■ギリシャのクリスマス 2005.1.24 update

クリスマス、お正月と子供にとってはとても楽しみな季節ですね。日本ではクリスマスには、子供たちにプレゼントを与えたり、カップル同士でプレゼント交換をします。ギリシャではクリスマス前から大人たちまでプレゼント交換をしています。お歳暮のような感じなのか、会社同士でも挨拶といっていろいろな贈り物を交換しています。ワインやチョコレートを大げさなくらいおしゃれにラッピングしたものや、クリスマス特有の甘いお菓子などです。会社内の同僚同士では、小さな贈り物、何でもいいのですがクリスマスツリーにつける飾りやクリスマスらしい置物などを交換しています。近所の親しい人や大家さん、親戚同士など、安価なものですが気持ちがこもっている感じがします。そのためクリスマス前はどこのお店も大賑わいでした。

クリスマスイブと大晦日、そして1月6日の主顕祭には、子供たちがトライアングルを持って近所の家々を回ります。カランダという歌を各家の玄関先で歌うのです。トライアングルを鳴らしながらの歌です。その歌を最後まで聞くと良い年になるといいます。最近では知り合いの家にしか行かない子のほうが多いと聞いていますが、それでも我が家にも何組かの子供たちが朝早くからやってきました。中にはどう見ても子供には見えない高校生ぐらいの若者もいましたが、たいていは幼稚園児から小学生くらいです。歌を歌ってもらったお礼に、50円程度のお礼を渡します。

その当日、子供たちは一日中家々を回っているのか、知り合いの子供などは何人かで一緒に回り、一日で240ユーロも稼いだといっています。最低賃金が一ヶ月500ユーロくらいの国ですので、かなりの額です。日本で子供たちがお年玉を楽しみにしているように、こちらの子供たちもカランダを歌ってお小遣いを稼いでいるのでしょう。夜になると、小学生の鼓笛隊のような一団が近所を練り歩き、歌を歌い演奏をしていました。その中には大きな入れ物を持って、各家のベランダから投げ込まれるチップを拾う係りもいます。その一団が家の前の道路を通るときは、みんなベランダに出て演奏を聴いていました。チップを拾う係りの子供に、こっちにおいで!などと叫び、お金を投げ入れていました。

このように微笑ましい光景だけではなく、その3日間は、町では貧しい子供がトライアングルを持ち親と一緒に商店や銀行にまで歌を歌いにいっている光景を見ました。彼らは通常路上に座り、物乞いをしている人たちですが、この日ばかりはトライアングルを鳴らし、堂々と銀行にまで入っていくのです。楽しいクリスマスなのに、このように不幸な人もかなりいるのだという現実を知り、悲しくなりました。

大晦日から元旦にかけては、バシロピタというケーキを食べるのが習慣です。少し固めのスポンジケーキに粉砂糖をまぶしてあるもので、たいていが直径30センチはある大きなものです。中にコインを入れて焼き、クリスマスの日に家族そろってそのケーキをカットします。一つ目はキリストへ、二つ目はマリア様へ、三つ目はアギオスバシリス(ギリシャで言うサンタクロース)。その3つは夜中に彼らが来て食べるという慣わしがあるので、食べずに取っておきます。残りを家族で切り分けるのですが、誰のケーキにコインが入っているかわくわくしながら食べます。コイン入りのケーキが当たった人は翌年幸運に恵まれるということです。

そのケーキを食べながら、夜遅くまでテレビを見たり、アテネ市内中心部で行われている野外コンサートに行ったりしてすごします。そのため元旦はみんな遅くまで寝ているみたいです。日本と違って、元旦だからといってあまり特別な感じもなく、家族そろって少し豪華な料理を食べて家でくつろぐのが主です。

シンタグマ広場やシンタグマに程近い国立公園では、クリスマスからお正月にかけていろいろな催しがなされました。この期間の週末は家族連れが目立ち、サンタクロースと写真を撮ってもらったり、お菓子の屋台でワタアメを食べたり、風船を買ってもらっている子供たちを多く見かけました。娯楽が少ないギリシャなので、多くの人がシンタグマ広場あたりに散歩に来ていて、ものすごい賑わいでした。

画像上:クリスマスから主顕祭にかけては街全体が飾られる。
画像中:クリスマスのときに、朝早くから現れた近所の子供
画像下:クリスマスのメニュー。七面鳥の中に季節の栗やナッツなどを入れてオーブンで焼く。ギリシャのオーブン料理はいつもたっぷりのジャガイモが付く。


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