■ギリシャ人が見た日本の不思議 2006.6.20 update

ギリシャ人の夫が日本に2週間ほど滞在しました。初めての経験ではありませんが、何度来ても驚くことは山ほどあるようです。私がギリシャに住んでみて毎日が驚きの連続であるように、やはり外国人にとって日本にはいろいろな違いがあるのです。今回は、ギリシャ人が驚いた事等を紹介していきます。

ますは食事。ギリシャのスーパーマーケットやパン屋(ほとんど全ての店)には、閉店間際の安売りがありません。日本では、スーパーにはタイムサービスや閉店前は価格が大幅に下がったりして、すぐに食べるものを買うのにはとても経済的なシステムがあります。近所のスーパーに行った時に、生鮮食品類が半額に下がっていたのを見て、カルチャーショックを受けていました。「ギリシャでこのシステムを使ったら、普通の価格の時には誰も買わなくなるだろう、だからギリシャには永遠にこのシステムは入ってこない」と言うのが夫の感想でした。

食事関係でもうひとつ。ギリシャと日本の一番の違いは、選択肢の幅が広いと言うことです。家庭の食事の品数の多さ、お惣菜売り場の充実、レストランの多さ、レストラン特に居酒屋のメニューの多さ。全てギリシャでは考えられません。ギリシャではどこで食べるにせよ、格式こそ異なりますがメニューは家庭でもレストラン(高級レストランは例外だと思いますが)、居酒屋、惣菜屋で大差はありません。だから考える余地もなく選ぶ楽しさも大してありません。日本のパン屋には本当に驚くべき種類のパンがありますが、パンが主食のギリシャには形が異なるパンが数種類あるのみです(もちろん微妙に製法は異なります)。

つぎに交通関係。日本の満員電車は世界でも有名で、「信じられない!」と口々に言われていますが、ギリシャの首都アテネの公共交通手段であるバスは、日本の満員電車も顔負けの込み具合を見せます。ラッシュ時にはこれ以上人が乗れないというほど満員で、バスはバス停を通過してしまうほどです。その際、乗客はもちろん声を張り上げて文句をいい、あちこちで言い争いが生じています。日本との違いと言えば、混んでいる車内に乗っている乗客がうるさいと言うことくらいで、満員電車に対してはあまり驚いていませんでした。交通関係での驚きは、路上駐車の少なさでした。それもそのはず、ギリシャは道の大小関わらず隙間があれば車が止まっています。

そして結婚式。今回親類の結婚式に出席したのですが、ギリシャ人の夫は「6月だから白い麻のスーツで出席する、スーツに合わせて白い靴も買った」と話しました。慌てて、「日本では花嫁花婿が白い衣装を着るので、出席者は白い服はきるべきではない」と説明し、理解してもらうのに大変でした。ギリシャでは春から夏に行われる結婚式にはダークスーツではなく涼しげな色の服を着ても問題なく、出席者の服装にも規定は余りありません。今回は礼服をレンタルしてきてもらいましたが、真っ白のネクタイは彼の趣味に合わなかったらしく文句が止まりませんでした。結婚式当日、多くの人が礼服に白いネクタイと言う姿を見て、「白いスーツにしなくて良かった。みんな同じ格好なんだね…なら、少しくらいダサくってもいいや」と言っていました。

結婚披露宴については大満足の様子でした。ギリシャではまず教会で式を挙げます。そのあとレストラン等に移動し飲んで食べて踊るのですが、日本の披露宴が2、3時間程度でお開きになるのに対し、あちらでは明け方まで続くそうです。日本のように司会者がいて出席者が思い出を語ったり歌を歌ったりするかたちで過ごすのではなく、皆で踊ったりすることが多いようです。今回の披露宴では、ゆっくりと料理も楽しみ余興も楽しみ、彼は大満足でした。

ただしご祝儀を渡しそれと引き換えに引き出物をもらうと言うシステムはギリシャにはないので、ご祝儀の高額さに驚いていました。ギリシャではカップルに欲しいものを聞いてそれを送ったり、カップルが用意した欲しいものリストの中から予算に合うものを送ったりするので、現金そのものを渡すと言うことは稀です。現金を渡すのは味気ないと怒り出すかと思いましたが、自分たちの好きなものを買ったりできるので良い習慣だと気に入ったようでした。

日本での滞在中、見るもの全てに驚いていました。私も久し振りに帰国して、日本の便利さには驚き、そして慣れてしまい、ギリシャの非効率的な環境に戻るのが恐ろしいと思うこともあります。本当に日本は便利で何でもある国ですが、いつまでこの発展が続くのか、どれだけ便利になるのかと思ってしまいます。たまにはギリシャのようなのんびり非効率的な生活を味わってみると、今の日本のありがたみがわかるのです。

画像上:チーズの上に立ててある値段が割引になることはあまりなく、沢山仕入れてしまったものや賞味期限が近いものが安くなるが、これらは怪しい。すぐに腐ったことが何度かあるので、あまり買いたくはない- this photo is taken by Alan Benson -
画像下:OAKA。ユーロビジョン(ヨーロッパの歌の祭典)は、前年優勝国のギリシャで開催。ベテラン歌手のアナビシが出場するも、順位は下のほう。2年連続でベスト3入りしたギリシャにとってはがっかりのユーロビジョンだった。このOAKA はオリンピックの開催式が行われたところ。


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