■オリンピック直前 2004.7.12 update

2004年、夏、ギリシャといえばオリンピックについて書かなければ始まりません。今回はギリシャに住んでまだ間もない日本人が見た、オリンピック前のギリシャについて書こうと思います。

オリンピックまで後1ヵ月半(現在7月1日)となったアテネ、いまだにこの状態で本当に開催できるの?と疑ってしまう。今までの開催地の開催前の状態がどうであったかは知らないが、今のアテネの状態よりは余裕があっただろう。先日、3ラインあるメトロのひとつ、ピレウスからキフィシアを結ぶ路線に乗った。車内からは、まだ完成していないオリンピックスタジアム周辺を眺めることができる。スタジアム自体は開会式までに完成する見込みなのだが(そうでなければいけない)、その周辺はいまだにひどい状態だった。建築資材がごろごろと転がっていて、とてもじゃないが1ヵ月後にオリンピックを控えている状態ではない。昼時だったからか、日陰には休憩中の労働者が集まってくつろいでいた。

アテネ市内の主要道路は舗装工事が終了していないし、マラソンのコースとなる通りはいまだに完成していない。主要道路が工事中ということは本当に困る。毎日の渋滞は工事のために悪化するばかり。早くオリンピックが終わって、工事から開放されたいと思うのは私だけではないだろう。メトロの走っていない地域からアテネの中心地に延びるトラムの路線は、大方完成したかのように見えるが、まだ実際に利用されてはいない。万が一開通後に何か問題が起きたらどうするつもりなのだろうか。

古いホテルのお色直しや、中心地の歩道の整備など、こまごまとした作業が来る日も来る日も続いている。そんな工事だらけの街に住むものにとっては、本当に何でもいいから早く終了してほしいと願うばかりだ。旅行でギリシャに来れば、必ず立ち寄るシンタグマ広場。長い間この広場は工事のため覆いがされていて、中を見ることができなかった。ついに囲いが取れた。さぞかし立派に出来上がったのだろうと思ったら、大間違い。これから何かを始める様子だった。周りの道はところどころに穴が開いていて、注意して歩かないと危険であり、さらに幅が狭いのでみんな一列に並んで歩いている。これがヨーロッパの一国ギリシャの首都なのか、と思い少し寂しくなった。現在訪れている旅行者にとっての印象は悪いものになるに違いない。観光で収入を得ている国なのに、どうしてもう少し計画的に物事を進めなかったのだろうかと、日本人の私には理解不能だ。

計画性の見られない工事を見ていると、普通のギリシャ人を見ているようだ。日本人にとって焦るべき状態にいながら、ちっとも気にしないギリシャ人。少しうらやましい。大目に見ようじゃないかとさえも思えてくる。

最近やっとテレビのコマーシャルなどでもオリンピック関連のものを眼にするようになって来た。サッカーについては熱狂的なファンも多いギリシャだが、オリンピックに対する関心は薄いような気がする。そんな中、先日のユーロ2004のセミファイナル、チェコとの試合に見事勝つことができたギリシャ。ゲーム終了時には花火が至る所で上がり、待ってましたと車、バイクに乗ってオモニア広場に繰り出したギリシャ人。各自、ギリシャ国旗をなびかせ、中心地へと延びる道路は通勤時の渋滞よりもひどかった。こんなすごい勝利を味わい、家でじっとしていることのできないギリシャ人。どうして外に行くのとたずねたら、勝ったからだよ!!!という。だから、なんで外に行くのか。。。翌日、かなりの数の家ではベランダにギリシャ国旗を設置していた。ユーロビジョン(音楽のコンクール)での3位、サッカーでの決勝進出。そしてオリンピック開催。この夏はギリシャのものだ。

画像上:狭い道を、列を成して歩く姿が見える。シンタグマ広場の中はまだトラックや資材がたくさん置かれている。
画像中:広場の中にこんな砂の山。この日の夕方、この広場では工事をしている人はいなかった。数人の男性がタバコをふかしていたのみ。
画像下:サッカーの勝利の後、街に繰り出す人々。みんなギリシャの旗を持っていた。


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