■アテネ大学のこと 2003.11.17 update

先日、とうとう大学の最後のテストを受けました。現在、大学の教授がストライキをしているため、本来ならテストはなかったのですが、『授業を3つだけ落としている人のみ』という条件に当てはまる人だけがテストを受ける権利があり、幸運にも私は2つしか落としていなかったので、何とかテストを受けることができました。この大学の教授のストライキは給料に関わる話で、なかなか政府と妥協できるような状態ではなく、今はまだこのストライキの終わる気配が全くありません。このままだと授業は11月までないかもしれません。ギリシアの学校は基本的に9月から新年度なので、簡単に考えて、2ヶ月間ほど学生は何もせずにただいつになったら授業が始まるかというのを待っている状態です。さすがに学生もこれだけ長く待っている状態が続くと、イライラしてきているのではないのでしょうか。

私が通っているアテネ大学哲学科は、アテネ市の東、イミトス山の中腹に位置するゾグラフ市にあります。アテネの中心から大体バスで40分ぐらいの所で、一つの地域に7つ以上の学部の校舎が建っていて、周りは山の中なので自然に囲まれた、勉強するにはなかなか良い環境のところです。しかし建物の周りがいくら静かでも、中には何千という学生が来ているので、さすがに騒がしい感じもします。特に私の通う哲学科の建物には、哲学科の他、ギリシア文学科、英文学科、歴史科、演劇科などたくさんの学生が来ているので、人の出入りが一番多いところのようです。

私がギリシア語を最初に習ったクラスもこの校舎の中にあり、つまり大学の4年と語学スクールの1年で、この哲学科の校舎は5年間ずっと通いつづけたことになります。この5年間の間で、何度もストライキが起こり、学校が閉鎖されたこともありました。一番長かったのは、最初の年、教育改革に対して、学生達がストライキをしたときには、ほとんど3ヶ月間学校がしまってしまい、正面玄関が閉まっていて語学スクールの授業を受けるために毎日裏門から入ったこともありました。また昨年も、6月のテスト時期に、専門学校の位置付けを普通の大学と同じにするという話に対して大学の教授が反抗し、ストライキになり、後期のテストがなくなってしまった事もありました。よく考えてみると、一年に一度はストライキがあり、そのたびに、いつから授業が始まるのか、テストはあるのかと不安にさせられたことがありました。

そんなこんなで通いつづけたこの校舎とも、とうとう別れる日が近づいてきました。毎日のようにコーヒーを買った校内の売店、無料で食事ができるので毎日通った学食、アテネ市内を眺めながら勉強した図書室など、たくさんの思い出を作ることができました。落書きやタバコの吸殻がそこらじゅうにあるので、決して奇麗な学校とはいえませんが、それ以上にギリシア滞在の5年間の大半を過ごしたところなので、この先ずっと忘れられない特別な場所になるのだろうと思います。それとストライキという、ギリシア人の典型的な社会に対する反抗方法によって、たくさんの休日があったという笑い話も・・・






画像右上:アテネ大学哲学科校舎の入り口
画像左上:教室の様子
画像右下:屋上からアクロポリス、リカビトスの丘を見る
画像左下:廊下から見えるイミトス山


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