■ギリシャ的夜の過ごし方 2005.10.17 update

ギリシャには「名前の日」(自分の名前になっている聖人の祝日)があります。ここでは、何かお祝いをするときは自分で友人を招待したり、ケーキなどを職場に持って行って配ったりします。9月17日は友人ソフィアの名前の日でした。彼女の旦那さんニコスがドラム奏者で、その日は過去にユーロビジョンというヨーロッパの音楽の祭典に出たことのある歌手の舞台に出ることになっていました。といってもその歌手はあまり人気がなく、音楽もよくありません。しかし、これはギリシャのナイトライフを知るよいきっかけになるので行ってみることにしました。

まず待ち合わせの時間に驚きます。深夜12時ごろ現地集合です。彼らは出かける前にシャワーを浴び、夜用におしゃれをします。12時ごろにクラブへ到着しました。外見はたいしたことありませんが、きちんと門番までいます。そこで予約してあるテーブルへ案内してもらいます。12時だというのにまだ人はまばらで、もしかして誰も来ないのではないか?というのを前座の歌手の歌声を聴きながら思い、心配になりました。混み始めてきたのは1時くらいになってからです。テーブルは埋まり、バーのほうも混雑しています。暗闇の中、タバコの煙が充満してつらかったです。ギリシャ人は空気のように平気でたくさんタバコを吸います。喫煙率がとても高いのです。それに夜型人間が集まっているのだから相当のものです。

私たちはアルコールを数本頼み、ちびちびと飲み始めました。音楽がうるさくて大声で話しても聞こえないので、あまり会話はしません。メインの歌手が出てきて1時間くらい歌うと、無名の新人が出てきます。新人といっても、後に世に出る可能性は1%もなさそうな人たちでした。そのクラブの専属とでも言うのでしょうか。けれど、観客は歌声に聴き入っています。

しばらくするとギリシャ人は踊りだしました。数人の若い女の子たちが席を立ち舞台近くへ移動します。すでに自分の世界に入り踊っています。そのうちテーブルにのぼり、踊りだしました。こちらの人は盛り上がってくるとこうします。テーブルに乗ったことで怒る人はおりません。もちろん靴を履いたままです。よく見ていると籠に生花を山盛りに摘んだものを持って、テーブルの間を行ったりきたりしている人たちがいます。観客は一籠20ユーロくらいで(高い!)この生花を購入し、自分の気に入った歌手や楽器奏者に花を投げるように頼むのです。ですから、人気のある歌手のときは次から次へと真っ赤なバラの花などが投げられます。今回は三流歌手だったせいか、あまり花は投げられていませんでした。

お酒のほかにテーブルにあるものは、ナッツ類、キュウリのピクルス程度のつまみです。ただひたすら曲を聴き、踊っている観客を見て、お酒を飲むのです。これが人気のある歌手であれば、それなりによい舞台なのでしょうが、今回は私の好みには全く合わない歌手であったためだんだん疲れてきました。時計を見るとすでに3時半、もう夜明け間近といったほうが適切です。通常、早朝5時くらいまで続くそうです。感心してしまいます。皆楽しそうに飲んでいるのです。日本でも深夜に若者はクラブへ繰り出します。それはほとんどが若者です。しかしここでは年齢は関係ありません。結構な年の人も出かけてきていました。すでに私はタバコの煙と大音響と眠さで体のシンから疲れていました。今回は、ドラム奏者のニコスを見に行くという目的だったので、まだ盛り上がっていたけれど4時ごろに引き上げることとなりました。

それでも皆元気です。その後、お腹がすいたというので皆でエベレストという24時間営業のファーストフード屋さんに行き、とっても早い朝食を食べたのです。そこにはおしゃれをした人がたくさんいました。皆夜遊びの帰りなのです。ギリシャ人はたくさんお酒を飲むことはめったにしません。だから翌日二日酔いになっていることもありません。私たちも翌日は少し寝坊をしただけで、午後からは泳ぎに出かけました。ナイトクラブでは大体数人のグループで人数分のテーブルを確保します。そして、ウイスキーやウォッカなどをボトルで頼み、曲を聴きながら酔いしれるのです(ただし今回は三流歌手の出演のため、クラブも三流でしたが)。日本の歌手のコンサートのように2時間程度盛り上がって終了するコンサートもありますが、ギリシャでは一晩かけてじっくりと味わいます。ですので、体力が必要です。

画像上・画像中:ちょうど日本のライブハウスのような感じです。
画像下:重ねた籠の中には花びらがたくさん。これらは生花です。


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