■ガスプロム・シティからオフタ・センターへ 2007.5.15 update

サンクト・ペテルブルグにスイミングプール他のスポーツ施設、劇場、コンサートホール、展示会場、オフィス街からなる複合施設の建設計画があります。この複合施設の中心となるのは、ガスプロムネフチ社の入る高層ビル。もともとこの計画は、ガスプロム主導のオフィス街「ガスプロム・シティ」建設計画だったのですが、ペテルブルグ市も出資し、一般娯楽施設も含む「オフタ・センター」となりました(オフタとは、この複合施設の建設が予定されている地区の名称)。 総建設費は、約600億ルーブル(1ルーブル=4.67円)で、51パーセントをガスプロム社、49パーセントを市が負担する予定。

この複合施設建設は、世界最大のガス会社であるガスプロム社がロシアの大手石油会社シブネフチを買収したのがきっかけで、モスクワに本拠地を置いていたシブネフチが、ガスプロムネフチとなってペテルブルグに移転するため、市からその移転場所を求めたのでした。ペテルブルグ市としては、大手石油会社が市に法人として登録されることによって、市の税収が一気にアップするため、移転場所を見つけるのに尽力した上、この複合施設建設計画にまで参加することになったのでした。

複合施設の総敷地面積は30万平米、中心となる高層ビルの高さ350メートル。高層ビルは、2011年までに、全施設を2016年までに完成させる計画です。ただし、この建設計画に誰もが賛成しているかと言うとそうでもありません。

今までペテルブルグには、高層ビルというものが全く無く、市で一番高い建物と言えば、テレビ塔で311メートル。テレビ塔以外では、ペトロパヴロ教会の尖塔で122,5メートル、イサク聖堂が101,5メートルと、18−19世紀に建てられた教会や聖堂だけ。一般の建物は、市の景観を崩すということで、地区によって高さが制限されています。オフタの辺りも何らかの高さ制限があるはずなのですが、350メートルの高層ビル建設計画がなぜ存在するのかよく分かりません。

実は、この高層ビル、当初は395メートルになる予定でしたが、反対に押され段々低くなってきたのでした。先日もこの設計入札を落札した設計会社が関係者を集め説明会を開いていました。論点は、やはり高さと景観でした。街のあらゆる場所から見て、この高層ビルがどのように見えるかをシュミレーションして見せました。宮殿広場やネフスキー大通り、カザン寺院やマルス広場辺りからは殆ど見えませんが、ビルジェヴォイ橋やペトロパヴロフスカヤ要塞からは唯一の高層建物として浮き上がってしまいます。日本と違って土地は豊富にあるので、なにも高層ビルに拘ることはないのではと私は思います。

画像説明文
画像上:ガスプロムネフチ本社ビルの完成予想図
画像中:ビルジェヴォイ橋と建設予定の高層ビル(画像中央)のシルエット
画像下:市内で一番高い建物(テレビ塔を除く)ペトロパヴロ教会


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