■オリンピック開催地アテネと日本人旅行者 2004.9.13 update

今回のオリンピック期間中、知り合いのつてでアテネのとあるホテルで日本人旅行者のお世話をすることとなった。まだアテネに来て間もない私だけれど、日本からのお客様にギリシャを楽しんでもらいたいという気持ちで、一生懸命案内をした。にもかかわらず、お客様からは早く日本に帰りたい、アテネはとんでもないところだ、など悲しい言葉がほとんどだった。

私の担当ホテルはオリンピック期間、日本人が貸切で使っていた。なのでホテルに一歩はいれば、日本にいるかのようであった。しかし一歩ホテルから外に出れば、ギリシャである。このホテルのお客様がギリシャを楽しめなかった理由は、彼らが日本にいる感覚で同じものを要求していたからであると思う。日本から大金を払いツアーに参加している人々なので、気に入らないことがあるとすぐに文句を言う。受け入れ側の旅行会社も大切なお客さまなので、何でもできる限り受け入れている。お客様の苦情、希望をホテルなどのギリシャ側に伝える役をやっていたのだが、ほとほと疲れた。その一番の理由は、ギリシャ人スタッフがどうして日本人はああなの、こうなのといちいち聞いてくるからであった。どうして、歩いて10分のところをわざわざタクシーを呼んで出かけるの?、どうしてギリシャに来たのに毎日日本食か中華なの?、どうして、どうして、なのである。

一日観光の観光バスが予定より5分遅れただけで、文句を言う人がいる。彼らは予定集合時間の10分以上も前に集合しているから、たとえ5分でも長く感じるのだろう。ギリシャ人は時間をあまり気にしないが旅行者相手の商売であれば、大して遅れることはない。結局バスはいつもすぐに来るのだが、予定より5分遅れたくらいで大半の人は文句をいい始めた。

オリンピック観戦地にはできるだけ公共の交通手段を使うようにご案内した。急に交通規制が入ることがたびたびあるからだ。それなのに、ある団体はマラソンの沿道からの応援に行くため、(歩いて20分くらいの距離)ホテルから観光バスを利用した。アテネの道は狭い。そのため、ホテル前の細い道をふさいで日本人が乗り込むのを待たなければいけない。観光バスによって道路が遮断されてしまう。こうしてやっと目的地に着いた。しかし、応援が終わったあと、交通が規制されたため観光バスはお客さんの元に来ることができない。わかりきっていたことなのに、日本の団体客は怒り出した。歩いたら20分、地下鉄を利用すれば大して歩かなくても良い距離だ。彼らは観光バスの到着を2時間も待ったそうだ。

毎日の食事は、朝は持ってきたカップラーメン、夜には日本食レストラン、または観光客専門のぼったくりレストランに連れて行かれる。せっかくのギリシャの夜を味わう時間がない。日本から何時間もかけてはるばるギリシャにやってきたというのに、すべてを日本と比べ、日本にいるかのように物事を要求していたら、間違いなくギリシャは最悪の国になる。ギリシャの魅力は日本と正反対のところにあるからだ。時間に縛られたツアーはここギリシャでは成功しないように思う。予定を立てないほうがいい。行き当たりばったりで、何とかなるのがギリシャのいいところなのだ。

今回のオリンピック中は街のいたるところにインフォメーションセンターが設置されていて、ギリシャ人は本当に良くやっていた。一般市民も外国人らしき人が立ち止まってうろうろしていると、必ず声をかけて親切に教えていた。それなのに、今回私が接した日本からの観光客は、口々にギリシャの文句を言っていた。彼らが現地の流儀に従わず、ギリシャ人とも接しなかったのが、いけなかったのだと思う。そういう日本人はどこに行っても買い物ばかりして、旅の恥はかき捨てとばかりに横柄な態度で、現地の人々に日本人の悪印象を植え付けるのだろう。

PS:オリンピックを機にアテネが少し変わったためか、最近はアクロポリスの丘やモナスティラキ広場をよく散歩します。よる散歩に疲れて立ち寄るのは、パルテノン神殿を眺めながらギリシャのワインを楽しめるお店。地下鉄ティシオからモナスティラキの間にはたくさんのカフェレストランが並んでいる。

画像上:モナスティラキ周辺は観光客で大変賑わっていた。地元のアテネっ子もオリンピック期間中のアテネを楽しんでいるようだった。アテネオリンピックのマスコットはアティナとフィボス。こちらは、姉のアティナちゃん。
画像中:陸上の観戦に行った。世界各国からの観光客がみんな一丸となって応援している。テレビで見るオリンピックと違って、興奮を肌で感じた。
画像下:オリンピックグッズのお店。レジは30分待ちという混雑。


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