■パスカ(復活祭)前の様子 2004.4.19 update

4月11日は復活祭。日本人が年末におせち料理を作ったり、お正月用のお菓子を買い備えたりするのと同じく、ギリシャでもパスカ(復活祭)前の1週間は市場もスーパーマーケットも大賑わいです。今回はパスカ前のギリシャ人の生活について書いてみます。

敬虔なギリシャ正教徒はパスカ前の40日間動物性の食品を絶ちます。そこまでするギリシャ人は私の周りにはいませんが、パスカの前の1週間だけはこのダイエットに従う人は多数います。そのころから、パン屋さんやケーキ屋さんの店先にはひとつ1キロ前後の巨大な菓子パンが並びます。チュレキというパスカの時期のお菓子パンです。私の友人は朝食のチーズトーストの代わりにチュレキを食べるそうです。もっちりとしていてほのかに甘いチュレキは日本の柔らかいパンに似ています。この1週間はほとんどの肉料理レストランや、スブラキ(串焼き)の店は営業をやめています。スブラキやチーズパイはギリシャ人にとって小腹を満たすものなので、この期間はチュレキで代用というわけです。

1週間の断食の期間、ギリシャ人が口にする大量の野菜やシーフード。ギリシャでは毎週決まった地区で、ライキと呼ばれる市場が開かれます。ギリシャ人たちはライキで野菜を購入するのですが、最近問題となっていることがあります。ユーロに切り替わってからの物価の上昇、さらにオリンピックがらみでの上昇。連日のニュースでは野菜の価格の移り変わりを市民に伝えています。そんな番組を見るたびに、憂鬱な気分になるのですが、ライキに出かけると大量に買ってしまうのです。いったい誰が食べるのかというくらいに。なぜなら、ギリシャ人は1キロ単位で買い物をするので、あまりちまちまと買うのが申し訳ない気がするのです。

最後にパスカのメイン料理、子羊についてです。パスカの日曜日は子羊の丸焼きを家族で食するのが伝統。アテネのオモニア近辺にある市場にいってきました。1メートルくらいある羊たちがたくさんぶら下がっています。一日中屋外に出されていて、悪くならないのかとも思いますが、たくさんのギリシャ人が品定めをしています。中には「こんなに物価が上がったんじゃ子羊なんて買えないよ、今年のパスカは豚のステーキだよ」とがっかりしているおじさんもいました。野菜同様、子羊の値段も昨年よりもかなり上昇しています。

私の家は3人家族なのですが、今年のパスカに備えて購入した羊は、足3本、腕1本、ラムチョップ2.5kgです。日本人の感覚では、これらが果たしてどのくらいの量なのか想像できませんが,確実なのは3人分よりははるかに多いということです。でも年に一度のパスカ。さらにパスカ前の断食。これだけで、パスカの前に大量に肉を購入してしまうギリシャ人の気持ちがわかります。

画像上:このチュレキは700g前後。直径30cm、高さ10cm。真ん中にあるのはイースターエッグ。
画像中:パスカ(復活祭)前のライキ(市場)は、天気もよく、にぎわっている。画像は、トマト売りの様子。
画像下:羊がぶら下がる市場。


<<もどる