでも直径は20センチ以上、大体30から40センチはある大きな丸いケーキです。はっきり言っておいしいと思ったことは一度もありません。ふわふわしているわけでもなくシットリしているわけでもない、ぼそぼそと硬く甘いケーキで表面にはたいてい粉砂糖がまぶしてあります。ケーキの中にはコインが入っていて、新年に家族全員で切り分けて、コインが入っていた人がその年の幸運を手に入れるというわけです。


クリスマス当日と大晦日の朝には早朝からたくさんの訪問客が訪れます。クリスマスキャロルを歌う子供たちです。早いときは朝の7時半ごろからマンションのブザーを押してきます。いったいどれだけの家庭が朝からドアを開けてキャロルを聴き小銭をあげているのか疑問ですが、我が家のギリシャ人の夫は毎月この訪問を楽しみにしています。私は小さい子供たちが来てくれれば喜んでドアを開けキャロルを聴こうと思いますが、来るのはほとんど中学生くらいの大きな子達なのでがっかりです。

日本では、クリスマス、お正月と子供たちはおもちゃやお小遣いをたっぷりもらえますが、ギリシャの子供はせいぜい各家庭を回って小銭を稼ぐだけなので、いったいいくらくらいになるのでしょう。去年テレビで見たときは、100ユーロ程度といっていました。このときに子供たちが歌うのはカランダというクリスマスキャロルでトライアングルのようなものでリズムも取らずひたすらちんちん鳴らして暗い感じのメロディーの歌を何度も繰り替えるものです。ちっともいい曲だとは思いません。

クリスマス、お正月当日をどう過ごすかですが、これは一概には言えません。経済的にゆとりのあるところは、山間部の小さな村(アラホバやカルペニシ)でクリスマスイブや年越しを過ごしたりします。どこへも行かず家で過ごす場合は、大量の料理を消費して後は昼寝をしたり、つまらないテレビを見るくらいでしょうか。

テレビといえば、日本の年末年始の番組もお笑いや格闘技ばかりであまり面白いとはいえませんが、ギリシャの番組に比べたらとても面白いと思います。こちらでは、朝から映画を流したりドラマの再放送をしたりするくらいです。出来るだけ人手のいらない手法をとっている感じです。それ以外は芸能人が集まり、ひたすら皆で歌ったり飲んで食べるという光景を流すもの。見ているほうはまったく面白くありません。


今回の年末年始、毎日がお祭りのようで元日の食事を終えたころには『ああ、これでやっと通常の食生活に戻れる』と一安心したくらいです。年を取るにつれて、ギリシャの肉づくしの脂っこい料理が苦手になっていきます。あと数ヶ月したら、次は復活祭です。胃が丈夫でないと本当にきついです。2007年もよろしくお願いいたします。

画像右上:ケーキ屋さんの前に飾られていたバシロピタふたつ
画像左上:自作のバシロピタ。直径は30cmほど。小さめに作りたかったが、こちらに売られているケーキの型は全て大型だったためこの大きさで作った。
画像右中:元日のメインディッシュ。アルニ(羊)とジャガイモのオーブン焼き。朝、パン屋さんに持って行き焼いてもらったもの。ただし、これだけの量は食べきれるものではなかった。
画像左下:山間の小さな村カラブリタの駅。
画像右下:カラブリタの小さな村。このような小さい村に、アテネから観光客が押し寄せる。


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