| 日本に一時帰国した際に、やっぱりここは日本がいいなあと思ったこと。いつでも好きな時に、思い立った時にお風呂に入ったりシャワーを浴びたりすることができる。お湯を沸かすのもガスで火をつければすぐに終わること、ガスで調理すれば料理も断然早くできること。
これらは今のところギリシャでは無理。ここ数年、ガスを家庭まで引っ張ってくることが始まったが、まだ限られた家庭、地域にとどまる。テレビや新聞の広告では、ガスを使った生活がどんな風に便利なのかを強調している。私は日本でガスを使った生活をしていたので、この宣伝が嘘ではないことがわかるが、ギリシャ人の中にはガスは爆発したりするから危険だ、という考えを持つ人が多く、受け入れない人も多い。また、ガスを使ったことで電気代が節約できても、ガスを使用したことで税金が取られるので、取り入れたくても取り入れることのできない世帯もある。だから日本でガスが使われているものは、ギリシャでは電気が取って代わる。電気で調理したりお湯を沸かしたりするのだが、これがまた不便で困る。
ギリシャのどの家庭にも、電気のブレーカーがある。シャワーを浴びたい時は20分前くらいにスイッチを入れ、タンクの中のお湯が60℃くらいになるようにする。古いアパートでは、台所やバスルームの天井付近に、直径40、50センチくらいのドラム缶状のタンクが見える。その中に入っている水を電気で暖めてシャワーに使うわけだ。ギリシャ人はあまりシャワーの時に水を使わないのか、ぬるめのお湯がすきなのか、この方法で不便はないらしいが、私がシャワーを浴びると水を使いすぎの為か最後はかならず冷水になってしまう。限られた量のお湯しかできないわけだから、もちろん湯船に浸かるなんてあまりできることではない。
日差しの強いギリシャ。電気だけに頼る家庭だけではない。持ち家に住んでいる人は、大抵アパートの屋上にソーラーシステムをつけていて、太陽が照っている間はそのエネルギーでお湯を作ってくれる。このシステムがある家は、晴れていればほとんどいつでもお湯がつかえるので便利だ。部屋を借りている人は、このシステムを取り入れるだけで高いので、この恩恵に預かることはできない。
日本は最近オール電化住宅というようなものがあり、ガス調理から電気へと流れているような感じを受けた。ギリシャの一般家庭で使われている電気調理器具は、最先端のものではないので、大変不便だ。高温になるまで時間がかかるし、どの程度高温になるのかも疑問。お湯を沸かすのに10分くらいかかるし、火力が弱いので野菜炒めなど不出来になる。電気調理器具はあまり日本の家庭料理を作る際には向かない。ご飯を炊く時は、この電気調理器具は重宝する。火と違いスイッチを切ったあとも余熱が続くので、焦げ付かず簡単にご飯が炊けるというわけ。
ギリシャの電気生活で気に入っていることは、ご飯が焦げずに炊けるということのみ。でも、電気炊飯器を使えば済むこと。ほかに電気だからこそ便利というものは見つからない。こういう生活の基本的な部分が、生まれ育った故郷日本とあまりにも異なると、大きな不便を感じる。お茶を飲むのに朝から10分もかけてお湯を沸かすのは本当に哀しいのです。
画像上:新しい家に付いているブレーカー
画像下:15年くらいの家に付いているブレーカー。これ以上古い家はもっと大きくてとんでもない物が付いていて、見栄えも悪い。台所の電気類を使うときには,それ専用のボタンを使い,シャワーを浴びるときにはボイラー用を入れる。単に、電気の節約をしている。
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